【フィッティング・ルポ】Vol.4 最新ヘッドの潜在能力をフィッティングで引き出す!
今年の秋も続々と最新ドライバーが発表・発売されているが、せっかく買うならしっかりフィッティングして万全のスペックで購入したい。しかし最新ドライバーはフィッティングの事例も少なく、どんなシャフトが合うのかの判断がむずかしいのも実情だ。
そんななかゴルフ5では、各店舗で最新ドライバーの発売前のフィッティングが各店舗で進んでおり、好事例がどんどん報告されてきている。
発売前に試打クラブが入荷すると、各店舗のフィッターが実際に打つのはもちろん、全国に散らばる腕利きの「最強試打軍団」のスタッフが入念に試打し社内向けのレポートを制作。こういった豊富な情報をベースに、さまざまなシャフトとの相性もチェックされているのだ。
発売前にもかかわらずどんどん挙がってくる、そういった「最新ヘッド×カスタムシャフト」の事例。ゴルフ5プレステージ新宿店でフィッターの山口凛さんが接客したケースでは、テーラーメイドの「SIMグローレ」に最新のフジクラ「スピーダーエボリューション7(エボ7)」を組み合わせた。
基本的につかまりのいいヘッドだが前モデルの「Mグローレ」より少し控えめ。それをシャフトの走りで補いつつ、高弾道のビッグキャリーボールを目指した。
ポイントは40g台のRシャフトという点。軽量ヘッドが売りの「SIMグローレ」だが、そのメリットを最大に生かして「振りやすい」クラブに仕上げたという。
「このお客さまはご年配で、最近ヘッドスピードが落ちてきたとお悩みでした。スイングを拝見すると、ダウンスイングでヘッドの重さに負けてクラブが寝てしまい、しかもハンドファーストが強いのでインパクト前後で急激にフェースが返り、引っかけも出ていたんです。でも『SIMグローレ』ならヘッド重量が軽いのでそれを解消でき、『エボ7』のスピード感でつかまえて飛ばせると判断しました」(山口さん)
ヘッド重量が非常に軽い『SIMグローレ』。オリジナルのSRでは総重量275gという軽量モデル。
クラブ重量がそれまでのドライバーよりも15g以上軽くなり、ダウンスイングでのヘッドの「垂れ」もなくなったので、引っかけが嘘のように消えたという。
「引っかけが出ると、もっとつかまらないクラブにするとか、手を使わないように重いクラブにするようなケースもありますが、このお客さまの場合はそれでは引っかけが悪化したでしょうね。より振れるようになって飛距離も伸び、とても喜んでいただけました」(山口さん)
ゴルフ5プレステージ新宿店所属フィッターの山口凛さん。自他共に認めるクラブマニアで、最新クラブの研究に余念がない。
もう1例は、ゴルフ5プレステージ広尾店の豊田世菜さんが、キャロウェイ「ビッグバーサ」を指名買いというドローヒッターのお客さまを接客したケース。こちらは三菱ケミカルの「ディアマナTB50」のXシャフトを組み合わせた。
あえてつかまりすぎないシャフトをXで装着し、叩いても引っかけない安心感を付与。強振しても吹き上がらずに強いドローで飛ばせるセッティングに。
「比較的パワーのあるお客さまでしたしドローヒッターですので、つかまりのいい『ビッグバーサ』では引っかけの心配があるかなと一瞬頭をよぎったのですが、このヘッドの低スピン性能を最大限に生かせばいい結果が出るはずと考えました」(豊田さん)
「ディアマナTB」は手元調子でつかまりすぎないシャフト。このXシャフトなら、ヘッドのつかまり性能といい意味で相殺しあって、振っても暴れず、つかまるけれど引っかからないクラブができるという発想だ。
スペック表記は中元調子だが先端がしっかりしていて手元側が動く叩けるシャフト。40g台のR2から80g台のTXまでラインアップが幅広いのも人気の理由だ。
「ドローヒッターの方にとっては、つかまりすぎるのを嫌がってつかまらないヘッドで自分でつかまえて打っていると、力んだときにつかまりすぎて引っかけることがあるんです。反対につかまるヘッドを使うことで自分で必要以上に球をつかまえに行く必要がなくなるので、右に打ち出すことさえ意識していればナチュラルにドローが出てくれて安心なんです。この一見ミスマッチな組み合わせは、ロースピンの強い球で叩いて飛ばせるコンビネーションでした」(豊田さん)
ゴルフ5プレステージ広尾店所属フィッターの豊田世菜さん。抜群のコミュニケーション力でゴルファーの悩みをくみ取り、解決へ導いてきた。
このように最新クラブでもベストマッチのシャフトが見つかる
ゴルフ5
。「世間の評判が安定してから」と二の足を踏んでいるうちにライバルに先を越されてしまうのはもったいない。買う・買わないは別として、まずは店舗でフィッティングを受けてみよう!