バドミントンのシャトルはどう選ぶ? 種類や保管方法など詳しく解説
バドミントンを行ううえで、シャトルはラケットと同様に欠かすことができないアイテムです。シャトルは羽根やコルクに使われている素材や品質などで種類が分けられ、打球感や耐久性も異なるため、バドミントン上達のためには適切なシャトルを選んで使用することが大切です。
この記事では、シャトルの種類や選び方、長持ちさせるための扱い方などをご紹介します。
【目次】
■シャトルは定期的に交換しよう
使われている素材や価格に関わらず、バドミントンのシャトルは消耗品です。使っていくうちに羽根が折れたりコルク部が壊れたりなど変形してしまい、飛び方が変わってしまいます。ボロボロのシャトルでは、スピードが出すぎたりスピンがかけられなかったりして打つ際の力加減が掴みづらく、練習の効果が薄れてしまうでしょう。
また、シャトルの品質によっても飛び方や打った際の感覚は異なります。バドミントンをより快適に楽しむためには、予算や自身のレベルなども踏まえて適切なシャトルを選び、定期的に交換することが大切です。
■バドミントンシャトルの種類
シャトルは、使用される素材や品質などによっていくつかの種類に分けられます。ここでは、羽根やコルク、品質によるシャトルの違いをご紹介します。
・羽根による違い
バドミントンのシャトルに使われる羽根は、シャトルの飛距離や速度を左右する重要なパーツです。シャトルは水鳥の羽根を使用した天然素材のものと、ナイロンを使用したものの2種類に分けられ、特徴がそれぞれ異なります。
【天然素材のシャトル】
水鳥の羽根を利用した天然素材のシャトルは、品質が良く打球感に優れているのが特徴です。天然素材のシャトルはさらにガチョウの羽根かアヒルの羽根に分けられます。
一般的なバドミントンの大会で使用されているのは、ガチョウの羽根で作られたシャトルです。羽根の中央の軸である「羽軸」がしっかりしていて、丈夫で個体差も少ないですが、その分価格も高いです。試合用や、試合と同じ環境で練習したい方に向いています。
一方、アヒルの羽根はガチョウのものよりも品質に劣り個体差もありますが、ガチョウの羽根よりも安価に購入できるのが魅力です。天然素材のシャトルを練習用に使いたい場合は、アヒルの羽根を選ぶと良いでしょう。
【ナイロン製のシャトル】
ナイロン製のシャトルは消耗品ながら耐久性に優れ、長く使えるとされています。初心者の方は、まずナイロン製のシャトルで打ち込みのような練習を行うと良いでしょう。ただし、天然素材のものに比べると安定性や飛距離は劣ります。
・コルクによる違い
シャトルの先端部であるコルクは、打った際の打球感などに関わります。天然コルクや人工コルク、圧縮コルクなどの種類があるため、それぞれの特徴を踏まえて選ぶことが大切です。
【天然コルク】
打球感やコントロール性に優れており、思い通りに打つことができるコルクで、公式試合のシャトルにも使われています。他のコルクに比べると高価ですが、プレーの快適さを求める方におすすめです。
【人工コルク】
天然コルクに似た素材で作られていて、見た目はほとんど変わりません。しかし、天然コルクに比べると打ちづらさを感じることがあります。打球感よりも価格を重視する場合は、人工コルクを選ぶと良いでしょう。
【圧縮コルク】
コルクの粒などを固めて作ったものを圧縮コルクといいます。表面がボコボコしていて、耐久性や打ちやすさは他のコルクに劣りますが、価格は安いです。バドミントンの練習をたくさん行いたい方に向いています。
・シャトルの品質
バドミントンシャトルは、「日本バドミントン協会」が認定した検定球と呼ばれるシャトルも販売されています。
検定球には第一種検定合格球と第二種検定合格球があり、第一種は日本バドミントン協会主催の大規模な大会で使用されるものです。原則としてガチョウの羽根を使用し、シャトルケースの筒には金色のシールが貼られます。
第二種は、日本バドミントン協会の加盟団体が単独で主催する大会で使用されるシャトルです。ガチョウまたはアヒルの羽根を使用して作られ、筒には銀色のシールが貼られます。
どちらも価格が高くなってしまいますが、大会で使用するシャトルなので、大会直前などの練習に活用してみてはいかがでしょうか。
■バドミントンシャトルを選ぶ際のポイント
シャトルを選ぶ際は、羽根やコルクの種類、品質なども踏まえたうえで、スピード番号や用途を確認しておくと良いでしょう。シャトルを選ぶ際に確認しておきたいポイントを、それぞれご紹介します。
・スピード番号をチェックする
バドミントンのシャトルは、気温が高くなるほど遠くに飛びやすく、気温が低いと飛びづらいという性質を持っています。メーカーによって差はありますが、番号が大きいほど飛びやすいように設計されているので、季節や気温に応じて使い分けるようにしましょう。
また、気温だけでなく気圧もシャトルの飛びやすさを左右します。山間部など、標高が高く気圧が低い場所ほどシャトルは飛びやすくなるため、プレーする場所に応じて、適切な番号のシャトルを選ぶことが大切です。
・用途を考える
シャトルは羽根やコルクの種類によって打球感、耐久性などが異なるため、どのような用途でシャトルを使用するのかを考えたうえで選ぶようにしましょう。
例えば、遊びや日常的な練習で使い潰したい場合は、ナイロン製の羽根や圧縮コルクを使用しているなど、価格と耐久性のバランスが良い製品を、より試合に近い感覚で練習したいなら検定球を選ぶなど、用途に応じてシャトルを使い分けるのもおすすめです。
■シャトルの上手な保管方法
バドミントンのシャトルは、扱い方や保管方法によって耐久性が変わってしまいます。シャトルを長持ちさせるために、上手な扱い方や保管方法を確認しておきましょう。
・出し入れの際は一方通行で
シャトルは乱暴に扱うと簡単に壊れてしまう、繊細なアイテムです。シャトルを筒から取り出したりしまったりする際は、必ず一方通行で行いましょう。
逆方向からの出し入れは羽根の変形や逆立ちを引き起こす原因になるので、コルク側の口から取り出し、しまう際は反対側から入れるようにするのがポイントです。
・筒を立てて保管する
シャトルが変形する原因になるので、保管する際はコルク部を下にして、筒を立てた状態にしましょう。
また、シャトルは気温や湿度の変化にも弱いため、筒の蓋を開けていると傷んだりカビが生えたりする恐れがあります。シャトルを入れた筒は風通しの良い日陰に置き、蓋はしっかり閉めておくことが大切です。
・季節ごとに使い切る
気温や気圧の変化によって飛距離が変わってしまうなど、シャトルは季節によって適した製品が異なります。冬用のものを夏に使うなどすると、シャトルの飛距離に大きく影響が出てしまい、練習の効果が薄れてしまうため、季節や気温に応じた製品を使う必要があります。
また、もったいないからと次の年にシャトルを持ち越すと、水分が飛び耐久性が落ちてしまうため、購入したシャトルは季節ごとに使い切ることを心がけましょう。
■用途に適したシャトルを選ぼう
シャトルは、プレーの質に関わる重要なアイテムのひとつです。品質の良いガチョウの羽根と天然コルクを使用したものを使い続けるのが一番ですが、それでは価格が高くついてしまいます。
練習用や遊び用には耐久性が高く価格は安いシャトルを、試合や試合を控えた練習には天然素材を利用した検定球を使うなど、用途に応じて種類を選ぶのがポイントです。目的や季節ごとにシャトルを上手に使い分けることで、バドミントンの上達を目指しましょう。
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