上林誠知(福岡ソフトバンクホークス)が伝えたい野球への想い「ホークスには成長できるチャンスがある」
走攻守の3拍子が揃い、さらなる飛躍が期待されるのが上林誠知選手(24歳)だ。昨年4月に右手を骨折し、シーズン終盤まで悪戦苦闘をしていたが、怪我の心配はもうない。今季再びレギュラー奪取を目指す上林選手に、野球に懸ける想いを存分に話していただいた(※この記事の取材は2020年2月22日に行われました)。
――上林選手、今シーズンは何をテーマに取り組んでいますか?
上林:昨年、手の怪我によってバットを振り込めない時期がありましたからね。今シーズンは、バットを振り込むということをテーマにして取り組んでいます。
――野球を始めたきっかけを教えてください。
上林:父親が高校まで野球をやっていたというのが影響し、小さい頃に野球を始めました。
――高校野球の名門、仙台育英高校に進学した理由は何でしたか?
上林:地元はさいたま市ですが、関東地方以外の場所で「野球を頑張りたい」と思い、仙台育英高校に行きました。お婆ちゃん(父親の母)が宮城県塩釜市出身ということも、少なからず影響していましたね。
――仙台育英の練習は厳しかったですか?
上林:練習に関しては自分でコントロールできる環境にあったので、厳しいと感じることはなかったですよね。
――プロ野球選手を目指すようになったのは、いつですか?
上林:野球を始めた時から「プロ野球選手になりたい」と思っていましたし、「プロ野球選手になる」と決意をしたのは中学生の時でしたね。
――プロ野球選手になるために必要なことは、何だと思いますか?
上林:運が必要ですが、最終的には強い気持ちが大切になると思います。どれだけ真剣に野球に取り組めるかが、重要ですね。
――日本一のソフトバンクホークスの選手達から受ける影響は大きそうですね。
上林:本当に凄い選手が沢山いますし、結果を出しても上には上がいるので満足はできないですよね。今の環境にいると向上心を持って野球をできるので、自分にとってプラスです。ホークスには成長できるチャンスがあるので、嬉しいですね。
――バット、グローブ、スパイクへのこだわりはありますか?
上林:バットの長さは33.5インチ(約85cm)で、870g~880gとなります。ホークスに入団してから色々なものを触らせてもらいまして、自分の中で1番しっくりきたものを使用していますね。
守備の際に、ボールをキャッチしてから素早く投げることを心がけています。グローブを縦にした状態でボールをキャッチしたいので、形が変形しないものが良いですよね。
スパイクは色々試して履いています。僕は足を使わなければならない選手なので、速く走るために軽いものが好きですね。
――これまでの野球人生で、1番きつかった練習は何でしたか?
上林:プロ1年目の内野の特守(守備の特訓)が、1番きつかったですよね。僕はもともと外野の選手でしたし、内野というポジションに慣れるまでに時間がかかりました。特守で長時間守備の練習をすると、ユニフォームが泥だらけになったので1番きつかった思い出があります。
――試合前に緊張をしますか?
上林:緊張をした方が良い結果が出ると思うので、試合の度に緊張をすれば良いと思っています。
――野球を通じて、どのような時に喜びを感じますか?
上林:ヒットやホームランを打った時や、守備で良いプレーをした時に喜びを感じますね。球場全体が盛り上がるために野球をやっているところもあるので、その一瞬のために練習に長時間励んでいます。
――上林選手のようなプロ野球選手を目指す子供達に、熱いメッセージをお願いします。
上林:「人と一緒ではダメだよ」ということを伝えたいですね。周りの人たちと同じことをやっていても、変わらないですからね。「プロ野球選手になりたい」と強い気持ちを持つ子が、最終的にプロ野球選手になると思います。誰かに「プロのなるのは無理だ」と言われても、「見てろよ」と見返す気持ちがあれば夢が叶うと思いますね。
――上林選手のファンにも、熱いメッセージをお願いします。
上林:昨年痛めた手も回復していますし、不安要素はないので思い切ってプレーしたいですね。ファンの皆さんの声援は本当に力になるので、今年も熱い応援を宜しくお願いします。
――今後の目標を教えてください。
上林:メジャーリーグに行くことに興味ありますし、そのために日本でトップの選手になりたいですね。
――最後に、上林選手にとって野球とは何になりますか?
上林:野球とは、自分を現してくれるものとなりますね。野球をやっている時に、本当の自分を見せられると思っています。