穴井詩プロ&川満陽香里プロのショットテクニック・木の下からナイスアウト!【トラブルショット・木の下編】
ゴルフ5所属のプロゴルファー8名が集った宮古島での合同合宿。ゴルフ5マガジン取材班が穴井詩プロと川満陽香理プロの練習ラウンドに密着していたところ、「これってどう打てばいいの?」というシチュエーションに遭遇した。プロが実際に対処したやり方を教わったので紹介しよう。
エメラルドコーストゴルフリンクス、INコース11番ホールでのこと。
右サイドに池のあるパー5で、穴井詩プロがドライバーでのティーショットを左にひっかけてしまった。
カート道で跳ねたボールは、左サイドの低木の下へ。幸い木の枝があまり茂っておらずヘッドを入れるスペースと前の空間はあるものの、普段どおりアドレスしたのではスイングできない状況。
ボールの上に枝がかかって、普通にスイングするとシャフトが枝に当たってしまう
穴井プロに脱出のイメージを聞いたところ、「前は空いているので、ロングアイアンで低く出せばある程度飛距離は稼げると思います。ただし普通に振るとクラブが枝に当たってしまうので、低く構えてフラットに振る感じですね」との答え。
使用クラブは5番アイアン。
手元の位置を下げてフラットな軌道で振るためには長めのクラブのほうがベターだし、ロフトが立ったクラブのほうが、ボールが前に行ってくれるので安心だという。
長めのクラブを横振りし、枝にクラブが当たらないようにスイングする
「この状況は球を上げる必要がないので、スイングも『トップでOK』と思って、ダフリだけは避けるように気をつけます。体が伸び上がると逆にクラブが垂れてダフリます。ボールから遠く立ってスタンスを広げ、腰を落として重心を下げて、下半身を固めて手打ちの感覚ですね」(穴井プロ)
普段より腰を落としてボールから遠く立ち、手元を低くして軌道をフラットにする
ボールをクリーンにとらえたいので、少し左足体重で構え、体重移動はせずに振り抜く。
穴井プロのショットは低く強く出てカート道の先に着弾すると、たくさんランが出て100ヤードくらいの距離を稼げた。
そこから3打目をナイスオンさせて、しっかりパーセーブに成功した。
球を上げようとせず、フェアウェイまで出ればOKと割り切って打つことが大事
「ライも悪く、足元も不安定ですので、バランスを崩さずに振れる範囲でスイングしましょう。基本的にはミスの後のリカバリーなので欲張るのは禁物。とくにここはパー5なので、100ヤードも飛べば次のショットで十分グリーンを狙えます。『フェアウェイまで出せればOK』と割り切って打つことが大事だと思います」(穴井プロ)
伸び上がらないように注意し、バランスを崩さない範囲でスイング。球を上げようとせずフォローは低く出す
これはパー4であっても基本は同じ。難しいライから無理にグリーンを狙うのは、パーのチャンスを広げることよりもダボやトリの大叩きのリスクを増やすことにつながる。次打が確実に打てるところまで脱出することが最優先なのを忘れないようにしよう。