2025年最新クラブ試打 クリーブランド「RTZ」ウェッジ編 【チームゴルフ5宮崎合宿レポート】
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今年1月末に宮崎で行われたチームゴルフ5のプレシーズン合宿。そこにはドライバーをはじめとしたさまざまな新商品が持ち込まれ、来るべき新シーズンでの使用を考慮したテストが行われた。
今回はそのなかから、クリーブランドが2月8日に発売したばかりの新しいウェッジ「RTZ(アールティーゼット)」を、穴井詩プロが試打した様子をお届けする。
『クリーブランドの最新ウェッジ「RTZ」』
「RTZ」は、クリーブランドのウェッジのなかでもプロや上級者向けのフラッグシップモデルで、「RTX ZIPCORE」や「RTX FULL-FACE2」の後継に当たる。高いコントロール性能とスピン性能を誇り、松山英樹選手も使用を検討しているという。
ネーミングにある「Z」は、「Z-ALLOY(ゼットアロイ)」という新素材を使用したことに由来し、これによって方向やスピンの安定性が高まっているという。
『コース内、グリーンまで80ヤード前後のフェアウェイからテスト』
それを検証すべく、ウェッジのフルショット付近の距離で打ち始めた穴井プロ。ロフト58度、ソールグラインド「MID」のモデルを手に取り、数発打つなり「これはいいかも!」と好感触をアピールした。
「私はウェッジショットでは、イメージよりもフェースが返ってしまうというか、つかまりすぎて左にズレるミスが出がちなんですが、このウェッジは『やっちゃったかな』と思ったショットも左に行かずにいいラインに飛んでくれるんです。だから結果的に方向性が安定するし、スピン量もバラつかないのでタテの距離もそろう。ちょっとびっくりですね」(穴井プロ)
『「フェースがイメージよりも返ってしまうミスが出ないのが安心」と穴井プロ』
実はこれこそが「RTZ」の新機能の現れなのだ。
「RTZ」で採用されている「Z-ALLOY」という新素材は、従来のモデルで使われていた「8620」という素材よりも炭素の含有率が高く、わずかではあるが低密度で比重が軽いのが特徴。
比重の軽い素材なら同じヘッドをより軽く作ることができ、余剰重量が生まれる。「RTZ」は素材によって「RTX ZIPCORE」よりもヘッド自体が5g軽くなっているという。この5gに、引き続き採用されているネック側内部のセラミックインサート「ZIPCORE」ぶんの18gを加えた合計23gの余剰重量によって、ヘッドの重心位置を従来よりもややトウより上側のフェースの中心に近い位置にすることができた。
『従来モデルよりも重心位置がややトウより上め、フェースセンターに近いという』
その結果、ミスヒット時にフェースが返りすぎることがなく、穴井プロの嫌がる左へのミスを軽減できるというわけだ。
これはミスの防止という点以上に、ショットごとの打ち出し角、方向性、スピン量の安定につながり、ウェッジショットの精度を向上させている。
引き続き数発打った穴井プロも、弾道の安定を実感したようだ。
『打っていて不思議なほど安定感が高いと穴井プロ』
「スピン量が安定して、タテ距離もそろっています。むやみにスピンが入りすぎるわけでもなく、イメージどおりのスピン量なのがうれしいですね。この『MID』ソールはバウンスの当たり方もちょうどよくて抜けもいいし、打感もやわらかさとしっかり感のバランスがよく、フェースにボールがよく乗る感じがあって好みです」(穴井プロ)
「GC4」を使ってバックスピン量を計測してみても、平均1万1000rpm弱で安定。ややミスヒット気味に入っても1万rpmを切ることがなく、鋭角に入っても大きく増えないので、タテ距離がそろうのも納得だ。
『スピン量を計測しても、高い水準で安定しており、実戦的』
「この『RTZ』は、『フェースが返っちゃった』ミスが出ないのが本当に安心です。私はウェッジはあまり替えないほうで、今のウェッジも長く使っているんですが、これならチェンジもあり得そうです。このあと、折を見てグリーン周りやバンカーなどもテストしてみて、よければシーズン開幕からバッグに入れるかもしれません!」(穴井プロ)
『「MID」を試打したが、ソールのフィーリングも良好とのこと』
ほとんど事前情報ナシで試打しながらも、穴井プロが忖度ナシで絶賛したクリーブランド「RTZ」。ゴルフ5各店舗では試打クラブを取りそろえているので、ぜひ実際に打って確認していただきたい。
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