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running2021.02.22

ニューノーマルな世界を走るひとへ |「パフォーマンスをあげるための、僕たちの5 Hacks」後編

自らの人生を大いに楽しみ、進化し続ける手段としてランニングを選び、仕事と共にハイパフォーマンスを実践しているランナーたち。彼らは一体どのようにセルフマネジメントをしているのだろうか。そのハックを、サブ3ランナーのみが所属できるコミュニティ「健ちゃん練」のメンバーが紹介するシリーズ。今回は、後編をお届けします。( 前編はこちら


Profile

中央:松永健士(まつなが けんし)

健ちゃん練主宰・double  survivor副部長・Numerals running team コーチ

ファッション関係企業に勤めながら、マラソンをはじめ、トライアスロンやトレイルランなどエンデュランス系スポーツを幅広く楽しむビジネスアスリート。キックボクシング全日本大学選手権で大会優秀選手賞受賞経歴あり。

Instagram: https://www.instagram.com/k_e_n__s.h.i/


左:牧野英明(まきの ひであき)

セレクトショップに勤務。ランニングアドバイザーの資格を持つ。自身もストイックに練習に励み、フル自己ベストは2時間49分01秒(2019年東京マラソン) 

「#いつでも10km走れるコーディネート」が話題を呼んでいる。

Instagram: https://www.instagram.com/makinohideaki/


右:村田諒(むらた りょう)

株式会社キャスター執行役員CMOとして全社マーケティングを担いながら、2019年Cameron Ultra Trail100kmで優勝するなどトレイルランナーとして国内外で活躍。Run boys! Run girls!ではオンラインランニングチームを設立し、コーチを務める。

Instagram: https://www.instagram.com/ryomurata28/


Theme:仕事と練習を両立させるための工夫

【Hack 4】走っているキャラを定着させる



- 仕事において、タイムマネジメントや工夫していることはありますか?

牧野さん:キャリアが浅いときは急な仕事を振られることも多かったし、チームで動くためのバランスも必要だったので、走りにいくことに対して「仕事も終わってないのに」とか「他のやつがまだ仕事してんのに」みたいな状況の時もあった。でも走ってるキャラを定着させると、周囲が「今日も走りにいくの?」と明るく突っ込んでくれるようになる。そのキャラになれば、周りから理解を得ることができてお互いに気持ちよく働けるっていう状況になるんですよね。

決まった時間に練習会があるとみんなが理解してくれていて、それまでの時間を一生懸命働けば温かい目で見てもらえるようになるんじゃないかな。時間はかかるかもしれないけど、毎日の積み重ねで不可能ではないと思います。定着するまでに特別な何かをやったというわけではないけど、ひたすら走っているキャラを表現すること、サブ3というタイムを持っていることが大きい説得力だと思いましたね。

サブ3であるかどうかで周囲からの視線が変わるんですよね。あいつ結構本気でやってるやつだ、練習する時間も必要なんだなって、めげずにただ愚直にやり通したら自然と周りの環境が変わっていったというかんじ。隙間時間を使ってトレーニングするっていうのも一つの手だよね。


松永さん:仕事の合間に短い時間でサクッとトレーニングすることはありますよ。出社前の7:30から開いているジムがあるので、そこで低酸素トレーニングや加圧トレーニングもするよ。


村田さん:僕は仕事前と後にトレーニングすることが多いので、あまり隙間時間を活用したりはしないけど、健ちゃん練みたいな先立ってわかっている予定は、仕事用のカレンダーにもスケジュールを入れています。


牧野さん:ランニングってファッションとは畑違いだし、これがランニングの専門誌の会社に勤めていたら他にも走っているひとがたくさんいるだろうから引き立たないんだけど、社内でそういう存在が自分しかいないと特別感がでる。仕事に集中しなきゃいけないときに集中できるのは走ってるおかげだし、フィジカルを鍛える部分とメンタルに影響するフィーリング的なところで、同じ走りでも意味合いが違うところが自分で選べるのがいい。走るという行為はいろんな使い方ができるから、人生が豊かになっています


Theme:ギア選定の重要ポイント

【Hack 5】いつでも10km走れるコーディネートを日常着にする



- これまでにいろんなランニングギアを使われてきたお三方ですが、ギアを選ぶときの重要ポイントはありますか?牧野さんは「#いつでも10km走れるコーディネート」というハッシュタグで、おしゃれなスポーツミックススタイルを発信されていますね。

牧野さん:思いの外、世の中の皆さん注目してくださってますね。僕はファッション業界15年いて、おしゃれって我慢だっていう風潮が少なからずあるところで育ちました。ある時、スケートボーダーは普段からダボダボのファッションで、バッシュにワークパンツだってことに気づいて。その感覚でいくとランナーは帰宅ランのときに着替えるから、そうじゃなくてよくない?って。

いつでも10kmは走れる格好をしていれば、ファッションも走ることも楽しめる幅が広がる。僕のルールは、足元は走れるパフォーマンス系のシューズ、着るものは洗えるものであればなんでも走るというのが鉄則で、洗濯できないものは今は買わないですね。かつては天然素材しか身に付けず革靴しか履いてなかったのに、いまはニットは1枚も持ってないしライフスタイル系のスニーカーもひとつもない。ルール外のアイテムを持たないことも、自分のブランディングにしてるんです。ファッションシーンでアシックスの本気のターサージャパンとか履いたら「なにそれ、なんのやつ?」ってなる。そこがおもしろくて。 



牧野さんインスタグラムより


松永さん:たしかに、平日仕事終わりの健ちゃん練のときは銭湯にいって着替えるから、ジャケットとかシワになっちゃうのが嫌。畳んでも大丈夫な素材の服で、ゆるいコーディネートをするね。


村田さん:僕も基本そうで、丸めてもOKで軽くて走れるというそのあたりは満たしてないと、そもそも自分の選択肢に入ってこない。使う機会が圧倒的に少ないですからね。


健ちゃん練メンバーからみたASICSの魅力



- アシックスのウエアに着替えていただき、シューズをお持ちいただきました。アシックスのシューズは普段から使われていますか?

村田さん:僕は以前ターサージールを履いていたことがあります。走り始めた時シューズを買うためにお店にいったとき、アシックスが一番種類があった。いろんな種類のものを試着して、一番フィット感が良く安心感があるものを選んで、実際に履いてみてもよかった。そこからターサーシリーズを継続して使っていました。世界的なトレイルランニングレースのUTMBで三回優勝しているグザビエという選手がいて、彼がアシックスのサポート選手としてシューズやウエアを使っているんです。トレイルを100マイル走るという、絶対妥協できないシーンで日本の有力選手や世界的な選手から選ばれているのは、アシックスならではの信頼感かなって。


松永さん:僕も初マラソンはゲルカヤノでした。


牧野さん:僕も学生時代に使っていて、フルマラソンにも使っていて、いまはハイパフォーマンス系のファッションよりのものも使ってます。むしろ一番週の中でアシックスを使ってますね。


- 松永さん・村田さんはグライドライド、牧野さんはエボライドを持ってくださっていますが、いろんなシューズを履いてこられたお三方の第一印象はいかがですか?

松永さん:シューズはスピード練とかジョグとか用途によって使い分けているんだけど、ジョグはクッション性や足離れの良さが重要だと思います。グライドライドを触った印象は、すごく転がりそうな感じがしますね。見た目のソールの厚さ以上に軽いし、固さはあるんだけど、実際接地するとそんなに硬くなくて良さそう。



牧野さん:エナジーセービングシリーズはメタライド、グライドライドを履いてきて、エボライドだけは一番最後にリリースされたのもあって履く機会がなかったんだけど、軽くて他の全シリーズよりもナチュラルなシルエットで走り心地も良さそう。


村田さん:グライドライドは、90分とか120分のペースを追わないロングジョクでも気持ちよく走れそうだし、スピードを上げて3分台で入っても問題なさそう。自分の力以上のものは出ないと思うけど、それでも脚にストレスなく長時間走れそうなのがいい。


牧野さん:各社シューズによってターゲットタイムを想定されてると思うんですけど、それよりも上の能力のひとも全然履けるなって思うし、サブ3でもいけちゃうシューズではあると思います。メーカーさんのターゲットが間違っているということではなくて、それくらいレンジが広いっていうポジティブな感じに捉えていますね。


村田さん:僕も初めてサブ3したとき、サブ5向けのシューズでした。グライドライドはスピードはあるけど、距離に不安があるひとがサブ3を目指すのにぴったりのシューズなんじゃないでしょうか。トップスピードを上げることを求めるというよりは、安定してずっと同じスピードでおし続けたいひと向けかな。距離への不安はレースだけではなく練習で距離を踏む時にも生じるから、使用シーンはかなり多そうですよね。



牧野さん:先日フルマラソン3時間のペーサーをやったんですけど、2時間30分で走れるひとが3時間のペーサーをやるときなんかにも、グライドライドみたいなシューズがいいと思います。安定感があるしダメージも少ないし、実際使えるものですよね。ペースがどうっていうより、そのひとの出力の余裕度にあわせて選ぶから、全然いける感じはします。


- これからランニングを始める方へのおすすめはどのシューズですか?

牧野さん:エナジーセービングシリーズのメタライドは、最もサポートが強いタイプで実際に安定感もあります。あと、見た目がかっこいいっていう言葉がでるのって靴として必要だと思う。僕はパフォーマンスシューズしか履きませんって言ってるけど、見た目をすごく重視しているし、どんなシーンでも使えるっていう意味でおすすめです。トータルでいくと、一番グライドライドが履いた時に良い驚きがある。全体的なバランスが良くてクセがなく、お手頃価格なうえに、十分なサポートがあるから使いやすいです。



松永さん:グライドライドはヒールストライクでもミッドフッドでも、どこで着地しても転がるかんじになってるよね。僕はこの中央部分の転がる感じが、かなりいいと思います。ビルドアップ走や4分くらいまでのペース走で使いたい。あとは、やっぱりジョグする時間が一番長いから、それに使えるっていいよね。アッパーも良さそうで、走るうえで大切な全体的な耐久性の高さが素晴らしい。


真剣な眼差しと幅広い視点でシューズを観察するお三方。それぞれのライフスタイルから生まれたハックや、ランニングの楽しみ方が光る座談会でした。この記事とともに、より臨場感溢れる動画を同サイト内に掲載しています。健ちゃん練メンバーのハックと、アシックスの機能的なシューズが、皆さんのランニングをアップデートするきっかけになりますように!
 

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