初心者でも簡単にわかる! プロテインの基礎知識と正しい飲み方

テレビや雑誌、ウェブなどで取り上げられることも多いプロテイン。日常的にトレーニングしている方や、健康に気を遣っている方にはおなじみですが、「実際プロテインにはどんな効果があるのか?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、プロテインの使用を考えている方に向けて、効果や正しい摂取のタイミングなどの基礎知識をご紹介します。
【目次】
■プロテインとは
プロテインとは、日本語で「たんぱく質」のこと。プロテインは筋肉トレーニングの時に飲むものというイメージの方もいるかもしれませんが、たんぱく質は髪の毛や皮膚、骨、血管など、体作りに欠かせない重要な栄養素です。
国で推奨されている1日のたんぱく質摂取量は、成人男性で65g、成人女性で50gとされています。※
目安としては、肉類100gあたりに含まれているたんぱく質量が、およそ20gです。
スポーツをやっている方や体を鍛えている方は、体重1kgあたりにつき1.5~2g程度の摂取が必要と考えられています。つまり、体重70kgの男性なら140g、体重50kgの女性なら100gと、定期的な運動をしない方の2倍以上の量を摂取することが推奨されているのです。
たんぱく質は普段の食事からも摂取できますが、忙しく不規則な生活を送っていたり、食事に偏りがあったりすると、不足してしまうものです。
さらに、食事から十分なたんぱく質を摂ろうとすると、食品に含まれる余分な脂肪分も摂取してしまい、カロリーオーバーになることも考えられます。
そんな時に補助的にプロテインを飲むことで、カロリーを抑えつつ効率的にたんぱく質を補充できます。
※出典:厚生労働省「「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
■プロテインの効果
体にとって重要な栄養素であるたんぱく質には、より良い体づくりを行う上でのメリットがたくさんあります。プロテインを継続して摂取することで、以下のような効果が実感できます。
・筋肉量アップ
プロテインの効果として真っ先に挙げられるのは、筋肉量アップです。トレーニングと組み合わせてプロテインを摂ることにより、しなやかな筋肉を効率良く作ることができます。
筋肉を成長させる仕組みを「超回復」といいます。筋トレなどで体に負荷をかけると、筋肉は疲労し傷つきますが、筋肉の修復に必要な栄養素や睡眠をとることによって、筋肉はより太く、強くなっていくのです。
このように「傷ついて、回復して」のサイクルの繰り返しにより筋肉量がアップし、体がどんどん鍛えられていきます。そして、回復の際に欠かせないたんぱく質を効果的に摂取できるのが、プロテインなのです。
・ダイエット効果
プロテインにはダイエット効果もあります。ダイエット中に注意したい「食べすぎ」ですが、プロテインは腹持ちが良く、少量で満腹感を得ることができます。
これは、たんぱく質が消化吸収されるスピードが、糖類などの栄養素と比べてゆっくり進むことが理由です。
さらに、たんぱく質を摂取した時に消費されるエネルギー量も関わってきます。歩いたり、走ったりするのと同様に、食事を摂る行為自体もエネルギーを必要とします。
一見矛盾するようですが、食事によって人間の身体は栄養補給すると同時に、食べ物を消化するためにエネルギーを消費しているのです。
たんぱく質は1gあたり4kcal、脂肪は1gあたり9kcalですが、たんぱく質を消化吸収するために必要なエネルギーは糖類や脂質よりも多いです。プロテインによってたんぱく質を多く摂ることは、効率の良いエネルギー消費に繋がります。
「プロテインダイエット」というように、普段の食事をプロテインに置き換えることによってダイエット効率を高める方法もあります。
また、効率的にダイエットを進めるには、「いかに代謝を上げるか?」もポイントです。筋トレとプロテインによって筋肉量が増えると、それだけ基礎代謝が上がり、太りにくい体になります。
・嬉しい美容効果
髪の毛や爪、皮膚など、女性が美しさを保ちたい部分は、全てたんぱく質でできています。髪も肌も、代謝により古くなったものが出ていき、次々に新しいものが作られるターンオーバーの仕組みで維持されています。
ターンオーバーの際に原材料であるたんぱく質が不足すると、美しさを維持することはできません。良質なプロテインは、髪の毛や爪、肌のターンオーバーを助け、状態を良くしてくれる効果が期待できます。
■プロテインの種類
プロテインは、原料から動物性と植物性の2種類に大きく分けられます。それぞれ異なる原料から作られているため、期待できる効果も変わってきます。
代表的なプロテインの種類と、それぞれの特徴は以下のとおりです。
・ホエイプロテイン
ホエイプロテインは、牛乳を原料とするプロテインです。「ホエイ」は日本語で「乳清」と呼ばれます。牛乳中のたんぱく質を固めてチーズを作る時に出る液体成分に含まれるものがホエイです。
ホエイプロテインは低カロリーなうえに、水溶性のため体内に吸収されるスピードが速いのも特徴です。たんぱく質の他にも、必須アミノ酸「BCAA」やミネラル、ビタミンも含まれています。
筋肉を強くする「超回復」の効率を上げるには、運動後に素早くたんぱく質を補給することが大切です。ホエイプロテインは筋肉の基となるアミノ酸を多く含み、吸収スピードも速いため、筋肉トレーニング後の回復に適しています。
そのため、筋トレによる筋肉量アップを目指す方におすすめです。
・ソイプロテイン
ソイ(大豆)という名前のとおり、大豆からたんぱく質のみを抽出して作られているのがソイプロテインです。体内への吸収スピードがホエイプロテインと比べてゆっくりで、長く体内にとどまるため腹持ちが良いという特徴があります。
大豆に含まれる「イソフラボン」により、血流の改善や骨、皮膚の強化も期待できます。イソフラボンは女性ホルモンに似た働きも持つため、ホルモンバランスを整えて肌の張りをもたらすのに有用です。
また、「アルギニン」と呼ばれる成長ホルモンの分泌を促す成分も豊富に含まれます。
ソイプロテインは、特にダイエット効果や美容効果を求める女性におすすめです。プロテインにより美しい髪や素肌をキープしながら基礎代謝を上げ、太りにくい体を作るのに役立てましょう。
■プロテインを飲む正しいタイミング
プロテインは、摂取するタイミングによって得られる効果が異なります。「トレーニング後」「就寝前」「朝食時」と、摂取するタイミングによってそれぞれどのような効果が得られるのでしょうか。
・トレーニング後
筋トレと併用してプロテインを飲む場合は、トレーニング後30~45分以内の摂取がおすすめです。特に、トレーニング後30分は筋肉を回復させるゴールデンタイムといわれており、この時間内にプロテインを飲むことで筋肉量や筋力のアップが期待できます。
トレーニング後の摂取には、吸収の速いホエイプロテインがおすすめです。
・就寝前
プロテインを寝る前に飲む場合は、30分~1時間前に摂取するのが理想的です。たんぱく質によって寝ている間に成長ホルモンの働きが促進され、効率的な筋肉量アップが期待できます。
就寝前に飲むプロテインは、体内への吸収スピードが遅いソイプロテインがおすすめです。
・朝食時
朝食時は、起床後できるだけ早いタイミングでプロテインを摂取しましょう。起床後すぐにプロテインを飲むことで栄養がチャージされて脳が早く活性化し、良い目覚めが期待できます。
朝に飲むプロテインは、吸収スピードの遅いソイプロテインがおすすめです。
■使い方のコツを覚えてプロテインを有効活用しよう
ダイエット効果や美容効果をもたらしてくれるプロテインは、トレーニングをしている方だけでなく、美容に気を遣う女性にもおすすめの商品です。
種類や飲むタイミングまで意識すると、プロテインの効果をより高めることができます。
ご紹介した内容に、目的ごとにプロテインの種類を選び、最適なタイミングで摂取することを意識してみてはいかがでしょうか。
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