golf2021.03.02

原英莉花プロにインタビュー！笑顔いっぱいで語ってくれたスイング、クラブ、そして今年の戦い

2020年、日本女子オープンと、ツアーチャンピオンシップリコーカップという２つのメジャータイトルを獲って一気にブレイクした原英莉花プロ。年末には初の海外メジャーも経験し、2021年はさらなる活躍が期待される。

そんな話題のプロに、リモートでインタビューを実施。昨年を振り返るとともに、今年の抱負を語ってもらった。

――間もなく今年の第１戦、ダイキンオーキッドレディスが始まります。2020-2021年は、２年を通して１つのシーズンとなる異例のレギュレーションですが、2021年の開幕を前にどんな心境ですか？

原「開幕」ではなく「再開」という感覚ですね。昨年の最終戦から試合間隔は開きましたが、ずっとシーズンが続いている感覚はあるので、年が明けても気がゆるめられなくて、つねに練習やトレーニングをしていました。

――集中力を持続させるのは大変でしたか？

原私の場合、全米女子オープンから帰国後に自宅待機の期間があったので、その間はボールを打つ練習はできなかったんです。でもその期間に溜まっていたドラマを見たり部屋の掃除をするなどしてリフレッシュでき、気持ちをリセットできました。おかげで自粛明けからは新たな気持ちで集中できています。

全米女子オープン後の隔離期間でリフレッシュできたと語る原プロ

――球を打てない不安もあったのではないですか？

原それが、練習できなかったことが、意外にもスイング面にいい方向に作用したんです。昨年はメジャー２勝したりと結果は出ていたんですが、実は足首の痛みをかばったりしていたせいでショットの調子がずっと悪かったんです。勝負どころでパターが入ってくれて助かっていましたが、ショットでバーディを獲るということがほとんどできていませんでした。これはシーズン中になんとか改善したいと思っても、できず終いでした。

でも練習できない自宅待機中、いろんな選手のスイング動画を見ながらイメージトレーニングしていたら、自粛明けにはイメージがリセットされてガラッとよくなったんです。

――イメージをリセットできたら、実際のスイングもよくなった？

原そうなんです。イ・ボミさんの数年前のスイングのインパクトゾーンとか、ローリー・マキロイ選手の下半身の使い方とか、私のスイングとは全然違うんですけど、いい動きというのは、見ているだけで本当にイメージがよくなりますし、イメージがよくなると実際の動きもよくなるんです。

今年は「ショットでバーディを獲る」というのがテーマで、アイアンの精度にももっとこだわっていきたいんですが、その手ごたえがつかめた感じです。

――それは頼もしいですね。そういえばこの中断期間に、ドライバーを替えられたとか？

原そうなんです。ダイキンから、ミズノの新しい「ST-X」というドライバーを投入します。つかまりがよくてスピンも減っているので、さらに飛距離が伸びています。打感と打球音もすごく気に入っていて、心強い武器になると思います。

今年はミズノ「ST-X」ドライバーを手にツアーに臨む

――打感にはこだわるんですか？

原はい。打感と音は大事ですね。フェースのどこに当たったかがちゃんとわからないと、スイングもイメージもボヤケてしまいます。この「ST-Ｘ」はインパクトのフィードバックがすごく繊細に伝わってくるので、とても扱いやすいです。でも、それでいて芯を外したから大きく曲がるということもなく、安定性も高いところがすごいです。

フェースには超速素材のβチタン「2041Ti」を採用し、スピード性能を向上させている

――アイアンは「JPX921ホットメタル」ですね。もっとシャープなヘッドが好みという印象でしたので意外です。

原食わず嫌いだったんですが、昨年ジャンボさんのアドバイスで試してみたら、すごくよかったんです。たしかにヘッドは大きめですが、顔がキレイですし操作性も高くて、ニブい感じはありません。何よりいままでのアイアンより１番手飛ぶので、５番アイアンまでのセットで使うと苦手だったUTを１本減らすことができ、FWのセッティングもシンプルになりました。

打点がぶれても飛距離が落ちにくい設計がウリの「JPX 921 ホットメタル」を使用