2025年最新クラブ試打 穴井プロ&山本プロ編 【チームゴルフ5宮崎合宿レポート】
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毎年恒例となるゴルフ5契約プロたちの合宿は1月末に宮崎県内で行われた。トレーニングで体を作り込み、たくさん球を打ち、ラウンドも行って、3月に控える開幕に備える。そんななか、新シーズンを戦うクラブの試打を行い、セッティングを煮詰めていくのも重要なミッションだ。
この日、宮崎カントリークラブの練習場で、穴井詩プロと山本景子プロの飛ばし屋コンビが、気になるドライバーを2本ずつに絞り込んでテストした様子を直撃した。
『宮崎CCの練習場で、「GCクワッド」で弾道データを見ながら試打』
最初に打ったのは山本景子プロ。
昨年はカストロールレディスでステップアップツアー2勝目をマーク。今年もステップアップツアーが主戦場となるが、複数回優勝を目標にしているという。
テストしたのはテーラーメイド「Qi35 LS」とピン「G440 MAX」の2本。
まずは「Qi35 LS」から。ロフト10.5度、シャフトは「スピーダー NX バイオレット」の50Sだ。
『山本プロはテーラーメイド「Qi35 LS」とピン「G440 MAX」を試打』
打った球はいきなり260ヤード越えを連発。打ち出し角も高くバックスピン量も2500rpm前後で安定しており、弾道も真っすぐ。山本プロ自身もかなりの好感触をつかんだようだ。
「しっかりキャリーが出ているのもありますが、少しミス気味でも全然曲がらないので思い切って振れます。前モデルの『Qi10 LS』よりも少しつかまる感じがあるし、直進性が増している点も安心材料です。ヘッドのサイズが小ぶりでお尻が長くないので、構えやすい点も好きです。縦長なヘッドはどうしても苦手なんですが、『Qi35 LS』は顔もすごく好きです」(山本プロ)
『奥行きの長すぎない顔が好きという山本プロ。「Qi35 LS」の顔はかなりお気に入りの様子』
強振すると少しスピン量が増え、理想の弾道よりも少し高すぎるきらいはあったが、ロフトやシャフト、ウェイトポジションの調整などもう少し煮詰めればより強い弾道で飛距離も伸びそうなポテンシャルを感じる結果だった。
『スピン量を抑えられればさらに飛距離が伸びそうな「Qi35 LS」』
山本プロのもう1本はピン「G440 MAX」。ロフト9度でシャフトは「ピン ツアー2.0 クローム」の65S。
なんとこちらはトータル270ヤード越えを連発する試打結果に。ミート率が軒並み1.45を超え、1.47という数字が出た打球もあった。
『メーカーオリジナルシャフト「ピン ツアー2.0 クローム」で試打したが振り心地がよかったと山本プロ』
「さっきの『Qi35 LS』と比べると球がつかまるので、すごくラク。それなのに飛距離が出ていてビックリです。つかまるクラブは引っかけが怖いですが、『G440 MAX』はちょっと左に行きそうなミスをしても球は曲がらずにコースの幅に収まってくれます。顔は『Qi35 LS』のほうが好みですが、『G440 MAX』も気持ち悪いというところまではいかない許容範囲。これは悩んじゃいますね」(山本プロ)
『「MAX」ということもあり、球のつかまりもよく「ラクに飛ばせる」という』
データを見ると、バックスピン量が少なく、2000rpmを割り込むものも。これは飛距離の秘密ではあるが試合で使うことを考えると、もう少しスピン量が多めのほうが安定感は出そう。「G440 MAX」に関しては、飛距離を落とさずにスピン量を安定させるセッティングを見つけられるかがカギになりそうだ。
『すごい飛距離が出たが、試合で使うにはもう少しスピン量が多めで安定したほうが安心感がありそう』
続いて穴井詩プロが、キャロウェイ「エリート トリプルダイヤモンド(TD)」とテーラーメイド「Qi35 LS」をテストした。
穴井プロは、昨年は未勝利に終わったがメルセデスランキング25位でシードを獲得。今年は「メジャーで勝ちたい!」と意欲を見せる。
『穴井プロが打ったのは「エリート TD」と「Qi35 LS」の2本』
先に打ったのはキャロウェイ「エリート TD」の9度。シャフトは現在エースドライバーに装着している三菱ケミカルの「テンセイ CK プロオレンジ」の60Sだ。
1発目から高弾道の270ヤード、続く2球目279ヤードとビッグドライブを連発。それもそのはず、実はすでに使用を検討中で、私物のヘッドのチューニングも進んでいる状態だということで、ヘッドのウェイトは本来前2g後ろ13gのところ、前4g後ろ5gに交換済みとだという。
しかし弾道データを見ると、理想の弾道よりは少しバックスピンが多め。そこで前後のウェイトを入れ替えて前5g後ろ4gにして打ってみた。
なんと、これだけでバックスピンは500rpm前後減り、飛距離も10ヤード近くアップ。287ヤード、289ヤードというすごい距離を連発した。
『「エリート TD」はいきなりすごい球を連発』
『かなり高い初速性能。やはり「AIフェース」の効果なのか』
「キャロウェイさんのクラブは過去にもいろいろ使っていて慣れていることもありますが、トリプルダイヤはとくに顔も好きでしっくり来ます。『エリート TD』はつかまり具合もちょうどいいし初速もすごく高いので、かなり期待できそうです。ウェイトは、最初の後ろが重いほうが弾道が安定しますが、前を重くしたほうが距離は出でいるので、もう少し試して、ベストなものを見つけたいですね」(穴井プロ)
『ウェイト交換でさらに飛距離は伸びたが、試合で使うにはスピン量は減りすぎた感じ』
続いて穴井プロが「Qi35 LS」をテスト。ロフト9度、シャフトは「スピーダー NX バイオレット」の50Sだ。
こちらは思いのほかバックスピン量が多く出て、やや吹き上がり気味の球。「シャフトのせいもありそう」という穴井プロだが、アッパー気味に打ったらトータル距離283ヤード、打ち出し角19.8度、バックスピン量2487rpmというビッグドライブも飛び出した。
『重心位置を低くかつ深くする「ローバックCG」の効果か、安定性が高く曲がらない安心感があるという』
「思ったよりオートマチックで、曲がらない安心感は『エリート TD』よりも上かも。私はミスするときは左なので、この安心感は大きいです。今回はシャフトも軽めでしたし、まだウェイト交換などで弾道調整の余地は大きいと思います。顔も好みですので、もう少し試してみる価値はありそうです」(穴井プロ)
『「Qi35 LS」の左に行かない安心感や顔のよさは大きなアドバンテージ』
この日の試打では、山本プロは「G440 MAX」、穴井プロは「エリート TD」に分がありそうな気配だったが、まだまだ調整の余地はあるので、開幕までに何がバッグに入っているかはわからない。
今回2人が打ったクラブは、ゴルフ5各店舗に試打クラブがあるので、みなさんも実際に打って比べてみていただきたい。
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