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running2019.10.11

ランニングシューズ選びの基本(足型と目的に合わせる)

楽しくスポーツギアを選ぶために必要な知識を、アカデミー形式で学んでいく、「SPORTS GEAR ACADEMY」。本連載のランニング編では、3回にわたってランニングシューズの選び方講座を実施していく。講師に迎えるのは元箱根ランナーであり、『ナイキシューズ革命』の著者でスポーツギアに詳しい、スポーツライター酒井政人。受講生はマラソン選手のそっくり芸人として活躍する萩原拓也と松下シュート。第一回目の今回は、足型や目的に合わせたシューズ選びの基本を学んでいく。


■意外と知らない自分の足の型


酒井:自分にあったランニングシューズを選んでいくにあたり、まず最初に確認しておかなければならないのが自分の足の形です。同じシューズでも足の型によって合う合わないが出てきます。足型には大きくエジプト型、ギリシャ型、スクエア型の3種類があります。日本人に1番多いのがエジプト型で、およそ70%ぐらいと言われています。この3型にハッキリ分かれる訳でなく、中間のひとも実際にはいます。

―エジプト型
・日本人に1番多い足の形
・親指が一番長く、小指にかけてななめになっている
・親指が長いため、爪先が詰まらないようなランニングシューズがおすすめ

―ギリシャ型
・人差し指が長く、親指と小指で山のような形になっている
・甲が低く、細い傾向があり欧米人に多い
・横幅が狭く細めのランニングシューズがおすすめ

―スクエア型
・足の指が一直線にそろっている
・横幅が広く小指に余裕を持たせられるランニングシューズがおすすめ

酒井:皆さんの足型はどうなっていますか?靴を脱いで実際の足の型を見てみましょう。

萩原:僕はギリシャ型ですね。実は足型も設楽選手と似てるんですよ(笑)。

松下:僕は反対にスクエアっぽいエジプトの気がします。萩原さんと全然足の型が違いますね。ちなみに足の型で履くべきシューズのブランドはある程度決まってくるものなんですかね?

酒井:同じブランドでもモデルによって型が異なってきます。そのため足の形からブランドを特定するというよりは、気になったシューズを試し履きして、足入れの感じが良いものを選んでいくのがいいと思います。


■進化し続けるシューズパーツ


酒井:続いて基本的なシューズのパーツを見ていきます。シューズは基本的には足を守るためにはじめ開発されたものが、今はどちらかと言うと速く、長く走られるものに進化してきています。最近の進化はご存知の通り「アウトソール」に集約されてきいます。「アウトソール」は滑り止めの機能があったり、溝があったり空気抵抗を考えられていたりします。「アウトソール」がすり減って「ミッドソール」が見えてきたら買い替え時ですね。選手によってはクセもあって、世界記録保持者のキプチョゲ選手は蹴りが強いので、レース後はシューズ前面がえぐれるようになっています。「アッパー」の部分も最近だと伸縮性のあるニット素材だったり、通気性の良い素材が使われていたりします。

―アウトソール
・シューズの裏側全体
・耐久性、安定性、推進性など種類によって様々な効果がある
・アウトソールが減ってミッドソールが見えてきたら買い替えのサイン

―アッパー
・表側の足の甲を覆う部分
・伸縮性のある素材や、通気性の良いメッシュ素材など使われる

―ミッドソール
・シューズの土台になるアウトソールの上の層
・厚底が話題になったり、メーカー各社が力を入れて特徴に注目されている

―ヒールカウンター
・かかと部分を補強するパーツ
・着地の際の安定感につながる


■目的にあわせてシューズを選ぶ


酒井:次は走る目的にあったシューズ選びについてです。マラソン初心者や、日常的にランニングを楽しんでいるライフスタイルランナーには、ソールが厚くて衝撃を吸収してくれるシューズが向いています。あとは踵の安定感も重要です。レースで記録を狙うようなシューズになってくると、速く走るためにソールが薄くなったり、作りが全体的にシンプルになってきますね。ソールのグリップなどによる推進力もポイントです。最後にトレーニング用のシューズです。ペース走やスピード練習をするようになってきたら、シューズの履き替えが必要になってきます。

―ランニングを気軽に楽しむためのシューズ
・フルマラソン完走を目指すランナーや、タイムを気にせず日常的に走っているようなライフスタイルランナーなどゆっくり走るひと向き
・脚を守るためのクッション性、踵を守るための安定性がある
・色々なパーツがついているため重さがある

―記録更新を狙うためのレース用シューズ
・軽量化されており、作りもシンプルで余計なものが削ぎ落とされている
・反発性やグリップによる推進力があり、体への負担を軽減するクッション性が高い
・ある程度の脚力を持っているランナーが速く走る用に作られている

―記録更新を狙うためのトレーニング用シューズ
・タイムを上げていくためのスピード練習など、走り込みを想定して作られている
・早く走るための軽量性、ハードなトレーニングに耐えられる耐久性・安定性などがある


■選ぶ際の自分のこだわりを持つ


酒井:ちなみにお二人はランニングシューズを選ぶ時にいつも気にしているポイントはありますか?

萩原:僕は基本的に設楽選手が履いているものによせています(笑)。とはいえ、いつもシューズを選ぶ時は実際に試し履きをして、履いた時のフィット感を確認するようにしています。足の型的にアッパーはどのシューズもほとんど気にならないのですが、踵は時々ホールド感が無くて脱げそうなものがあるので、そういったシューズは避けるようにしています。

松下:実はまだマラソンを走ったことはないのですが、サッカー部時代はフィジカルメニューでランニングジューズを履いて走っていました。その時、僕の場合は足幅が広く扁平足気味なので、幅の広さが1番気になります。幅が狭いサイドからの圧で走っているとストレスになるので。逆に踵のホールド感はほとんど気にしたことないですね。


酒井:第一回目の講義では、ここまで足の型、シューズのパーツ、走る目的にあったシューズ選びについて説明してきた。自分の足の特徴や好みもあるので、色々と履いていく中で自分なりのポイントを見つけていくと、間違いのない選択ができるのではないでしょうか。第二回目の講義では、ランニングを気軽に楽しむためのシューズ選びとして、マラソン初心者やランニングを日常的に楽しむライフスタイルランナー向けのシューズ選びを解説していきます。


[ ランニングシューズ講座 第一回講義  第二回講義   第三講義   第四回講義(座談会) はこちら ]


#プロフィール

(左)松下シュート (中)酒井政人 (右)萩原拓也

講師
酒井政人
1977年、愛知県生まれのスポーツライター。箱根駅伝に出場した経験を生かし、陸上競技・ランニングを中心に取材。『月刊陸上競技』をはじめ様々なメディアに執筆中。主な著書に「ナイキシューズ革命」「箱根駅伝 襷を繋ぐドラマ」などがある。

受講生
萩原拓也
お笑いコンビ「ポップライン」のツッコミ担当。マラソンの設楽悠太選手のモノマネ芸人「もしか設楽」としても活動中。出身の神奈川大学では駅伝部に所属し、現在もランニングクラブのコーチを務める。

松下シュート
お笑いコンビ「放課後ハートビート」のツッコミ担当。マラソンの神野大地選手のそっくり芸人としても活動。高校時代は滝川第二高でサッカー部に所属し、2015年まで7人制サッカー「ソサイチ」日本代表選手として、世界を相手に戦った経験を持つ。

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