フリーワード検索

running2025.05.01

UAインフィニット エリート2(UA Infinite Elite 2)は、接地感と安定感に良いバランスあり

■UA Infinite Eliteがいよいよ第2世代に

前作、UA Infinite Elite(UAインフィニット エリート)は、各社のデイリートレーナーを俯瞰した目で比較してもなかなかの良品でした。”UAはアパレルブランド” というイメージを覆す、樹脂系の素材を最新技術で発泡させたソールユニットは、バウンドの心地良さと広いプラットフォームで、クッションと安定要素のバランスが良いデイリートレーナーでしたね。

それが、今回、UAインフィニット エリート2(UA Infinite Elite 2)になって、アッパーとソールユニット、ともにアップデート、またまたドラスティックに変わった意欲作となっています。

ミッドソールを新設計にして、もっともっと万能に使えるようなスタイルに生まれ変わりました。いやあ、ランナーの方々も、これはもはや頭を切り替えないといけません。UAはアパレルだけではない、これは前回をも凌ぐとても素晴らしい出来になっていますよ!

ということで、今回は、UAインフィニット エリート2にはどんな変更点があって、どんな特徴があって、どんなランナーにフィットするのか、具体的に解説していきましょう。


■Do It All 何でもできるスタイルに変わった

前作、見た目こそボテッとした印象でしたが、ソールユニットは十分軽量でした、それが今回は素材の硬度設計変更と形状変更により更に軽量になりましたよ。ちなみに、私のサイズ25.0cmで30gほど軽量化されています。

同時に、それはデイリートレーナーとしての前足部の接地感覚を高めることにもつながって、今回のミッドソール前後の高低差は前回と同じ8mm Dropであるものの、自然に足が出るようなトラディショナルガイドになっています。

そんな、軽量感とガイド感のバランスを求めたソールユニットは、前作では主にLSD(ロングスローディスタンス)で使用するようなイメージのクッション&スタビリティーモデルでしたが、今回は“Do It Allスタイル“ 何でも使える感覚のトレーナーに生まれ変わった印象です。

ウォーミングアップなどスピードをビルドアップするような場面でもより感覚が良くなりましたね。


■安定感とクッションのバランス

そして、アッパーはデザインも一新、スポーティーな印象に磨きがかかりました。前回のUAインテリニット・アッパーから通気性と軽量感を重視したエンジニアードメッシュアッパーに変更されています。

足入れはゆったりとした印象で、いつも幅が気になるというランナーの方にもかなり好感だと思いますよ。ただ、広めの前足部に対して、ウエスト(甲まわり)部はしっかり絞られたラスト(靴型)でフィット感もいいです。

ヒールカップ下部に硬めのカウンターがありますが、ランナーの体に安定感を提供するのは、この広いプラットフォームとの共同作業となっています。ここまでソールに広さがあれば、単純に安定感はプラスで担保されますし、ヒールカップカウンターが樹脂パーツなど立体的に形状を決めすぎない感じで、ここは、さすがアパレル感覚のフィット感のUAのランニングシューズのスタイル、踵のフィット感もいいですね。


そして、この広いプラットフォームは、当然走った印象もとても好感。着地時に安定感、安心感があり、体がバランスを全然とらなくていいライド感はランナーを選びません。

同時にミッドソール素材UAホバー+(プラス)は、ソフトフィーリングなクッションで心地良く、安定要素とクッションの、そのバランス感は絶妙です。

ちなみに、通常、安定性とクッション性という機能性は両立しにくいもの。何しろ安定すれば素材は硬くなりがちですし、柔らかくすれば不安定になりがちなのが宿命。それを素材発泡技術とソールユニットの構造でなんなくクリアされているのがこのインフィニット エリート2という感じです。

ほんとブランドで選んで欲しくない、買って損はない1足ですよ。


■インフィニット エリート2はどんなランナーにおすすめか?

基本的にUA契約エリート選手なら、ジョグやロングランで着用しています。インフィニット エリート2の構造が、クッション、安定感、そして、ガイドがあって、ゆっくりペースを応援する機能性が搭載されているからです。

モデル名に“Elite(エリート)“が付いていて、やや近寄り難い雰囲気を出していますが(ある意味このモデルの唯一のウィークポイントかもしれません)、もちろん市民ランナーのジョグやロングランにもピッタリなモデルになっています。

ソールの安定感からしても、はじめてランニングシューズを選ぶというランナーにもOKですし、ステディーなランナーならジョグで活躍すること間違いなしです。今回はかなり多様な使用用途が考えられそうで、例えば、フルマラソン完走も応援してくれるどころか、ランナーのレースの課題によっては、サブ4を狙うランナーあたりでも活躍しそうなモデルですね。

18,920円(税込)は、機能性から言っても手に取りやすい価格かなと感じています。

「ブランドで選ばないで、機能性を信じてほしい」

そんなモデル、是非一度は足を入れて見てください、おすすめです。
 


<著者プロフィール>

ランニングシューズフィッティングアドバイザー

藤原岳久(FS☆RUNNING(旧 藤原商会)代表)


日本フットウエア技術協会理事

JAFTスポーツシューフィッターBasic/Advance/Master講座講師

足と靴の健康協議会シューフィッター保持


・ハーフ1時間9分52秒(1993)

・フルマラソン2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)

・富士登山競走5合目の部 準優勝(2005)

BUY NOW

SEARCH フリーワード検索