【卓球】初心者が覚えたいサーブの基本。 ポイントを押さえてプレーに生かそう
卓球の試合は、必ずサーブから始まります。ボールにかかった回転の影響を受けず、自分の思い通りに打つことができるサーブは、試合展開を大きく左右する重要なプレーです。卓球の上達を目指すうえで、サーブは必ずうまくなる必要があります。
しかし、卓球初心者の方は、サーブの種類や効果的な使い方、打ち方のコツがわからないかもしれません。
ここでは、卓球初心者の方に向けて、サーブの基本的なルールや種類、最初に習得したいサーブのポイントなどをご紹介します。
【目次】
■初心者が覚えておきたいサーブの基本
サーブは、ただ相手側にボールを打ち込めば良いわけではありません。サーブを得点につなげるには、ルールや考え方を知っておく必要があります。
卓球をプレーするうえで、必ず覚えておきたいサーブのルールと基本的な考え方をご紹介します。
・サーブのルール
卓球のサーブには、さまざまなルールが設けられています。初心者の方は、最初に基本的なルールを覚えておきましょう。
【サーブのルール】
・ボールは開いた状態のフリーハンド(ラケットを持っていない手)の手のひらに乗せ、隠さないようにする
・卓球台の外(エンドラインの後ろ)で打つ
・トスは16cm以上垂直に、回転をかけないように上げる
・ボールが落ちて来たところを打つ(上がり際を打つのは禁止)
・自分側のコートで1回バウンドさせてから、相手側のコートに入れる
・相手が構えてからサーブを打つ
・サーブの開始から打球までの間、ボールを隠してはいけない
・ボールをラケット以外に当てない
トスは、16cm以上ならどれだけ高く上げても問題ありませんが、天井に当たると失点になります。上げすぎには注意しましょう。
また、相手が構える前にサーブを打ったり、サーブがネットに当たって相手コートに入ったりした場合は、得点にならず打ち直し(レット)となります。ネットに当たったボールが自分のコートに戻って来た場合や、空振りをした場合は失点になるので注意が必要です。
・低く短いボールを入れることが大切
卓球のサーブの基本は、低く短いボールを相手コートに入れることです。山なりに高くバウンドするサーブだと、相手は簡単にスマッシュを打ててしまいます。
姿勢を落として、ネットぎりぎりの低いサーブを打つことを心がけましょう。
ボールの高さと同時に、長さも重要なポイントです。たとえ低いサーブになったとしても、相手側の台上で1バウンドしかしない長いボールだと、スマッシュやドライブといった強打につながる可能性があります。
一方、台上で2バウンドする短いサーブの場合、相手は前に出て、卓球台の中でボールを打ち返さなければいけません。ドライブのような体を大きく使った打ち方ができないので、強い返球が難しくなるのです。
■卓球のサーブの種類
卓球の試合では、ボールにかける回転を工夫したり、打ち方を変えたりして、自分が優位に立つことが重要です。卓球のサーブの種類とそれぞれの概要を紹介するので、サーブ練習の参考にしてみてください。
・回転による分類
卓球のサーブは、ボールにかかる回転からいくつかの種類に分けることができます。基本的な回転の種類と、それぞれの特徴は以下のとおりです。
【ナックルサーブ】
ナックル(無回転)という名前のとおり、ボールに回転をかけないサーブです。打つこと自体は簡単ですが、相手にナックルサーブと悟られないように打つのは難しくなります。
他のサーブと打ち分けて、相手を翻弄することで威力を発揮するサーブです。
【下回転サーブ】
ボールに下回転(バックスピン)をかけるサーブです。スピードは落ちますが、バウンドしたボールは自分の方に戻ってくるため、相手が強く打ち返しにくいサーブになります。
【上回転サーブ】
前進方向に強い回転をかけるサーブです。ロングサーブとも呼ばれます。バウンド後にボールのスピードが上がるのが特徴です。
【横回転サーブ】
相手側の台で、ボールが大きく横に曲がるのが横回転サーブです。レシーブしにくく相手のミスを誘いやすい一方で、難易度が高いサーブでもあります。
・打ち方による分類
ボールにかかる回転ではなく、打ち方から分類することも可能です。
【フォアサーブ】
フォアハンド(ラケットを持っている側)で、ラケットの表面で打つサーブです。卓球台に対して横向きに構えて打つサーブで、試合でもよく使われています。
【バックサーブ】
ラケットの裏面で打つサーブです。体の正面でボールを打つので、コントロールしやすいという特徴があります。使っている選手が少なく、対応に慣れていない選手が多い点もメリットです。
【しゃがみこみサーブ】
しゃがみこむように動き、体全体を使って打つサーブです。強い回転をかけやすい一方で、姿勢を戻すのに時間がかかります。相手の返球に対応できない可能性がある点に注意が必要です。
他にも、手首を内側に巻き込むようにして打つ「巻き込みサーブ」や、肘を支点に内から外にひねるように打つ「YGサーブ」、大きくトスを上げて打ち込む「ハイトスサーブ」といった種類があります。
■初心者が最初に覚えたいサーブのポイント
さまざまな種類がある卓球のサーブですが、初心者がまず覚えたいのは、ナックルサーブと下回転サーブの2種類です。それぞれのポイントをご紹介します。
・ナックルサーブ
ナックルサーブは、短く低いサーブを比較的簡単に打てるのが特徴です。回転をかける必要がないので、初心者でも習得しやすいでしょう。
【ナックルサーブの打ち方】
1.利き手側の足を下げて、卓球台に対して横向きに立つ
2.ラケットを卓球台と水平方向にして、ラケット面が上を向くように構える
3.力を抜いて、ボールを押し出すイメージで打球する
ボールの後ろ側をラケットで捉えて、押し出す意識で打つのがポイントです。ラケットの根元(グリップ側)に当てることでも、回転量を減らすことができます。回転をかけないので、ラケットの振り抜きは意識する必要がありません。
・下回転サーブ
下回転サーブは、回転をかけるサーブの中でも基本的な種類です。戦術の幅が広がるので、初心者の方も練習しておきましょう。
【下回転サーブの打ち方(フォアサーブの場合)】
1.卓球台に対して横向きに立ち、ラケット面を上にして構える
2.スイングに合わせて、前に向かって体重移動を行う
3.ラケット面を寝かせたまま、ボールの下側を擦るイメージで打つ
シェークハンドのラケットを使っている場合、普通の握り方だと十分な回転をかけられません。サーブの時だけ、親指と人差し指でラケット面を挟むように握りましょう。インパクトの瞬間に親指に力を込めると、回転をかけやすいです。
また、ナックルサーブとは逆に、ラケットの先端で擦る意識を持つのもポイントです。遠心力が加わるため、強い回転をかけやすくなります。
■サーブを練習する際のポイント
効果的なサーブを打てるようになるには、練習を繰り返すことが大切です。グリップの握り方や基本的な打ち方を覚えたうえで、ボールをたくさん打ち、サーブの感覚を養いましょう。
フォームが固まって、回転のかけ方や打球のタイミングといった感覚が掴めたら、狙った場所にサーブを打つ練習も行ってみてください。
サーブを安定して狙った場所に決められるようになったら、レシーブの後の3球目を考えてみるのもおすすめです。卓球は、サーブとレシーブ後の3球目で攻撃に転じる「3球目攻撃」が基本です。どこにサーブを打てば、攻撃しやすいボールが返ってくるのか考えながら練習すると、より実践的な練習になります。
■練習を重ねてサーブの苦手意識をなくそう
サーブは、相手のかけた回転の影響を受けない唯一のプレーです。試合展開を左右する重要なプレーなので、初心者のうちからしっかりと練習する必要があります。
まずは、ナックルサーブと下回転サーブを基本に、効果的なサーブを出せるように練習を繰り返しましょう。
いきなり全てのサーブの上達を目指すのではなく、一つひとつできることを増やしていくことが大切です。
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