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products2022.10.07

ニューバランスTHE CITYを見続けた男、2022F/Wのアイテムが相変わらず鉄板なワケを語る

「素材感、やばっ!」

見出しは、THE CITYコレクション2022F/Wのアイテムを初めて見て触れた時の感想である。「やばっ」はもちろん、良い意味での「やばっ」。特に、「THE CITY ニットシティージャケット」と「THE CITYニットスキニーフィットパンツ」は予想を遥かに上回る上質さだ。モノ・トレンドメディア「GetNavi web」でTHE CITYコレクションをローンチからウォッチし続けている私、山田佑樹が僭越ながらレポートしていこう。

THE CITYコレクションを代表するアイテムであるジャケットとパンツは、シーズンごとの「素材」のアップデートが著しい。2020S/Sと2020F/W、2021S/Sは「ストレッチウーブン」と呼ばれる布帛(ふはく)ながらもジャージのような伸縮性を実現した素材を使用。もちろん、この間も改良が施されている。2021F/Wと2022S/Sはポンチ素材を採用。軽量かつ優れたストレッチ性はそのままに、程良い肉感でハリのある滑らかな表面感を実現している。

そして、今回はニット素材初採用ときた。グリッドダンボールニットもまた「軽い」「伸びる」「ハリ感」といったこれまでの要素を残しながら、ニットならではの凹凸感があることで立体感が出る印象。THE CITYコレクションは素材にもぜひ注目してほしいのだ。


オン・オフ両用セットアップが一般化したなかで…

コロナ禍を経てwithコロナに移り変わるなかで、「オン・オフどちらでも活用できるセットアップ」は様々なブランドから登場している。それに伴い、着用しているビジネスマンを見る機会も増えたのだが、ベーシックな色しかなかったり、特殊な色は価格帯がぐんと上がったりする。

色合いで毎日のコーデにアクセントをつけたり、明るい色でほかの人と差をつけてみたり、という余地があまりなかった。が、今シーズンのTHE CITYコレクションには明るいブラウンがある。これが実に美しい。

個人的に今1番ハマっている活用方法は、「在宅勤務」からの「夜の取材or会食」のシーンである。会食であるためTPOに合わせた身だしなみは必要。ただし、お店によっては華やかさがある雰囲気を出すことも大事。一方で、堅苦しい姿勢で長時間過ごすのは嫌だ。もう1軒行くことになっても、カジュアル、固め両方に対応したい。そもそも日中の業務時間もこれを着て過ごしたい。出かける前に着替える手間をなくしたい。

全部、解決。わがまま、すべて飲み込む逸品である。もちろん、個人的に買った。


<着用アイテム>

THE CITYニットシティージャケット 1万5180円(税込)

THE CITYロングスリーブTシャツ 5500円(税込)

THE CITYニットスキニーフィットパンツ 1万1000円(税込)

靴/ML373RS2 9790円(税込)


発売して即買いした「ACTIVE」の逸品たち

昨シーズンよりTHE CITYコレクションは屋外で活動する際のスポーツウェアのラインナップを強化している。今シーズンは「THE CITY ACTIVE」という名称で商品を展開。中でも衝撃を受けすぎて即買いしたのが、「ライトパデッドベスト」と「ライトパデッドパンツ」である。写真で着用しているTHE CITY ACTIVE「ライトパデッドジャケット」もまもなく購入する勢いだ。

何が、すごいか。ランニングもイケるし、ウォーキング主体の街歩きでもイケるし、自転車でもイケるし、アウトドアもイケるし、ベランピングでもイケるし、外に出るアクティビティほぼすべてに対応する。冬場になって部屋が寒いときの1枚羽織るのにもぴったり。しかも、太陽光で発熱し暖かさを保つ中綿のせいか、コンパクトな厚さなのに十分に温かい。見逃すことが難しいアイテムなのである。


我が家は10月と11月がキャンプシーズンなので夜中はぐっと冷え込む季節。今から使うのが楽しみである。


<着用アイテム>

THE CITY ACTIVEライトパデッドジャケット 1万5400円(税込)

THE CITY ACTIVEミッドウォームトップ 8030円(税込)

THE CITY ACTIVEライトパデッドパンツ 1万3200円(税込)

THE CITY ACTIVEビーニー 3850円(税込)

靴/M880R12 1万4300円(税込)


価値を生み出すには空っぽでなければならない

ここまでレビューやシーン活用の話をしてきた。最後は概念的な部分も交えて締めとしたい。まずは、とある本を引用させていただく。

『道徳経』には、「粘土をこねて器を作る。そこに空洞があるから、器としての役目を果たす」とあります。陶土を焼いて器にしたときに、中に空洞がないと物を入れられません。つまり、価値を生み出すのは中の空洞であるということです。

――『何もない空間が価値を生む AI時代の哲学』(オードリー・タン/語り、アイリス・チュウ/著 文藝春秋刊)

これは、台湾のIT担当大臣(現在は、デジタル発展省のトップ)として世界から注目されるオードリー・タン氏の最新本の冒頭だ。今シーズンのTHE CITYコレクションはまさに「中の空洞」があるプロダクトであると言いたい。

THE CITYコレクションはローンチ当初から、オン・オフ問わず活躍する機能性の高さだけをウリにしてきたわけではない。2022S/Sには「Next T.P.O いい加減にいこう」といったコンセプトを掲げ、今シーズンのキャッチフレーズは「いい加減を武器にする」である。常に、機能性とともに能動性を謳うブランドである。

つまり、どんな役割を持つかは着る人が決める。「中の空洞」にどんな価値を持たせるかは着る人が決める――主体的な行動を促してくれるウエアがTHE CITYコレクションであり、「中の空洞」の強度が2022F/Wではさらに完成度の高いものとなっている。

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