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golf2021.05.12

【所属プロ・川満陽香理選手インタビュー】第2弾 全米女子OP出場権獲得、目澤コーチとの出会い、そしてギアのこと

ゴルフ5 の所属プロである川満陽香理選手(かわみつひかり・34)は、ステップアップツアー10年ぶりの優勝を果たしたその2日後、異例のスケジュールで次の試合に臨み、またも勝利を手にした。その試合は今年6月に開催される全米女子オープン(米国加州・オリンピックGC)の日本地区予選会。名門横浜カントリークラブ(神奈川県)を1日で36ホールプレーし、出場102人中見事トップで本戦出場権を獲得したのだ。

【所属プロ・川満陽香理選手インタビュー】の第2弾は、全米女子OP予選会での戦い、川満選手のゴルフを支える目澤コーチとの出会い、そして頼れる相棒である使用ギアについて、彼女の率直な話を聞いてみた。

> 第1弾はこちら


――ステップアップツアー優勝の余韻が冷めやらぬ間に、次の全米女子OPの予選会でしたね。

川満:優勝することができた九州みらい建設グループレディース窓乃梅カップで3日間の試合が終わって、その日のうちに東京に戻りました。次の日はさすがに休養日にして、体をケアしてから予選会に臨みました。


――疲れはあったとはいえ、やっぱり優勝の勢いが予選会にもつながった?

川満:いや、実はこの日はあまり調子が良くなかったんです。球がフェースに乗らない感覚があって、少し気持ち悪い感覚がありながらプレーしていました。でも、ラッキーな部分もあって、スタートホールで下り7mの難しいバーディーパットが入ったりして!全体的には流れの良いゴルフだったと思います。


――36ホールでトータル2オーバー、トップの川満選手でもオーバーパーになったという事は、コースセッティングが難しかったのでしょうか?

川満:そうですね、この日は我慢の1日でしたね。グリーンも早かったですし、特にカップが難しいところに切ってあって、かなりタフでした。ただ、行ってはいけないところには打たないように、というマネジメントだけはしっかりしながら、プレーをしていましたね。


――そんな我慢が続く試合の中で、どの辺りでメジャーへの挑戦切符を意識し始めましたか?

川満:前半の東コースを上がって1オーバー、後半はさらに難しい西コースという事もあって、18ホール終了時点では全く意識はしていませんでした。特に予選会なのでリーダーズボードもない中でのプレーだったので、ただひたすら自分のゴルフに集中していたのですが、後半をプレーしている途中から、カメラマンさんの姿がチラホラ見えるようになって。あれ?もしかして私を撮ってる?(笑)みたいな。そこで『ひょっとして』と思いましたね。


「自分のプレーをすることだけに集中していた」と川満選手


――そこからも動揺することなくプレーを進めて、上がってみたらトップで予選通過だった

川満:耐えるゴルフでした。だけど我慢し続けるゴルフというより、出たり入ったりで耐えるって感じでした。ショットがピンに付いたときにしっかりとパターが入ってくれて、全体的に厳しいピンポジションだったんですけど、その中で7つバーディーを奪えたことが良かったですね。


――好調な川満選手ですが、今現在は松山英樹選手のコーチとして一躍時の人となった目澤秀憲コーチに師事していると聞きました。ここ2戦の勝利に、目澤メソッドが効いた?

川満:まだコーチを引き受けてもらってから日が浅いんですが、球を上げて止める、そしてつかまったフェードを打てるようになって、ピンを攻めるショットの選択肢を増やすっていうのをテーマに教えてもらっています。そしたら、優勝した九州みらい建設グループレディースでいきなりその成果が出たんですよ! 2日目の16番ホールはグリーン周りが池で、パーオンするためにはとても狙いづらい位置にボールがありました。目の前には右から枝が出ていて、ドローしかなかった以前の私なら、ギャンブルするか刻むか、みたいなシチュエーションだったんです。でも目澤コーチから教えてもらったフェードで攻めてみたら、理想の弾道でグリーンを捉えることが出来ました! フェードが打てると、コースが広く見えたりするんですよ。本当に「目澤コーチありがとう!」でした。


――それは、早速の目澤効果ですね。コーチとしてみてもらうきっかけは?

川満:実は私、河本結選手のスイングが大好きで(笑)、だから彼女のコーチの目澤さんに教わってみたいなと思っていたんです。それを夫(シャフトメーカーのフジクラにご勤務)に相談したら、夫が仲良くしてもらっているテーラーメイドの方に相談してくれて。そういった周りの方々のお陰で、結果的に目澤コーチにお会いできることになりました。私は目澤コーチとは全く面識がなかったし、お忙しい方なのに快諾してくださって、本当にありがたかったです。目澤コーチはレッスンはもちろんですが、人としてとても尊敬できる方なので、師事できて本当に幸せです。


――優勝の後に、お話はされましたか?

優勝した九州みらい建設グループレディースのあと、目澤コーチにお礼の連絡をしました。「ありがとうございます。10年ぶりに勝つことが出来ました。これからもよろしくお願いします!」ってお伝えしたら、「僕の方こそ、コーチとしてまだ10年も経っていないような僕ですが、こちらこそよろしくお願いします」って(笑)。本当にイイ人なんです!


――最近の好調を支えている、川満選手の使用ギアについても聞かせてください。

ドライバーはテーラーメイドの「SIM2 MAX」10.5度を使ってます。フェースの食いつきがすごく良いんですよね。パンパ―ンッ!って感じです(笑)ミスにも強いから何度も助けられました。シャフトはもちろん「Speeder 569 EVOLUTION VI S」です!フェアウェイウッドとユーティリティは「オノフ」で、チョイスする番手は試合やその日のピンポジによって変えています。ユーティリティがめっちゃ上手い大江香織選手が使ってるのに影響されて(笑)高さが出ますね!アイアンは「ミズノプロ719」です。芯に当たった時のやわらかくも強さのある打感が大好きです。ウェッジはクリーブランド「RTX4」58度、54度、48度の3本。フルショットで20ヤード刻みのセッティングです。パターはテーラーメイド「Spider EX」でスモールスラントをチョイスしています。球を打った時の体と耳で感じる“音”がしっかり感じられて、それでいて打ちぬいた後の軟らかい打感もあって。手放せないくらいイイです(笑)。ボールはタイトリストの「プロV1x」です。やっぱり飛ぶんですよね。しかもウェッジでスピンがしっかり入ってくれる。飛距離とショートゲームのバランスが最高!『HiKaRi』の文字も入ってます。


自身の使用するギアについてのこだわりを語ってくれた川満選手


――その武器を携えて、6月に入ったらいよいよ全米女子オープンですよね。米国ツアーデビューが、いきなりのメジャーですが。

もう夢の舞台すぎて!!自分の中では、アメリカのツアーはレベルが高いし、選手はみんなかわいいし、かっこいいし(笑)そんなイメージがありますね。それを頭に描きながらいつも練習しています。すごい選手たちとプレーするイメージを常に頭に持っていて、それで実際にアメリカで全米女子オープンの舞台に立った時に、みんな同じ人間だと物怖じせずにしっかりと戦えれば、そう思っています。


――期待しています!

はい!がんばってきますので、応援よろしくお願いします!


連戦後でお疲れのところ、終始笑顔でインタビューに答えてくれた川満選手。全米女子オープンでの活躍に期待したい!


ゴルフ5所属のプロ からは昨年の穴井詩選手につづいて、2年連続での出場となる全米女子オープン。今年の舞台は名門オリンピッククラブ。幾度のメジャーを経験したこのコースは、数々の栄光を生み、そして幾多の名プレーヤーを苦しみに陥れた土地でもある。今シーズンの主戦場がステップアップツアーであり、そのツアーでの勝利が10年ぶりだったという川満陽香理選手は、アメリカでの人生初の戦いがこの地となるのだ。ただでさえ、難しい戦いが強いられるメジャー大会。タフなコースと厳しいセッティングが待ち構える中、多くの日本人選手がそうであったように、彼女もまた苦杯を喫して日本に帰国することになるのであろうか。それともまた違った運命が待っているのか・・・。川満選手が生まれ育ったのは沖縄・宮古島。島に風はつきものだ。オリンピッククラブもまた、海風が吹く。

がんばれ!川満選手。


<川満プロ・山本プロ部屋トーク動画はこちら>

https://www.youtube.com/watch?v=0t7bycnOitA&list=PL_y5PwZCrXznnibRBuY8zgFeucbGk3OIQ&index=5

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