M.Lab(ミムラボ)でNew Balanceのオリジナルマラソンシューズ作りを体験【後編】〜シューズを製作〜
アルペングループ社員のAさんはM.Lab(ミムラボ)で足型などを計測した後に、工房に入ってオリジナルのマラソンシューズ作りを体験した。ここでは、シューズ製作の現場指揮を執る三村修司氏から丁寧にアドバイスを受け、本格的な作業を行った。
前編は
こちら
ミムラボでは、マラソンや長距離を中心とした陸上競技のトップアスリート向けをメインにしたシューズ作りが行われている。足の計測後、工房内ではシューズの完成までを職人たちが手掛け、これまでシューズを3万足以上も製作してきた。
三村氏が築き上げてきたシューズ作りの歴史と技術に最新のテクノロジーを組み合わせることによって、最高のフィッティングを可能にしている。
裁断・縫製・成型・仕上げまでを行う工房では作業音が響き渡り、新シューズの香りが漂っていた。10名程の職人が、シューズの完成に向けて丁寧に手作業を行っていた。
(1)裁断
綺麗に切り取るために水圧で裁断をする。
(2)縫製
ミシンで縫製し、内側にスポンジを貼った後にひっくり返す。
(3)成型
ミシンの縫製が終わると靴の原型が完成する。その後にラストを入れてから紐を結び、つま先部分を仕上げていく。
(4)仕上げ
シューズ裏のボコボコになった部分を石で削り落とし、ソールと接着しやすい状態にする。ノリを塗って、アッパー部分とソール合わせて接着する。
〜シューズ作りにチャレンジ〜
Aさんは、シューズ作りの成型と仕上げを行った。綺麗にシワを伸ばす作業に苦戦しているようであった。三村氏が20秒で行うのに対して、Aさんは5分程もかかっていた。
三村:機械だと縫い目が綺麗にならないことがあるので、手作業で行っています。職人となってからの1、2年目は腕に力が入り過ぎて疲れることが多く苦労しましたが、何足も手にしたことで余計な負担が減るようになりましたね。
集中して慎重にソーッと当てて削り落とす。腕を負傷する恐れもあるので、緊張感ある中での作業となる。
アッパー部分とソールを輪ゴムで止めて合わせる。どこにノリを塗るかを確認し、ペンでなぞりながら記す。
ノリがしっかりと接着するように、まずはソールの外側に薄く付着ける。その後に内側をブラシでサーッと塗る。
乾燥機で3分程乾かし、再びノリを薄く塗ってから乾燥機に戻す。
アッパー部分とソールを、つま先からカカトに向けて接着していく。シューズの中央から外側に向かって強く力を入れて引っ張りながら押し当てる。
圧着機でアッパーとソールを接着する。
接着部分をドライヤーで乾かす。
最後に、ラストを抜いてシューズが完成した。