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other2019.01.29

安井友梨(フィットネスビキニ日本チャンピオン)に聞く、「身体の進化、心の変化」とは [インタビュー前編]

これまでの「ダイエット」と言えば、ただ食事制限をして痩せる、というのが主流でしたが、ここ数年のトレンドは、筋トレやボディメイクで「美しく痩せる」という方法がトレンドになっています。
テレビ番組でも特集を組まれる機会が増え、ストイックに鍛え美しさに磨きをかける女性アスリートの面々を観るたびに「私もこんな美しい身体になってみたい!」と、画面を食い入るように魅入ってしまった人も多いはず。
 
そこで今回は、「最強美ボディ」の第一人者であり、美しく鍛え上げられたボディラインを競い合う「フィットネスビキニ競技」において、前人未到の国内4連覇を成し遂げた安井友梨さんにインタビュー。
なぜ競技を始めることになったのか? 競技を始めたことで、何が変わったのか?
前編では、フィットネスビキニとは無縁だった会社員が、競技を知り、全日本チャンピオンになるまでの道のり、そして何がどう変わっていったかについて、お話を伺いました。
 

――まずはじめに、フィットネスビキニを始めたきっかけを聞かせていただけますか?
 
小さい頃から食べることが大好きで、週末になると母とおばあちゃんと一緒にパフェを食べに行くことが何よりも楽しみな子供でした。大学時代も、和菓子が大好きという理由だけで茶道部に入ったくらいです(笑)。しかし、母もおばあちゃんも大柄で、いわゆる「太りやすい家系」だったんですね。お年頃になるとそれなりに体型が気になりダイエットとか始めてみるものの、痩せてはリバウンドの繰り返しでした。
 
社会人になっても変わらずの生活を続けていたわけですが、30歳になったときに衝撃的なことが起きまして。母がジムに通い始め、なんと20kgも痩せたのです。当時私は体重が約70kgありましたから、「母が痩せたんだから自分も痩せられる!」と、ジムにペア割引なるものがあることを聞き、母と新たなジムに入会しました。

しかし、私は無類のお風呂好き。仕事を終えてジムに行くものの、スパを満喫することがメインになってしまって、半年通ったにも関わらず1kgも痩せない。ジムの人から「具体的な目標がないとなかなか続かないから、何か目標とする写真を持ってきてください」と言われ、女優さんやモデルさんなどを探していた時に「フィットネスビキニ」という世界があることを発見しました。
「優勝者の方は素人なのに…。こんなに美しい身体になれるんだ!」と、それはもうビックリして詳しく調べていくと、なんとそのお方は地元、名古屋のジムに通われているではありませんか。「同じジムに通えば、もしかしたら私も美しい身体を手に入れられるかもしれない!」と思い、そのままそのジムに入門するために電話をかけたのを、今でもはっきりと覚えています。

――もしお母様が20kg痩せていなかったら、フィットネスビキニを知ることもなかった?
 
知らなかったし、始めることもなかったですね。目の前でどんどん痩せていく母の姿。それまで外出は積極的でなかった母が、痩せた途端おしゃれに目覚め、イキイキと楽しそうに出かけていくのを見て、何か勇気をもらった気がしました。
 
母の姿がきっかけとなり、本気で痩せたいという一心で「フィットネスビキニという大会に出場する」と決めたわけですが、一度決めたらお尻に火がつくといいますか、そこからは周りの皆さんのサポートのおかげもあって、トレーニングを始めて3ヶ月で10kgも痩せたのです。
鏡に映る姿を見て、生まれて初めて「すごい!自分にも腹筋があったんだ!」って思いましたね(笑)。

――そして、フィットネスビキニ大会出場へと進んでいったわけですね。
 
実はそこまで体型が進化しているとは途中ではあまり気づかなくて。トレーニングを始めて10ヶ月経って、自分の背中の写真を撮ってもらったときに驚きました。「あんなにぽっちゃりだったのに。何歳から始めても、身体って進化できるんだな」と。
そして、「オールジャパンフィットネスビキニ選手権」に出場。35歳以下、163cm超級クラスで優勝、さらには総合優勝も勝ち取ることができたのです。一人でやっていたら絶対に掴めなかったタイトルなので、トレーナーをはじめ皆さんのサポートがあっていただいた優勝であり、世界大会への切符でした。

――優勝後の、心の変化はありましたか?
 
嬉しかったのは、10ヶ月トレーニングをしてきて優勝した瞬間だけ。翌日からは、嬉しさは1mmもなかったですね。たった10ヶ月で優勝してしまったがために、自分の人間性というのが、チャンピオンという称号に追いついておらず苦悩しました。
これからは業界の「顔」になる以上、競技を普及していくという使命もあるので、私のボディだけでなく立ち居振る舞いも見て「フィットネスビキニを目指したい」と思っていただけるようにならなければならない。もともとメンタルが強い人間ではなかったので、精神面ももっと鍛えなければと思い、そこから精神修行にも力を入れるようになりました。

――具体的にはどんなことをなさったのですか?
 
フィットネスビキニを始めるまでは、ものすごく大きな目標…例えば「10kg痩せるぞ」とか、自分の手の届かないような高い目標ばかり掲げて挫折していたのですが、優勝してからはとにかく毎日クリアできそうな目標を掲げて、それを確実に、毎日一歩ずつ、365日経ったときに365歩前に進めていくことを心がけるようにしました。とにかく小さい目標をコツコツとクリアしていく。そうすれば、気付いたときには想像もできないような自分に成長している、そんな感覚です。
 
――単に「鍛える・痩せる」だけではない成長があったと。
 
トレーニングを始めて、身体はもちろん変わっていきましたが、いちばん変わったことは「意識」ですね。それまでの自分は、流されやすくてダメな人間でした。おはぎを一気に20個食べてしまったりとか、そういう生活をしていたらもちろん太りますよね。なんでもすぐに流されて、自分に厳しくできない。そういうのが、トレーニングを続けるうちに意識が変わり、どんどん成長していけたのが大きかったと思います。

――考え方の「気づき」は、誰かの影響とかもありましたか?
 
トレーニングでお世話になっている木澤トレーナーの言葉ですね。減量とかもすごくキツいので、そこで自分と常に向き合って、365日365勝という気持ちで1日1日を戦っていかなければなりません。
「やらされているわけでもないし、ただ好きなだけでやっているわけではなくて、家族や会社に理解してやらせてもらっているのだから、もっと感謝の気持ちを持ってやりなさい。その感謝の気持ちが、無限大の可能性を、無限大の力を引き出すんだよ」と。以来ずっと、その気持ちで取り組んでいます。



後編「安井友梨に聞く、「美しい身体」とは」 につづく



■プロフィール
安井 友梨
 
1984年、愛知県出身。173cm、53〜67kg。
2015年、30歳を機にトレーニングを開始。トレーニング歴わずか10ヶ月で「第2回 オールジャパンフィットネスビキニ選手権 35歳以下、163cm超級&オーバーオール」優勝。
以来、2018年に至るまで前人未到の4連覇を達成。
会社員とアスリートという二足のわらじを履きながら活躍する姿に多くの女性が共感し、メディアからも注目を集めている。
アジア大会4位入賞、アーノルドクラシックヨーロッパ4位入賞、世界選手権13位。
 
●安井友梨オフィシャルブログ「フィットネスビキニ優勝への道」
https://ameblo.jp/yuriyasui/
●Instagram
https://www.instagram.com/yuri.yasui.98/
 
 
■取材場所
Jurassic Academy
https://jurassic-academy.com/
 
日本屈指のボディビルダー、ジュラシック木澤こと木澤大祐氏が主宰するトレーニングジム。
トレーニング初心者から上級者、トップアスリート、ステージ競技選手、トレーナーまで幅広くトレーニングの真髄を伝授している。

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