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running2023.09.15

スタビリティートレーナー、ナイキ ストラクチャーがフルモデルチェンジ。ナイキ ストラクチャー 25登場!

■ナイキ ストラクチャーが2年ぶりのモデルチェンジ

さて、ナイキ ストラクチャー 25が発売されました。数えて25代目という歴史あるアップデイト、今回は2年ぶりのフルモデルチェンジになりました。

内膝が痛い、扁平足傾向など、ランナーの脚の内側のトラブル、“怪我へのプラスアルファのサポート“をテーマに25代作られ続けているスタビリティーデイリートレーナーモデル。

ナイキ ペガサス 40がニュートラルトレーナー、そして、このナイキ ストラクチャー 25とナイキのラインナップの中で両輪でランナーをサポートしているんですね。

しかし、そのサポートへの考え方は時代とともに変化、スタビリティーシューズの最適解を求めて、サポートと快適性を両立するカタチを模索、そしてプライシングのバランスも考慮した、今回はそんなモデルに仕上がっていますね。


■ソフトライドなファーストインプレッション

早速着用したファーストインプレッションは、クッションがソフト、そう感じるはずです。特に今までストラクチャーを愛用していたランナーはそう思うでしょうね。

ミッドソール素材はオーソドックスな素材EVAベースの「Cushlon 3.0フォーム」を使用した同じ硬度の1枚構造となっています。また蹴り出し時には、前足部に配置された「Zoom Airユニット」がいい感じのバウンド助力を作ってくれるのも好印象。蹴り出しが少しポップなフィーリング、これらのコンビネーションはデイリートレーナーとしてクッションも十分な印象です。

とにかく、以前まであったスタビリティーシューズの宿命、ある種の硬さ=内側サポートの強さがなくなったことが大きいです。この手のスタビリティーシューズは“いいのは分かる、でももっとソフトなものが欲しい“というニーズがありました。今回はそれに応えた作りに仕上がっています。


■スタビリティーシューズとしての機能性もしっかりある

ソフトライドに生まれ変わりましたが、ただソフトになっただけではないですね。本来のスタビリティー効果もしっかり発揮されているがポイントです。

私がトレッドミルで走っている足元の動画を撮影してみましたが、ソフトでスタビリティーシューズとしての左右非対称感は少ないイメージは、動画をみたら一転。今回もこんなにソフトなのにしっかりスタビリティーシューズとして機能していました。


※筆者には強いスタビリティーは不要、左のニュートラルが合う


硬いパーツや異素材を使わない「ミッドフットサポートシステム」がアッパー上部にもせり出るカタチでサポート、また、かなりしっかりとしたヒールカップにプラス下部の蹄状「ヒールクリップ」、そして「ソールプラットフォーム」が広く設計されていてチームスタビリティーがいい仕事をしています。


■フィット感のいい作りもポイント

そういった踵のまわりのサポートが要のシューズ、そのフィット感もかなり良いですし、エンジニアードメッシュアッパーは、ダイレクトホールを配置したシームレスな(縫い目のない)設計。通気性、そして履いたときの足あたりのいいアッパーに仕上がっています。

前足部はやや広めの作り、そしてトゥボックス、指が自由に動くスペースが確保されたラストになっていますね。

最近のトレンドガセット状のタンではなくて、肉厚で、アッパーと独立したかなりオーソドックスな形状を採用しています。これは履き口が広がるので、ちょっと甲が高いランナーなど足入れのしやすいスタイルです。


■重量アップも機能性もアップ

アウトソールはリサイクル素材を8%使用した耐摩耗性ラバーを使用。ナイキの定番ワッフルソールはグリップが良く、耐久性も良いスタイル。お膝元のアメリカでもニーズが多く、ちょっとした不整地も走れるぐらいのグリップ感があります。街履きにも活躍しそうです。

そんないいことづくめのナイキ ストラクチャー 25ですが重量はやや増えました。逆に言えば、機能性付加を優先したモデルチェンジであったと言っていいでしょう。

“重さは機能性“

そして、ナイキ ストラクチャー 25は速く走るためのシューズではありません。ここは軽さよりも機能性をランナーも潜在的には望んでいるはずです。


■ニュートラルトレーナーのナイキ ペガサスとペアでのラインナップ

10mmドロップ構造&ガイド感がセットで、ナイキベースモデル、ニュートラルトレーナーのナイキ ペガサス 40とペアでラインナップ、ナイキデイリートレーナーの両輪ですね。

左右対称のニュートラルサポートのペガサスは、クッション・安定感・ガイドが標準装備、これで多くのランナーをサポートできていて、よりエクストラなサポートが付いたこのナイキ ストラクチャー 25があることでラインナップがより強固になっているわけですね。この辺のエクストラなサポートが必要かどうかは人によるところになります。

ランナー個々の課題は様々、体のクセ、フォーム影響など足首の関節可動域があり過ぎて、グラグラしてしまうランナーにはこのストラクチャーという選択肢は怪我のない快適なランニングをランナーに提供するためにも必要不可欠なラインナップです。ですから、この2足はランナーランナーの個々の課題によってペガサスにするか、ストラクチャーにするかを選択するといった“どちらか“になる2足だと思います。


■機能性が詰まってプライスもリーズナブル、それがナイキ ストラクチャー 25

スタビリティー機能が必要なランナーには効果的かつ、本来の安定感を阻害することなく、弾むようなバウンドがあるモデル、もちろん、ナイキが誇るNike Reactフォームとかナイキ ズームX(ズームエックス) フォームを使っているわけではないのですが、ナント、価格的にも15,400円(税込)とリーズナブルに調整されていることもポイント。

ソフトライドに生まれ変わったスタビリティーシューズ、ナイキ ストラクチャー 25、この記事を読んで、わたしには必要かも?と思ったランナーは是非店頭に行って試してほしいですね。
 


<著者プロフィール>

ランニングシューズフィッティングアドバイザー

藤原岳久( FS☆RUNNING(旧 藤原商会)代表)


日本フットウエア技術協会理事

JAFTスポーツシューフィッターBasic/Advance/Master講座講師

足と靴の健康協議会シューフィッター保持


・ハーフ1時間9分52秒(1993)

・フルマラソン2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン) 

・富士登山競走5合目の部 準優勝(2005)

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