ランニングの距離は何キロがベスト? 目的別の距離と走行距離の伸ばし方
他のスポーツに比べて準備するアイテムが少ないランニングは、運動にあまり自信がない方でも始めやすいスポーツのひとつです。運動不足の解消やダイエットなどを目的にランニングを行う方も増えていますが、始めから長距離を走ることを目標にして挫折したり、無理をして体を痛めたりする場合も考えられます。
では、ランニングはどれくらいの距離を目安に走れば良いのでしょうか。ここでは、ランニングを行う目的別の距離の目安や初心者ランナーがランニングを行う際の目安の決め方、走れる距離を伸ばすためのコツなどをご紹介します。
【目次】
■ランニングの距離は目的で決めよう
ランニングで走る距離は、やみくもに伸ばしていけば良いわけではありません。走る目的を意識して、目安となる距離を決めることが大切です。
例えば、健康維持や運動不足の解消などを目的にランニングを行う場合は、1回につき3~5km程度を目安にすると良いでしょう。走るスピードには個人差があるものの、時速6km程度と考えた場合、30分前後走ることになります。
ランニング初心者の方も、まずは1~5km程度を目安に走り始めるのがおすすめです。
マラソン大会完走を目指しているランナーや、トレーニングの一環としてランニングを取り入れているアスリートの方は、5~10kmを目安にしてみてください。
ただし、フルマラソンの完走を目指す場合は、10kmを走り続けるだけでは練習量が足りない可能性があります。事前に42.195kmを走り切れる必要はないでしょうが、大会に照準を当てて徐々に走る距離を伸ばしていくことをおすすめします。
■ランニング初心者は距離ではなく時間を意識しよう
ランニング初心者の方は、具体的な距離よりも時間を意識して走るのがおすすめです。時間を意識してランニングを行うメリットをいくつかご紹介します。
・コースを考える必要がない
トラックを走る場合は1周何メートルとわかりやすいですが、そのような場所でいつも走れるわけではありません。自宅の近所などでランニングを行う際に距離を目安にしていると、スタート地点からどこまで走れば良いのか、どんなルートを辿れば目標距離に到達するのかを調べたり、コース設定をしたりする手間が増えてしまいます。
1日30分といったように時間を目安に走るのであれば、距離やコースを具体的に考えなくて済みます。ランニングにかかる手間を軽減し、走ることに集中できるでしょう。
・スケジュールが組みやすい
走るスピードは人によって大きく異なります。スピードは体調や道の起伏、天候などにも左右されるので、距離を目安にランニングを行うと、どれくらいの時間走り続ければ良いのかを判断しづらいです。
しかし、時間で目標を立てていれば、いつまでに終わるのかが目に見えるので、スケジュールを組みやすくなります。距離を走る必要がないので、疲れ方や道の状況に応じてペースを調整しても、目標到達までにかかる時間は変わりません。
走り終わる時間がわかることから、出勤前などのタイミングでも行いやすく、ランニングを習慣化しやすくなります。
・ランニングへのプレッシャーが減る
具体的に「どれくらいの距離を走る」といった目標を立ててしまうと、真面目な性格の方ほど「走らなければいけない」という気持ちが強くなり、ランニングに対するプレッシャーが大きくなるでしょう。
スピードが遅い場合はその分走る時間も延びていくため、辛さからランニングを辞めてしまうかもしれません。また、疲れがたまっていたり、天候が悪かったりする際に目標距離を走ろうと無理をしてしまい、思わぬ怪我や事故につながる恐れもあります。
時間を目安にしておけば、コンディションや実力に応じて柔軟にペース配分が行えます。ゆっくりでもその時間だけランニングを行えば良いため、距離を目安にするよりもプレッシャーがかかりづらいです。
■ランニングの距離の伸ばし方
初心者ランナーの方でも、時間を目安にランニングを継続していれば必要な筋肉や体力が身につき、自ずと走れる距離は伸びていきます。しかし、ランニングを継続して走れる距離を伸ばすためには、漫然と走るのではなく、ポイントを意識することが重要です。
ランニングで走れる距離を伸ばすためには、どのような点を心がければ良いのでしょうか。
・きれいなランニングフォームを意識する
ランニングの際は、きれいなランニングフォームで走ることを意識しましょう。正しいランニングフォームで走れていれば体力を無駄に消耗しなくなり、より長く走れるようになります。
正しいランニングフォームで意識したい点は、余計な力を抜いて背筋を伸ばし、胸を張って前を向くことです。その際に、腕は軽く曲げて肩甲骨を動かすイメージでリズミカルに振ります。
また、着地の際はひざ下が地面と垂直になるようにするのもコツです。着地がつま先やかかとに偏らないように意識し、足裏全体でしっかりと地面を踏み込むイメージを持てば、自然と体は前に進んでいきます。
・無理のないペースで走る
息切れするほどのペースで速く走ろうとは考えず、無理のないペースを維持することもポイントです。まずはウォーキングやジョギングから始めて、慣れてきたら徐々にランニングに移行するのも良いでしょう。
フォームを意識してウォーキングやジョギングを行えば、自ずと正しいランニングフォームも身につくので、長距離を走りやすくなります。
ランニング初心者の間は、信号や踏切があるなど、途中で止まる必要がある道をわざと走るのもおすすめです。本来ならランニングのリズムが崩れるため避けた方が良いのですが、適度に止まることでペースが上がりすぎるのを防げます。
ただし、完全に立ち止まってしまうと走り出しの際に体に負担がかかるので、信号待ちの間も足踏みを続けるなど、軽く体を動かし続けることが大切です。
・ランニング用のアイテムも用意しよう
ランニングを行う際は、ランニングシューズを用意しておくことも大切です。ランニングシューズは特徴の異なる商品が多く販売されていますが、初心者の方は自身の足のサイズにフィットして、着地の衝撃をしっかりと吸収してくれるタイプを選びましょう。怪我や痛みを起こしづらくなったり、パフォーマンスを高めたりすることが期待できます。
シューズと一緒に、コンプレッション機能を持ったランニング用タイツや、速乾性に優れたトレーニングウェアを用意しておくのもおすすめです。機能性に優れるランニング専用のウェアを用意した方が快適にランニングを楽しめますし、自身のモチベーションも上げやすくなります。
■ランニングに慣れるまでは距離よりも時間を意識しよう
ランニングは手軽ながら負荷が高い運動です。これからランニングを始めたい、または始めたばかりという初心者ランナーの方は、無理をしすぎないことが大切です。継続して取り組み続ければ自ずと長い距離を走れるようになるので、最初は距離ではなく時間を意識して走ることをおすすめします。
これは、マラソン大会への参加や完走を目指している方も同様です。無理なくトレーニングを続けて、じっくりと距離を伸ばしていくことを意識しましょう。
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