「ナイキ ズーム フライ 3」を履きこなせ!「ナイキ エア ズーム ペガサス 36」を味方につけろ!
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ではナイキシューズの勢いについて書かせて頂いたが、この記事ではその中でも良いアップデイトをした、「ナイキ ズーム フライ 3」と「ナイキ エア ズーム ペガサス 36」について書こうと思います。
■まず、レースでは「ナイキ ズーム フライ 3」を使いこなせ!
「ナイキ ズーム フライ 3」は、どうしても「ズームXヴェイパーフライネクスト%」の廉価版的な印象を持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、全くそうではない、と断言しておきましょう。そこには、独特な良さがあることを力説したいです。
【ナイキ ズーム フライ 3】
レース向け
自己ベスト更新を目指すシューズ
1.耐久性に優れ抜群のフィット感をもたらすアッパー構造。
2.推進力に寄与するフルレングスのカーボンファイバープレート。
3.靴底には耐久性と反発性に優れたナイキ リアクトフォームを採用。
まず、価格的メリットがあります。18,700円が安くさえ思えてきます。ですから「ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」を本番用、「ナイキ ズーム フライ 3」をポイント練習用と考えるのは定着しつつあるかもしれません。でもこのシューズ忘れてはならない点が一つ、それは、反発弾性の高い素材「リアクトフォーム」を使用していることです。
ナイキが新たに開発した「リアクトファーム」は、一般的なEVAフォームのようなスポンジ構造ではないので、その反発弾性の耐久性にも定評がある素材です。リアクトフォームは本当にソフトでバウンジー、そこにカーボンプレートも搭載されている「ネクスト%」と同仕様であるのが、「ナイキ ズーム フライ 3」の正体です。
ですから重心移動のプロセスにおける蹴りだしまでのアドバンテージ、それは「ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」のようにある、と言っていいでしょう。
結局、カーボンプレートの本来の素材特性が出るのは、剛性による安定感、フワフワのリアクトフォームとの相性はまさに抜群で、シューズ全体のフワフワ感を、このカーボンプレートが1枚入ることで、全体の剛性、バランスが高めている感じです。蹴りだしの安定感はカーボンプレートの貢献が大です。
はっきり言って、フィーリングとしてクッションは「ナイキ ズーム フライ 3」の方があるくらいに感じます。(スピードを出すとヴェイパーもクッションとてもいい…)つまり、「ヴェイパーフライ」の代わりになるのはトレーニングだけでなくてレースでも、レースにでもアドバンテージのあるシューズだと思います。
ちなみに「ヴェイパーフライ」を持っているわたしも「ナイキ ズーム フライ 3」でレースに出ているぐらいです。足の調子や路面が硬いときはむしろ「ナイキ ズーム フライ 3」が適切かと思いますね。
■ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%はトレーニングシューズではなく、テンポアップシューズの代表格
11月に世田谷246ハーフマラソンを走ってきたのですが、東海大選手にみる履き分けが見事です。彼らは、本番ではもちろん、「ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」を履いています。しかし、この日は全日本大学駅伝の1週間後ということもあって、ペース走でした。(わたしは後半に入って彼らに軽くかわされました…)そのとき彼らの大半が履いていたのが、「ナイキ ズーム ペガサス ターボ 2」でした。つまり、履きわけが習慣化されているアスリートばかりでない中、大迫傑選手ばりの使い分けをしていました。
また、彼らの使い方に、ナイキ ズーム ペガサス ターボ 2の使い方は象徴されていて、このシューズはとても面白いポジションのシューズ。簡単に言えば、ナイキ エア ズーム ペガサス 36を軽量にしたモデルで、しかし、ナイキ ズーム フライ 3のようにレース仕様にカーボンプレートが入っているような凝った特殊な作りでもありません。
構造的には、トレーニングシューズ(デイリートレーナー)で軽いシューズというわけで、アメリカで言うところのテンポアップシューズ、バーサタイル性(多目的)の高いシューズと言えます。
ですから使用用途は、ジョグでもなければ、レースでもない、かといってジョグでも、レースでも使える、そんな感じです?!違う言い方をすると、ランナーのかゆいところに手が届くシューズと言っていいのかもしれません。
まず、「ナイキ ズーム ペガサス ターボ 2」は、「ナイキ エア ズーム ペガサス 36」と比べて、屈曲が柔らかく、足の屈曲をレーシングシューズなどのように許してくれる作りがポイントです。屈曲が柔らかいと言うことは、ランナーが自分の思い通りに動かしたい欲求を叶える要素なので、ランナーの動きを制御コントロールする「ナイキ エア ズーム ペガサス 36」とはそのあたりは対極とも言える作りです。
そして、この軽量性。何しろ231g(28.0cm)と軽量であること、ペガサスもバーサタイル性の高いシューズですが、それよりもっと、多目的に使えるシューズが、ナイキ ズーム ペガサス ターボ 2と言えるでしょうね。少しペースを速めたいレースペースなどでも当然アドベンテージがあるでしょうし、時にはジョグで使って気分転換でもいいでしょう。そして、この軽さとドロップ8mmのソールは、レースに使うことだってきる仕様です。何しろ、「ヴェイパーフライ」と同じズームXフォームを使っていると言うところも魅力のひとつですからね。
ナイキ ズーム フライ 3なのか?ナイキ ズーム ペガサス ターボ 2なのか?ではなくて、両方です(笑)痒いところに手が届くラインナップは、ランナーの使い方次第でその個性が変わるシューズなのでしょう。予算と仕様用途に合わせて選ぶのが一番でしょうね。ナイキ ズーム フライ 3 ¥18,700、ペガサスターボ2 ¥20,900です。
■そして、ナイキ エア ズーム ペガサス 36を味方につけろ
そして、EKIDEN PACKで、どのようなランナーでも、マストでチェックして欲しいのは、「ナイキ エア ズーム ペガサス 36」。このデイリートレーナーと言われるトレーニングシューズを使用していないランナーが意外にも多いのが、日本人ランナーの特徴です。
徐々に若い世代から広がりを見せている印象ですが、アメリカでは1970代にランニングが、アスリートから市民ランナーにブーム的な広がりを見せたとき、同時に、サポートを提供するこのデイリートレーナーというスタイルが発展してきました。
むしろデイリートレーナーこそ、ランニングのほとんど全ての用途をカバーできて、レーシングシューズがより専門性が高いと言ってもいいくらいです。ですから、多くのランナーがまず持っていてもいい、このデイリートレーナーの代表格である「ナイキ エア ズーム ペガサス 36」をEKIDEN PACKでも、まずチェックしてほしいわけです。
このカテゴリーの中で、他ブランドのそれらを含めても、「ペガサス」はまさにレジェンド級。36代続く品番なんて他のどのブランドを探しても見つからないわけです。それだけこの品番は長きに渡って、定番であり続けながらも、進化してきた良さがあります。わたしは、無人島に持っていくなら、このシューズを絶対持っていきます。
「ヴェイパーフライ」や「ズームフライ」といったいわば、テンポアップシューズに、夢中になりはじめた日本のランナーは、このデイリートレーナーである「ナイキ エア ズーム ペガサス 36」を使いこなすこと、味方にすることが重要です。
何故なら、レーシングシューズは専門性の高いシューズ、それ自体にコンディションを高める機能性は付いていないからです。ランニングというのは、トレーニングで鍛えたフィジカルの高さと、それぞれの用途のシューズの協調作業です。
トレーニングというのは変化があるからこそ効果あります。距離が長かったり、スピードが速かったり、その中でも、多く時間を割くことになるジョギングは、いい状態を取り戻すトレーニング。いい状態というのは重力に対して、抵抗のないフォームを保つことに尽きるでしょう。もちろん、血流を促進して、筋疲労を除去することも目的ですが、それを含めて、動きを良くすることこそ、トレーニングの肝と言ってもいいのかもしれません。
シューズが構造的に硬く、体が揺れやすいように作られている、デイリートレーナーでそのコンディションを取り戻すことが肝になることは言うまでもないでしょうね。
新年恒例の駅伝を見て、モチベーションが上がったら、選手と同じシューズでなくても、同じカラーリングの中で、自分が一番必要としているモデルを手にすること、それがタイムアップや怪我のないランニングコツなのです。
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