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baseball2025.02.21

野球のキャッチャーとは? 役割や必要な能力を解説

野球やソフトボールの試合において、守備中にマスクなどの防具を着用していてひと際目立つのがキャッチャーです。守備においてはピッチャーと同様に重要なポジションのひとつで、さまざまな役割を果たしています。
では、キャッチャーとは具体的にどのような役割を持つポジションなのでしょうか。この記事では、キャッチャーの概要や試合中の役割、求められる能力などについてご紹介します。

 

【目次】

■野球のキャッチャーとは?

■キャッチャーの役割

・投球を受ける

・リード(配球)を行う

・守備陣形への指示

・ベースカバー

・盗塁阻止

■キャッチャーに求められる能力

・キャッチング能力

・フレーミング

・スローイングの正確性

・リーダーシップ

■重要な役割を持つキャッチャー

 

■野球のキャッチャーとは?

野球のキャッチャー(捕手)は、ピッチャーの投げたボールを捕球する役割を持つポジションです。守備側選手で唯一グラウンド全体を見渡せる場所にいることから「扇の要」とも呼ばれ、守備の際は投手と並んで重要な役割を果たしています。

一般的に、キャッチャーは右投げのプレイヤーが行うことが多いです。左投げのキャッチャーはアマチュアでも数が少なく、プロレベルになると見ることはありません。
これは、左投げだと1塁にいるランナーが見づらい、右打者が邪魔になり2塁への送球が難しい、3塁送球時に体をねじる必要がある、クロスプレーの際にランナーをタッチしづらいといった点が理由です。

また、投球を受ける必要があり、バッターとの距離も近いため、キャッチャーは投球やファウルボールが体に当たる可能性が高いポジションでもあります。そのため試合出場や投球練習でボールを受ける際には、ファウルカップやマスク、プロテクター、レガースなどの防具の着用を義務付けられています。

 

■キャッチャーの役割

キャッチャーの役割

 

野球のキャッチャーは、試合において非常に多くの役割を持っているポジションです。キャッチャーの持つ重要な役割について、改めて確認しておきましょう。

 

・投球を受ける

キャッチャーの最も重要な役割は、ピッチャーが投げるボールをしっかりと捕球することです。キャッチャーが毎回のようにボールを受け損ねていたら、野球は試合として成立しません。
そのため、キャッチャーが使用するキャッチャーミットは、他の野手のグローブに比べて捕球面が広くなっています。

また、ピッチャーに気持ち良く投げてもらうために、ワンバウンドしたボールを体で止めたり、ボールをしっかりとミットの芯で受けて音を出したりすることも重要です。

 

・リード(配球)を行う

リード(配球)を行うのもキャッチャーの役割のひとつです。リードとは、バッターをアウトにするための戦略を指します。ピッチャーに手元でサインを出して、バッターに対してどう攻めていくのか、どこにボールを投げるのかなどを決めていきます。

リード次第でバッターをアウトにできるかどうかが決まるため、捕球に並んで重要な役割といえるでしょう。バッターの得意コースや癖、待っているボール、ピッチャーの持ち球、試合展開など、多くのことを踏まえてリードを組み立てていく必要があります。

 

・守備陣形への指示

キャッチャーは、守備側のチームでグラウンド全体を見渡すことができる唯一のポジションです。バッターの打球傾向やランナーの有無などに応じて、守備陣形を動かすことも求められます。また、打球が飛んだ際は、ボールをどの塁に送球すれば良いか指示を出す必要もあります。

 

・ベースカバー

キャッチャーの仕事のひとつとして、ファーストへのカバーリングも挙げられます。内野ゴロが転がったら、送球が逸れた場合に備えてファーストへのベースカバーに入り、捕球ミスなどによる相手の進塁を防ぎます。地味ではありますが、余計な進塁や失点を防ぐ重要なプレーです。

ただし、ランナーが2塁や3塁にいる場合は、内野ゴロと同時にランナーがホームへ突っ込んでくるケースが考えられます。クロスプレーに備えてホームベース付近で送球を待ち、ベースカバーは行いません。

 

・盗塁阻止

スローイングによる盗塁阻止は、キャッチャーならではの役割といえるでしょう。足が速い選手がランナーにいる場面では、どのように相手の盗塁を防ぐかを考える必要があります。
高めに速い球を要求してスローイングしやすくするなど、リードも含めて相手の足を警戒しなければいけません。

ただし、盗塁阻止はキャッチャーひとりで行えるものではなく、ピッチャーの動きも重要です。例えば、クイックモーションで盗塁するタイミングを計らせない、牽制球で相手選手を塁から離れさせないといった工夫が求められます。

 

■キャッチャーに求められる能力

キャッチャーに求められる能力

 

さまざまな役割を持つキャッチャーですが、それらをこなすためには具体的にどのような能力が求められるのでしょうか。キャッチャーとしてプレーする選手が備えておきたい能力を、いくつかご紹介します。

 

・キャッチング能力

キャッチャーは、1試合で100球以上の投球を受けることもある過酷なポジションです。他のどのポジションよりも捕球機会が多いため、確実にボールを受けられるキャッチング能力が求められます。

また、ピッチャーの投げたボールがキャッチャーミットを構えている位置に必ず来るとは限りません。高めに外れたりワンバウンドしたりするボールを確実に止められるストッピング能力も必要です。

 

・フレーミング

フレーミングとは、ストライクゾーンぎりぎりの投球をしっかりとストライクにして、ボールと誤判定されないようにする捕球技術のことです。勘違いされることも多いですが、フレーミングはボールコースの球をストライクにしてもらう技術ではありません。あくまでもストライクをボールといわれないための技術です。

例えば、際どいコースの投球を受ける際にキャッチャーミットが外に流れると、ストライクゾーンに入っているにも関わらず、ボールと判定されてしまうかもしれません。
捕球後にミットを動かす行為は審判からの心証が悪くなります。捕球した位置でしっかりとミットを止めることを心がけ、正確にジャッジしてもらえるキャッチングを行いましょう。

 

・スローイングの正確性

盗塁を防ぐために、スローイングの正確性も求められます。肩が強く力強い送球が投げられるとしても、コントロールが悪く暴投が多いキャッチャーではランナーを刺すことはできません。
ホームベースから2塁または3塁まで、ノーバウンドかつ正確に投げられるスローイング技術を磨くことも大切です。

 

・リーダーシップ

扇の要やグラウンド上の監督とも呼ばれるキャッチャーは、守備陣に指示を出したりピッチャーの気持ちを鼓舞したりする役割を持ちます。チームメイトの様子を気に掛けられるリーダーシップも、求められる能力のひとつです。
リードで投手を引っ張るリーダーシップや投げる球種などを決める判断力、ピンチの際に間を取る能力などに優れている選手は、キャッチャーに必要な能力を備えているといえるでしょう。

 

■重要な役割を持つキャッチャー

野球においてはピッチャーが特に重要視されることが多いですが、リードや声掛けでピッチャーを導くキャッチャーも、守備の面で非常に重要な役割を持っています。扇の要やグラウンド上の監督と呼ばれることからも、守備におけるキャッチャーの重要性はわかるはずです。

配球の組み立てやキャッチング、フレーミング、スローイングなど、キャッチャーには多くの能力が求められますが、その分野球の面白さ、奥深さを知ることができるポジションと言い換えることもできます。
今回ご紹介したキャッチャーの具体的な役割や求められる能力を知って、プレーにいかしてみてください。

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