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golf2024.03.27

フェアウェイキープ&パーオン率アップで 「完全優勝」を目指す穴井詩選手の14本

今年1月末、宮崎県でチームゴルフ5の合宿が行われたが、その際に穴井詩選手に、今年の14本のクラブセッティングを見せてもらい、自ら解説してもらった。

――14本のなかでとくに大事にしているクラブはありますか?

穴井 全部大事ではありますが、どれか特にと言われたら私はアイアンですね。

――アイアンは、昨年から引き続きミズノ「JPX921ツアー」ですね。具体的にはどういう点を大事にしているんですか?

穴井 弾道のコントロールがしやすいことと、ミスがちゃんとミスになってくれるアイアンでないと、スコアが作れません。

アイアンがやさしすぎると、ちょっとミスをしたときに、それがスイング的に問題があったのかどうかわからないんです。その1発はミスにならずに済んでラッキーかもしれませんが、トータルで見るとここがハッキリしないと自分の問題があやふやになってしまうので困るんです。

マッスルバックはさすがにしんどいですが、この「JPX921ツアー」は、適度な寛容性がありつつタテの距離もズレず、ソールも抜けすぎないのが気に入っていて、その辺のフィーリングがちょうどいいんです。

――ソールの抜けがよすぎないほうがいいんですか?

穴井 私は入射角が鋭角なほうなので、最近流行りの三角形ソールだとスパッと抜けすぎて、距離を抑えて打ちたいときにも飛びすぎることがあるんです。その点「JPX921ツアー」はフラットで気持ちよく地面に当たってくれるので、適度な芝の抵抗が感じられて、コントロールしやすいんです。

 

アイアンは昨年から引き続きミズノ「JPX921ツアー」。ソール形状が気に入っているという

――ウェッジも昨年同様、キャロウェイの「マックダディ2」52度と、グラインドスタジオの58度。2本態勢は、最近ではめずらしいと思います。

穴井 私はロフトを立てて打つのは得意なので、あまり本数をたくさん入れなくても距離はカバーできます。60度とかを入れる人もいるみたいですが、私は40~50ヤードは練習でカバーします(笑)

――2本とも、同じものを長く使っていますね。

穴井 この52度はPWからの流れがスムーズにつながるので気に入っているのですが、いい加減溝がダメになってきているので、58度と同じグラインドスタジオの都丸さんに「いまの52度に似た顔でお願いします」と、代わりになるAWを作ってもらっているところです。

58度はここ5~6年ずっとグラインドスタジオのウェッジですが、実はいろいろ相談しつつマイナーチェンジしているので、同じものではないんです。

 

ウェッジは昨年と同じ2本。AWもSWと同じグラインドスタジオに変更を検討中だという

――穴井選手と言えば飛ばし屋。ドライバーはキャロウェイ「パラダイム トリプルダイヤモンド」ですが、どこが気に入っていますか?

穴井 トータルバランスですね。飛ぶことも大事だけど、曲がらないことも大事。これが両立できていることがドライバーではいちばん大事で、距離と方向の両方がコレを上回らないと、ドライバーは変えないと思います。

それと、グリップはすごくこだわって挿してもらっています。

私はフックグリップなのでフェースがかぶるのがイヤなんです。なのでほんの少し、1㎜くらいですがフェースが開くように、でもロゴは正面に来るようにねじって挿してもらっています。
 

飛距離と安定性のバランスがとても高いレベルで共存しているというキャロウェイ「パラダイム トリプルダイヤモンド」

――フェアウェイウッド(以下FW)ですが、3Wと5Wは去年のキャロウェイ「エピックスピード」から、「パラダイム」に変わっていますね。

穴井 この「パラダイム」は本当に曲がらないので、気に入ってチェンジしました。3Wはパー5の2打目で勝負するクラブですので、年間2~3打は変わっているんじゃないかと思います。

7Wは去年と同じキャロウェイの「ローグST MAX」。ユーティリティ(以下UT)より高い球が打ててグリーンを狙って行けるクラブです。

UTも去年と同じで古い初代「ローグ」の5U。4番アイアンより圧倒的にやさしくて高い球が打てて顔も気に入っているので、手放せません。

 

FWはキャロウェイ「パラダイム」にチェンジ。「曲がらなさ」が成績につながっていると話す

――パターも去年と同じオデッセイ「ホワイトホットOG  2ボールブレード」です。最新モデルではありませんが、どの辺が気に入っているのでしょう?

穴井 ブレード型が狙ったラインに構えやすくて好きなんです。「ホワイトホットOG」は初速が速いので、プレッシャーがかかって手が動かない場面でもボールがラインに乗って伸びてくれる。昨年の「ヤマハレディース」に勝ったとき、プレーオフのバーディパットは速い下りのフックラインだったんですが、これじゃなかったら届かなかったと思います。

 

ヤマハレディースでの優勝に貢献したというオデッセイ「ホワイトホットOG  2ボールブレード」

――最後に、この14本での今年の抱負をお聞かせください。

穴井 今年はフェアウェイキープ率をもっと上げて、パーオンを増やしていきたいですね。去年は2勝できましたが、今年は初日首位から譲らずに勝ち切る完全優勝で複数勝利したいです!


【穴井詩選手の14本】

■ドライバー

キャロウェイ パラダイムトリプルダイヤモンド 9度 (三菱ケミカル テンセイCKプロオレンジ 60S)

■FW

3W キャロウェイ パラダイム 15度 (三菱ケミカル テンセイホワイト1K 60S)

5W キャロウェイ パラダイム 18度 (三菱ケミカル テンセイホワイト1K 60S)

7W キャロウェイ ローグSTMAX 21度 (三菱ケミカル テンセイホワイト1K 70S)

■ユーティリティ

5U キャロウェイ ローグ 24度 (グラファイトデザイン ツアーAD UT85)

■アイアン

5I~PW ミズノ JPX921ツアー (KBS ツアー115フライテッド)

■ウェッジ

AW キャロウェイ マックダディ2 52度 バウンス角8度S (トゥルーテンパー DGツアーイシューS200)

SW グラインドスタジオ プロトタイプ 58度 (トゥルーテンパー DGツアーイシューS200)

■パター

オデッセイ ホワイトホットOG 2ボールブレード

 

今シーズンこの14本で戦う穴井詩選手。今後の活躍に目が離せない

※2024年1月時点のセッティングです。

〈動画はこちら〉

https://www.youtube.com/watch?v=AlMhxNKZ_nY

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