柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)が築き上げてきたもの「プロ野球選手になるためには、体力・肉体・精神が強くならなければならない」
――プロ野球2年連続の日本一おめでとうございます。
柳田:ありがとうございます。良い1年になりました。リーグ優勝はできませんでしたが、最後に日本一になることができたので良かったと思います。
――柳田選手の力がチームに素晴らしい影響を与えていましたね。
柳田:どうですかね。少しでもチームに貢献したいと思って、毎日毎日を過ごしていました。
――また、昨年の日米野球でも大活躍でしたね。
柳田:しびれましたね。緊張感ある場面でサヨナラホームランを打てたことで、皆さん喜んでくれました。なかなか経験できることではないですし、これからも力に変えて頑張っていきたいですね。
――野球を始めたきっかけを教えてもらえますか?
柳田:最初は、友達たちと野球をやって「楽しいな」と思いました。それから地元の野球チームに入りました。
――ポジションはどこでしたか?
柳田:内野手をやっていました。
――当時から豪快なバッティングでしたか?
柳田:「ボールを遠くへ飛ばしたい」と言う気持ちが強かったですが、体が小さくて思うようなスイングができていなかったと思います。
――中学時代はどうでしたか?
柳田:中学の時は練習がしんど過ぎましたね。練習中に水を飲めなく、「野球をしたくない」と思っていました。とにかく指導者が厳しかったですからね。その頃は「遊びたい」という気持ちが強かったです。
――高校では、あと少しで全国高校野球選手権に出場でしたね。
柳田:高校でも練習がしんど過ぎました(笑)。甲子園を目指していましたが、広島県のベスト4で負けてしまいました。それで、自分の野球人生は「もういいし、終わりかな」と思いましたね。
――そうだったんですか!大学へ進学すると、1年生の時から大活躍をされましたね。いつ頃からプロ野球選手になれると思いましたか?
柳田:2年生の頃からですね。対戦相手のピッチャーがプロ野球に入っていたので、「自分もプロ野球選手になりたい」と思うようになりました。自信まではなかったですが、頑張れば実現するのではないかと思って一生懸命練習に励みました。
――プロ野球選手になるには、何が必要であると思いますか?
柳田:1番大事なのは体です。シーズンは長いですし、毎日試合があるのでコンディションが悪い時にも試合に出なければなりません。戦っていかなければならないので、ランニングや筋力トレーニングが大事で、気持ちも強くなければならないです。技術に関しては、凄い選手達から色々なアドバイスを聞いて経験を積むことで培われます。プロ野球選手になるためには、技術よりも、体力・肉体・精神が強くならなければならないと思います。
――プロ野球1年目はどうでしたか?
柳田:すぐクビになると本当に思いましたね。2年目の途中から試合に出れるようになって、クビを免れました。
――柳田選手のフィジカルは凄まじいですが、かなり肉体改造をしましたか?
柳田:次から次へと選手が入ってくる世界ですし競争も激しいので、危機感を持って徹底的に鍛えました。
――柳田選手に影響を与えた方はいますか?
柳田:倉野信次ピッチングコーチです。プエルトリコのウインターリーグに参加した時に、「プロ野球選手としてあるべき姿」を徹底的に叩き込まれ、自分の考えをノートに書いて提出をしていました。
――プロ野球選手として心がけていることはありますか?
柳田:まず、格好を気にしています。子供達に「柳田選手みたいになりたい」と憧れてもらうためには、結果だけでなく格好も大事だと思います。
――現在、アンダーアーマーの製品を使用していますね。
柳田:アンダーアーマーのデザインは格好良く、性能も素晴らしくて使いやすいです。
グラブは、正直、何でも良いです。手にはめて、しっくりきて「取れる」と思えることが大切ですね。あとは色で、ユニフォームの色に合うかを気にしています。
――柳田選手でしたら、グラブなしの素手でもボールをキャッチしそうですね。
柳田:それはないですよ(笑)。手が痛いじゃないですか!グラブは手を守るためのものですからね(笑)。
――そうですよね(笑)。バットについてはどうですか?
柳田:バットは振りやすいものが良いですね。バッティングでは、「打てそうだ」と思う感覚を大事にしています。「バットが重い」と思うと良い結果が出ないので、瞬発系のトレーニングを入れてコンディションを上げるようにしています。
――スパイクへのこだわりはありますか?
柳田:昔は軽いものを好んでいましたが、年々変わってきています。多少重くても履きやすくてクッション性があるものが良いですよね。下が硬い人工芝で試合をすることが多いので、体に負担がかからないクッション性が強いものを選んでいます。
――ウェアが、かなりオシャレですよね。
柳田:着心地が良く、格好良いですよね。オフの時でもよく着ています。
――普段、モチベーションの上げる際に行うことはありますか?
柳田:荒野行動というゲームをやることですね(笑)。知っていますか?
――知っていますが、やったことはないです(笑)。
柳田:そうですか。それと週刊雑誌や単行本キングダムを読みます。交代浴をしながら漫画を読むとリフレッシュできるんですよね。小さい頃は、ドラゴンボール、スラムダンク、ドカベンが好きでした。
――素晴らしいモチベーションの上げ方ですね。今後の展望について、どのように考えていますか?
柳田:基本的にはソフトバンクホークスで優勝することだけを考えています。日々一生懸命プレーしていきます。もし日本代表チームの選手に選ばれることがあれば、頑張りたいです。
――柳田選手のファンとプロ野球選手を目指す人たちへ、メッセージをお願いします。
柳田:しっかりと良いプレーをして「野球が楽しいな」と思ってもらえるように、もっともっと頑張ります。ぜひ応援してほしいですね。
野球をずっと好きでいれば、皆さんにチャンスがあると思います。誰でも野球を始めた時は楽しかったと思いますし、その気持ちを忘れずに野球を続けてほしいですね。
――最後に、柳田選手にとって野球とは何でしょうか?
柳田:楽しいものですね(笑)。打てたり良い守備ができると、野球は本当に楽しいです。