ランニングと筋トレはセットで行おう。具体的な効果やメニュー例をご紹介
体力維持やダイエット、マラソン大会に向けた練習など、さまざまな理由からランニングを行っている方も多いでしょう。しかし、日々のトレーニングがランニングだけでは、なかなかランニングの効果が表れないかもしれません。より効果的にランニングを行いたい方は、筋トレも併せて行うことをおすすめします。
ここでは、ランニングと筋トレをセットで行う効果や、具体的なトレーニングメニューの決め方、筋トレメニューの具体例などをご紹介します。
【目次】
■ランニングと筋トレを併せて行う効果
ランニングと筋トレを組み合わせて行うことで、どのような効果を得ることができるのでしょうか。ランナーが筋トレも併せて行うメリットをいくつかご紹介します。
・怪我の予防
ランニングやマラソン、ジョギングといった走る動作では、足が地面に着地する際に体へ大きな衝撃がかかります。運動する習慣がなかった方がいきなりランニングを行うと、ひざや腰、アキレス腱などを着地の衝撃で痛めてしまい怪我をする恐れがあります。
筋トレを取り入れて筋肉を適切に鍛えておけば、筋肉がクッションとなって着地時の衝撃を和らげることが可能です。ランニングによる怪我のリスクを少しでも減らしたい方は、筋トレを行っておくことをおすすめします。
・フォームの改善
筋肉が不足し全身のバランスが悪いと、走っている最中に体が左右にぶれたり前のめりになってしまったりして、フォームが安定しません。
フォームが安定しないと、無駄な動作が増えて疲れやすくなるうえ、体の一部に負荷がかかりやすいので怪我をする恐れも高まります。
筋トレによって上半身や下半身の筋肉をバランス良く鍛えることで、体の軸が安定してフォームの改善が見込めます。
・脇腹の痛みを防ぐ
走っている最中に脇腹が痛くなったことがある方も多いでしょう。これは、走る際に横隔膜が揺さぶられるために起こるといわれています。筋トレでインナーマッスルを鍛えて体幹を安定させると、横隔膜付近の筋肉や内臓が揺れづらくなるので、脇腹の痛みを防ぐことができます。
・パフォーマンスの向上
臀部や太ももなどの大きな筋肉は、体の推進力を生み出す筋肉です。鍛えることで、スピードのある走りが可能になります。走る際に大きな筋肉をしっかり使えると疲れづらくなるので、マラソンの完走やタイム向上といったパフォーマンスアップが期待できるでしょう。
また、大きな筋肉を鍛えることで基礎代謝量も向上します。より効率的にトレーニングを行いたい方にもおすすめです。
■ランニングと筋トレを行う順番は?
ランニングと筋トレをメニューに取り入れる際は、筋トレの後にランニングを行うのがおすすめです。ランニングを先に行いエネルギーを消費してしまうと、筋トレの際に適切な負荷をかけられない恐れがあり、トレーニングの効果が減ってしまいます。
基本的には筋トレを先に行うようにして、何らかの事情で筋トレよりも先にランニングを行いたい場合は、ウォーミングアップとして軽く流す程度にとどめるようにしましょう。
■ランニングと筋トレを両立させる場合のメニューの組み方
ランニングと筋トレを並行して行う際は、計画的にメニューを組まないと効率的なトレーニングになりません。では、ランニングと筋トレを両立させたい場合はどのようなメニューを組めば良いのでしょうか。具体的なトレーニングメニューの組み方を、2パターンに分けてご紹介します。
・1週間単位でメニューを組む
トレーニングメニューは1週間単位で組むようにしましょう。月曜日は上半身の筋トレ、火曜日は下半身の筋トレ、水曜日はランニングなど、日替わりでトレーニングする部位を変えていけば、体をしっかりと休ませられます。毎日メニューが変わることで、トレーニングを飽きずに続けやすくなるのもメリットです。
また、鍛えたい部位や目的、疲労の溜まり具合に応じてランニングや筋トレの頻度を増減させるのもおすすめです。長距離を走りたい日の前日は負荷の高いトレーニングを避けるなど、適度に休息日を作ることで、怪我を防ぎながらトレーニングを継続できるでしょう。
・1日に両方取り入れたい場合
日によって異なるトレーニングを行うのが難しく、1日でランニングと筋トレを両方とも行いたい場合も考えられます。その場合は、前述のように筋トレから行うのがポイントです。
ウォームアップ、適度な負荷の筋トレ、ランニング、クールダウンという流れを基本にして、1日のトレーニングメニューを組み立てると良いでしょう。
連続してトレーニングを続ける必要性はないため、早朝と夕方などトレーニング同士の間隔を空けて、体を休ませるのも効果的です。疲れが抜けきらない場合もあるので、優先順位が高いトレーニングを始めに行うことをおすすめします。
また、急にトレーニング量を増やすと体を痛めたり怪我をしたりする恐れがあります。ランニングだけ行っていた方の場合は、筋トレを増やした分ランニングの走行距離を減らして調整するなど、トレーニングの総量が短期間で増えすぎないように注意が必要です。
■ランナーが取り入れたい筋トレのメニュー例
ランニングでは下半身を中心に全身の筋肉を使用するため、上半身や下半身の区別なく体を鍛えることが大切です。ランナーが取り入れたい筋トレメニューの一例をご紹介します。
・スプリットスクワット
スプリットスクワットは、大腿四頭筋やハムストリング、大臀筋など、ランニングで使用する下半身の筋肉を効率的に鍛えられるトレーニングです。下半身を深く沈みこませるので、通常のスクワットよりも高い負荷を与えられます。
上半身がぶれないように意識しながら、前足のひざがつま先よりも前に出ないように行うのがコツです。
【スプリットスクワットのやり方】
1.両足を腰幅程度の間隔で、前後に開く
2.背筋を伸ばし、顔は前に向けたままゆっくりと体を下げる
3.前足の太ももが地面と平行になったら止まり、ゆっくりと元の位置まで戻る
4.足の前後を入れ替えて同じように行う
・プランク(フロントブリッジ)
腹筋を鍛える筋トレの定番であるプランク(フロントブリッジ)も、ランナーが取り入れたい筋トレメニューのひとつです。腹直筋や腹斜筋など、腹部のインナーマッスルを効果的に鍛えることができます。
【プランクのやり方】
1.マットなどを敷いた床にうつぶせになる
2.腕は肩幅くらいに広げて、つま先と腕で体を持ち上げて支える
3.頭からかかとまで真っすぐにして、その姿勢をキープする
・二ートゥーエルボー
全身を使いながら、腹部の筋肉を特に集中的に鍛えることができるトレーニングです。インナーマッスルの強化だけでなく、バランス感覚を養うことにもつながります。
勢いをつけずにゆっくりと行うのが、トレーニングの効果を高めるコツです。また、ひざは骨盤辺りよりも高く上げるように意識して行いましょう。
【二ートゥーエルボーのやり方】
1.足を少し広げて真っすぐ立つ
2.へその前辺りで、右ひざと左ひじをタッチさせる
3.左ひざと右ひじでも同様に行い、これを交互に繰り返す
・カーフレイズ
ふくらはぎのヒラメ筋などを鍛えられるトレーニングです。ヒラメ筋を鍛えておくと、長距離ラン時の疲労軽減や、足の動きがスムーズになるといったメリットがあります。簡単に行えるトレーニングなので、ぜひ取り入れてみてください。
【カーフレイズのやり方】
1.肩幅程度に足を開いて真っすぐ立つ
2.背筋を伸ばして体の軸を真っすぐにしたまま、つま先で立つイメージでかかとを上げる
3.かかとを上げ切ったら数秒キープし、ゆっくりとかかとを下げる
負荷が物足りない場合は、片足で行うようにすると簡単に強度を高められます。体がふらついてしまう方は、壁や椅子の背もたれなどを支えにして行いましょう。
■食生活も見直すとより効果的に
ランニングや筋トレを組み合わせるようになったら、食生活も見直してみましょう。どれだけ激しいトレーニングを行っていても、栄養が不足していたり多すぎたりしては、運動を行う効果が薄れてしまいます。
運動後はタンパク質やアミノ酸を始め、栄養をバランス良く摂取して筋肉を回復させる、トレーニング前にバナナやおにぎりで簡単にエネルギー補給するなど、食事内容にも気を配ることが大切です。
■筋トレも行ってパフォーマンスを高めよう
ランニングと筋トレを一緒にトレーニングメニューに加えることで、高いパフォーマンスが出せるようになります。また、筋量が増加することで怪我を予防したり、基礎代謝量が向上したりするのもメリットです。
今まではあまり筋トレを行っていなかったというランナーの方は、この機会にぜひ筋トレも取り入れてみてはいかがでしょうか。
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