フォームローラーを使って筋膜リリース! 効果的な使い方や選び方のポイント
日々のデスクワークや運動不足がたたり、肩こりや腰痛など体がこっていて痛みがある、体の柔軟性が失われてしまった、姿勢が悪いなどの悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。そのような方におすすめしたいのが、フォームローラーと呼ばれるマッサージ機器です。
ここでは、フォームローラーの持つ効果や使い方、選び方などをご紹介します。
【目次】
■フォームローラーとは
フォームローラーは、適度に硬さのある素材でできた凹凸のある円筒状のマッサージ機器です。主に筋膜をほぐす「筋膜リリース」を行う目的で使用されるもので、近年はプロアスリートだけでなく、幅広い層の方に使われています。
フォームローラーは太ももや腰などに使用するケースが多いですが、腕や肩、腹部など、筋肉がある部位ならどこでも使用できます。自宅で手軽に全身のメンテナンスを行うことができるので、体を酷使するアスリートから、デスクワークがメインの方、立ち仕事など、幅広い層の方におすすめのアイテムです。
フォームローラーと似たようなアイテムに、凹凸がなく長さがある「ストレッチポール」があります。どちらも体を刺激できる製品ですが、ストレッチポールは全身を伸ばすストレッチなどの用途に適しています。一方で、凹凸がありサイズも短めのものが多いフォームローラーは、より局所的に筋肉をほぐすことに特化しているのが特徴です。
■フォームローラーの効果
フォームローラーを使うことで、具体的にはどのような効果があるのでしょうか。フォームローラーによる効果を2つご紹介します。
・筋膜リリース
フォームローラーによって最も期待できるのが筋膜リリースでしょう。「筋膜」とは、筋肉を包んでいる薄い膜のことです。体全体に張り巡らされていて、筋肉の伸び縮みや内臓の位置を支える役割を持っているので、第二の骨格と呼ばれることもあります。
この筋膜は柔らかい組織なので、何かの拍子に縮んだりよじれたりしやすく、それにより体のこりや痛みが発生するとされています。
縮みやよじれといった不具合を起こした筋膜をほぐし、筋肉の張りやこわばりを解消するのが筋膜リリースです。筋膜リリースを行うことにより、運動パフォーマンスの向上や、体のこりの改善、関節の可動域を広げるといった効果が期待できます。
・マッサージ効果
フォームローラーは筋肉を刺激しほぐすことができるので、マッサージのような効果も期待できます。マッサージによる血流改善やリラックスといった効果もあり、トレーニング後のリカバリー向上を目的に、フォームローラーを取り入れるのもおすすめです。
また、フォームローラーを背中などに当てて転がす際は、全体重を預けるわけではありません。少し体を浮かせたような姿勢でバランスを保つことになるので、体幹(インナーマッスル)の強化にもつながります。
■フォームローラーの効果的な使い方
フォームローラーは自宅でも手軽に使えて便利なアイテムですが、筋膜リリースやマッサージといった効果を発揮させるためには、正しい方法で使用することが大切です。
フォームローラーをより効果的に使えるように、使い方のコツを押さえておきましょう。
・痛気持ち良いくらいの圧力が目安
フォームローラーに体重を乗せたり力をかけたりしすぎると、痛みで体がこわばり筋肉が余計に硬くなる、体を痛めてあざができるといった不調を引き起こす恐れがあります。
背中や太ももなど、ほぐしたい部位をフォームローラーに当てたら、痛気持ち良いくらいの圧力を目安に負荷をかけましょう。
・必要以上に時間をかけない
筋膜リリースを必要以上に行いすぎても、体を痛める可能性があります。ほぐしたい体の部位やフォームローラーの硬さなどによりますが、1ヶ所につき1分程度の使用が目安です。
その際、フォームローラーを速く動かしても効果的な筋膜リリースにはなりません。呼吸を止めないように意識しながら、ゆっくりと丁寧に行うようにしましょう。
・トレーニング前後に行う
筋トレやランニングなどを日頃から行っている方は、トレーニング前後のウォームアップやクールダウンにフォームローラーを取り入れるのも効果的です。
ウォームアップは運動のパフォーマンス向上に、クールダウンは疲労回復を早め筋肉痛の予防につながります。
トレーニング前のウォームアップは、フォームローラーだけに時間をかけるのが難しいため、その日のトレーニングで特に使用する部位を中心に使用しましょう。一方でクールダウンの際は、マッサージを行う感覚で、時間をかけて全身に使用するのがおすすめです。
■フォームローラーの選び方のポイント
フォームローラーと一口にいっても、形状や素材の異なる製品が多く販売されていて、どれを選べば良いのかわからないこともあるでしょう。用途に適したフォームローラーを選ぶ際に、確認しておきたいポイントを3つご紹介します。
・サイズから選ぶ
フォームローラーの多くは30cm程度の短いタイプですが、中には60cmを超えるようなロングサイズや、よりピンポイントで使用できるコンパクトサイズな製品もあります。
特定の部位だけに使用したり持ち運んだりしたい場合はコンパクトな製品を、全身にまんべんなく使用したい場合は通常サイズの製品を選ぶなど、用途に応じてサイズを選ぶのがおすすめです。
・形状を確認する
フォームローラーの形状は、大きく円筒型、スティック型、ボール型の3種類に分けることができます。
背中や太ももなど、広範囲に使用できる円筒型のフォームローラーが最も一般的ですが、持ち手がついていて座りながら使えるスティック型や、よりピンポイントで足裏などにも使えるボール型などもあります。サイズと同じく、用途から形状を選ぶようにしましょう。
また、フォームローラーの表面の凹凸も製品によって形状が異なり、凹凸が多いものほど刺激が強くなります。最初は凹凸が少なく刺激の弱いものを選び、慣れてきたり物足りなさを感じたりしたら凹凸の多いタイプを選ぶのがおすすめです。
・素材や硬さもポイント
フォームローラーは、使用されている素材によって硬さが異なります。ポリエチレンやウレタンといった素材は柔らかめで、EVAなどは比較的固めの素材です。
ある程度は体重のかけ方で圧力を調整できますが、硬すぎるフォームローラーは圧力が強く体を痛める可能性があり、柔らかすぎると刺激が少ないため効果が期待できません。適度な反発力があり、硬すぎないものを選ぶようにしましょう。
初めてフォームローラーを使用する場合は、クッション性がある凹凸の少ないタイプが使いやすいです。
また、フォームローラーには電動タイプの製品もあります。自動で振動する電動タイプは筋膜リリースが行いやすく、手動のものよりも簡単に全身をほぐせるのが特徴です。価格は高くなりますが使いやすいため、体をしっかりほぐしたいという方は確認してみてはいかがでしょうか。
■フォームローラーで体をほぐそう
フォームローラーは、筋膜リリースやマッサージなど、さまざまな部位のケアを手軽に行える便利なアイテムです。体を少し浮かせるように使用するので、体幹トレーニングに活用することもできます。製品にもよりますが小型なものが多く、自宅で使いやすいのも魅力です。
運動を日頃からしている方はもちろん、運動不足で体がこっている、体の柔軟性がなくなり疲れているといった方も、フォームローラーを使用してみてはいかがでしょうか。
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