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outdoor2025.01.15

フェザースティックとは? 失敗を防ぐ作り方のコツ

焚き火は、キャンプシーンの醍醐味のひとつです。キャンプに行ったら必ず焚き火を楽しむというキャンパーの方も多いのではないでしょうか。火起こしは着火剤を使う方法が手軽ですが、よりアウトドアならではの雰囲気を楽しみたい方は、フェザースティック作りに挑戦してみるのがおすすめです。
ここでは、ブッシュクラフトに欠かせないフェザースティックの作り方のコツをご紹介します。

 

【目次】

■フェザースティックとは

■フェザースティック作りに必要な道具は?

■フェザースティック作りのポイント

・針葉樹の薪を用意しよう

・バトニングで薪を小さく割る

・木材を固定して作業する

・角を取るイメージで削る

・最後にナイフを立てる

■フェザースティックを使って着火させるコツ

■達成感を得られるのがフェザースティックの魅力

 

■フェザースティックとは

フェザースティックとは、自然にある材料を使って必要な道具を作る、ブッシュクラフトの技術のひとつです。薪や木の枝をナイフなどで薄く削ったもので、天然の着火剤として使うことができます。
名前のとおり、見た目が鳥の羽根のように見えるのが特徴です。

小さい火種を最初に着火させる火口(ほくち)としての役割を持つティンダーフェザーと、火種を大きくする役割を持つキンドリングフェザーの2種類に分けられます。
確実に着火させるために、ティンダーフェザーは薄く削ることがポイントです。焚き付けの用途で使うキンドリングフェザーは、そこまで厚みを気にする必要はありません。

フェザースティックがなくても、市販の着火剤などを活用すれば、すぐに火を起こすことはできます。火起こしの手間はかかりますが、より達成感を得られるのが、フェザースティックを使った焚き火の魅力です。

 

■フェザースティック作りに必要な道具は?

フェザースティックを作るには、薪や木の枝を削るためのナイフが必要です。薪割り(バトニング)にも使えるタイプだと、別途斧や鉈といった刃物を用意せずに済みます。

細い木の枝を削って羽根を作るだけであれば折りたたみ式のナイフでも問題ありませんが、刃が持ち手に固定されていて、耐久性に優れるシースナイフを用意するのがおすすめです。
ある程度刃に厚みがあるナイフだと、薪を楽に削ることができます。

また、作業中に薪のとげやナイフの刃でけがをする可能性も考えられます。アウトドア用の手袋(グローブ)を用意しておくと安心です。

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■フェザースティック作りのポイント

フェザースティック作りのポイント

 

フェザースティックを上手に作るには、作り方のポイントを押さえておくことが大切です。きれいで、燃えやすいフェザースティック作りのコツをご紹介するので、参考にしてみてください。

 

・針葉樹の薪を用意しよう

キャンプ場などで販売されている薪は、広葉樹と針葉樹の2種類に大きく分けられます。広葉樹は、木の密度が高く硬い点や、着火しにくいものの火持ちに優れる点が特徴です。
一方で、針葉樹は柔らかい、着火しやすいが火持ちしないという特徴を備えています。

フェザースティックの主な用途は火口や焚き付けなので、硬く着火しにくい広葉樹ではなく、柔らかく着火しやすい針葉樹を用意するのがおすすめです。

 

・バトニングで薪を小さく割る

市販されている薪は、そのままだと少し太めで、フェザースティック作りには適していません。ナイフで薪を割るバトニングを行い、太さを調整しておくことも大切です。
バトニングの際は、薪にナイフを押し当ててからナイフの刃先を別の木材で叩くと、簡単に薪を割ることができます。ナイフを叩く木材は硬く重さのあるものにすると、力を伝えやすいです。

折りたたみナイフや刃渡りの小さなナイフなど、バトニングを行うのが難しい場合は、薪割りように斧や鉈を用意しておくと良いでしょう。

 

・木材を固定して作業する

薪を適度な大きさに割ったら、膝で先端を押さえたり、股で挟んだりして木材を固定させましょう。木材が安定するだけでなく、ナイフを両手で扱えるため作業を行いやすくなります。

ナイフは親指と人差し指に力を入れるイメージで扱うのがポイントです。柄を握っている手の親指をナイフの背に当てると、削りにくくなってしまいます。ナイフは自然に持つことを心がけましょう。

ただし、膝や股で木材を固定する方法は、人によっては姿勢がつらく感じることも考えられます。難しい時は、片手で木材を持って削る方法でも問題ありません。

 

・角を取るイメージで削る

木材の平たい部分にナイフを当てると、削りにくさを感じるだけでなく、できあがった羽根が太くなってしまいます。常に木材の角にナイフが当たるように、木材を少しずつ回転させながら削ることも重要です。

ナイフの刃は立てるのではなく、木材に対して水平に動かすようにしていくと、薄く削りやすくなります。この時、刃の角度を変えると木材にナイフが食い込んでしまうため注意が必要です。

また、羽根の長さや量は火力に直結する要素です。できるだけ長い羽根を、たくさん削ることも心がけましょう。

 

・最後にナイフを立てる

木材の下まで削り終わったら、最後にナイフを立てるように動かして羽根を起こすことも大切です。羽根を起こしておくことで、次の羽根も下まで削りやすくなります。
たくさんの羽根を重ねられるうえに、先に作っておいた羽根を切り落とすリスクを減らすことも可能です。

ただし、どれだけ集中していたとしても、作業中に羽根を切り落としてしまうことはあります。切り落としてしまった部分も焚き付けに使うことができるため、捨てずに残しておきましょう。
いきなり薪でチャレンジするのに不安を覚える方や、フェザースティック作りを上達させたい方は、自宅で割り箸を使って練習してみるのもおすすめです。

 

■フェザースティックを使って着火させるコツ

フェザースティックを使って着火させるコツ

火を燃やすためには空気が必要です。フェザースティックは、空気の通り道ができるように、少し隙間を空けて置いていくようにしましょう。
具体的には、焚き火台の中心に焚き付け用のフェザースティックを数本置いたら、その上に薪を立てかけていきます。

薪を組み上げたら、焚き火台に置いたものとは別の、火種用のフェザースティックの羽根部分に火をつけてください。ある程度火種用のフェザースティックの火が大きくなったら、組み上げたフェザースティックに挿し込むイメージで火を入れると、火を大きくすることができます。
その後は、適宜薪を追加して、思い思いに焚き火を楽しみましょう。

 

■達成感を得られるのがフェザースティックの魅力

市販の着火剤があれば、フェザースティックがなくても火をつけることはできます。とはいえ、日常生活では感じられない不便さを楽しむのも、アウトドアの醍醐味のひとつです。
ナイフを使ってフェザースティックを作れば、焚き火をさらに楽しめるようになります。
着火剤を使わずに、より自然な方法で焚き火を行いたいと考えている方は、フェザースティック作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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