golf2024.05.07

選択肢豊富。打感・質感も重視した大型マレット【グッと深掘りゴルフギアVol.93】スコッティキャメロン「ファントムシリーズ」パター編

ゴルフ5プレステージの腕利きフィッターたちがフィッティングの現場で気づいたギアの「深～い話」をお届けする連載【グッと深堀りゴルフギア】。

第93回目は、スコッティキャメロンの「ファントムシリーズ」を取り上げる。

スコッティキャメロンと言えば、ステンレス削り出しの高品質パターの一大ブランドとしてプロアマ問わず多くのファンを抱えることで知られている。タイガー・ウッズをはじめ多くのトッププレーヤーが愛用していることもあり、とくにブレード型の印象が強いパターだが、ゴルフ5プレステージの腕利きフィッターたちは、大型マレットパターも、ブレード型同様に高く評価しているという。

ゴルフ5プレステージ日本橋店勤務のフィッター柏瀬翔太郎さんも、スコッティキャメロンの新型「ファントム」シリーズに注目していると話す。

ゴルフ5プレステージ日本橋店のフィッター柏瀬翔太郎さん

「ブレード型のパターは、形状やヘッドサイズ的にもできることに限界があるため、機能の高さよりも構えやすさや打感などを重視しがちです。それゆえに素材や質感などを追求しているモデルが多いんです。一方、大型マレットパターは設計自由度が高いため、大きな慣性モーメントや転がりのよさなど機能性に大きく舵を切ったモデルが主流。そんななか、スコッティキャメロンは大型マレットパターでもステンレス削り出しにこだわっていて、打感や質感も機能と同じくらい重視しているんです。」(柏瀬さん)

大型マレットだがヘッド一体型のインサートのないフェースが特徴

新しく出た「ファントム」シリーズも、ステンレス削り出しのボディで、インサートのないフェース。大型マレットでは比較的めずらしく、6万6000円という価格ではあるが、ステンレス削り出しで大型マレットなら、この価格は「むしろ安いと考えるべき」だと柏瀬さん。

「ファントム」シリーズは、5月現在でヘッドが3種類ラインアップされており、それぞれネック形状が2種類に加え、「ファントム5」にはセンターシャフトもあるので合計7モデルの選択肢がある。今後さらに2種類のヘッド形状が追加される予定とのことで、好みやストロークタイプによって自由に選べる点もうれしい。

「ファントム5」は台形ヘッドでブレード部を意識して構えやすい

「ファントム7」はツノ型。ボール幅の帯状のラインをイメージしやすい

「ファントム9」はヘッド中央のＴ字型のバーが目立ち、中央のラインがイメージできる

「スコッティキャメロンのパターは、1つ大きな特徴があるんです。それはベントネックやセンターシャフトでもフェースバランス（バランスをとるとフェースが真上を向くパター。重心角が0度でフェース開閉が起きにくい）にならず、必ず重心角がついていること。これはデザイナーのスコッティ・キャメロン氏のこだわりで、パターにもライ角がある以上ストロークは完全な直線にはならないという考えに基づくものなんです。そのため、大型マレットは構えやすいけれどストロークしにくいと感じているお客さまにスコッティキャメロンの大型マレットをおすすめすると、意外に気持ちよくストロークできるというケースが結構あるんです」(柏瀬さん)