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golf2020.09.09

【ゴルフ5レディスレポート】チャンピオン・小祝さくら選手のプレーを振り返る 完全勝利でリベンジ達成!メジャー獲りへ万全

トーナメントレコードの17アンダーというビッグスコアによる小祝さくら選手の優勝で幕を閉じたゴルフ5レディス。2位に6打差をつける圧巻の勝利だったが、彼女の3日間の戦いぶりを改めて振り返ってみたい。

小祝選手にとって、今年のゴルフ5レディスはリベンジの舞台。一昨年2018年の大会では最終日の17番ホールでボギーを打って申ジエ選手に追いつかれ、プレーオフで敗れて初優勝を逃す悔しい思いをした。

また前週のニトリレディスでも最終日にスコアを伸ばせず2位となり、19歳の笹生優花選手に2週連続優勝を許している。今週こそは2位に甘んじることなく、何としても結果を出したい試合だった。



一昨年の大会での悔しい思いを胸に秘め、初日から攻めのゴルフを展開


小祝選手は初日、ディフェンディングチャンピオンのイ・ミニョン選手、イ・ナリ選手とのペアリング。アウトコースからスタートした小祝選手は2番ホールのパー5で早速バーディ。9番ホールでもスコアを伸ばし、初日の前半を2アンダーと最高の流れでスタートした。

折り返して10番パー5でもバーディを奪い2連続。終盤、一昨年の大会で悔しい思いをした17番でもバーディを奪い、きっちりとリベンジを果たした。

この17番パー4は、今年からティーイングエリアを25Y後ろに下げて難易度が上がったホール。ここで初日からバーディを奪えたことは優勝に向けて大きな意味を持つことになる。

この日はトータル4アンダーで、首位の葭葉ルミ選手と3打差の4位タイ。雷雨により11:12から13:28の間中断があったにもかかわらず、集中力を保ってボギーを1つも打たずに初日を終えられた。

一昨年のプレーオフの際、雷雨中断で集中力を切らしたのが敗因となっただけに、この日のスコアは小祝選手の成長を物語る結果と言えるだろう。


大会2日目も好調を維持し、トップに躍り出る


2日目は植竹希望選手、福田真未選手とのペアリングで、最終組の3組前でスタート。

小祝選手はスタートホールでバーディを奪い、5番のパー5でもバーディ。しかし7番ホールの短いパー4で3パットしついにボギーを打ってしまう。

この3パットでやや不穏な空気になりかけたが、後半に入りチャンスホールの10番パー5で確実にバーディを奪うと、12番、198Yの長いパー3のティショットを4UTでピンの右8mにナイスオン。この長いバーディパットを沈めて一気に流れをつかんだ。そして後半は怒涛のバーディラッシュ。インコースを6バーディノーボギーの30で回り、トータル11アンダーでトップに躍り出た。

「すべてが噛み合った」と後半は怒涛のバーディラッシュ


「ここまでショートばっかりだったんですが、12番のパッティングからラインとタッチが合うようになりました。ショットは前半からよかったので、すべてが噛み合いました」と小祝選手。

この日は、スタート前に目標としていた5アンダーを上回る7アンダーで回り、トーナメントリーダーとして最終日を迎えることとなった。


後続が追いかけるなか、最終日も圧巻のゴルフを見せた


そして迎えた最終日。2位の比嘉真美子選手には2ストローク、3位の蛭田みな美選手には4ストロークのリードを保持していたが、ハイスコア決着が予想される本大会ではセーフティリードとは言えない状況。逃げ切って優勝するためには、守りに入らずしっかりスコアを伸ばすことが求められた。

先にスタートした選手たちのなかでは、宮里美香選手や藤田さいき選手らのベテラン勢がスコアを伸ばし始めており、昨日6アンダーを出して勢いに乗っている原英莉花選手も2つのパー5でバーディを獲るなど、予想通りの伸ばし合い。小祝選手は最初のパー5となる2番でこそバーディを獲りそこなったが、続く3、4番で連続バーディ。後続を突き放しにかかった。

「前日からパッティングの調子は良かった」と後続を突き放す


圧巻だったのは8番パー3。17mものロングパットを1発で沈めて前半3つ目のバーディを奪う。この段階で9アンダーだった2位グループと5打差をつける形となり、これが勝負の行方を決定づけた。

最後まで攻めの姿勢を崩さず、スコアを伸ばし続けた


そして後半、15番パー3で長いバーディパットを決めると、16番パー5でも2オン2パットのバーディ。さらに17番では3日連続となるバーディを奪って3ホール連続のバーディとしラストスパート。最終18番こそティショットを左に曲げてヒヤリとしたが、きっちりとパーセーブしてフィニッシュ。トータル17アンダーは圧巻の本大会のトーナメントレコードだ。

最終日は古江彩佳選手が6アンダー、渡邉彩香選手が5アンダーでプレーしトータル11アンダーの2位に入ったが、小祝選手は自らも6アンダーの最終日ベストスコアタイで、後続に影も踏ませない横綱相撲の優勝だった。

小祝選手にとっては、最終日に伸ばし切れずに敗れた先週のプレーに対するリベンジ、一昨年の最終日17番ホールでのボギーに対するリベンジ、さらにはプレーオフ中の雷雨中断で集中力を切らし敗れたことへのリベンジと、心の負債を一気に返済した勝利と言えそうだ。

3日間トータル17アンダーと、他を寄せ付けない圧勝劇であった


小祝選手はこれで自身2勝目をマークし、賞金ランキングでも3位に浮上。前週2位、今週優勝と絶好調で翌週の日本女子プロを迎えることとなる。初のメジャー勝利に向けて、期待が膨らむ結果となった。

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