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other2024.03.26

テニスのタイブレークについて理解を深めよう! 覚えておきたいルールを解説

テニスには多くのルールがありますが、プレーしたり、観戦したりすると「タイブレーク」という言葉を聞くことがあるはずです。プロの試合でも頻繁に見られるタイブレークですが、具体的にどのようなルールかよくわからない方もいらっしゃるでしょう。
実力が拮抗している選手同士の試合だと、タイブレークになることが多いです。タイブレークには通常とは異なるルールや流れがあるため、しっかりとルールを理解しておく必要があります。
ここでは、テニスのタイブレークの概要や目的、基本的なルールなどをご紹介します。

 

【目次】

■テニスのタイブレークとは?

■タイブレークのルール

・サーブ権の交代

・チェンジコートのタイミング

・ポイントの数え方

■スーパータイブレークは何が違う?

■ルールを理解してテニスを楽しもう

 

■テニスのタイブレークとは?

テニスのタイブレークとは?

 

テニスの試合では、3セットマッチなら2セットを先に取った方が、5セットマッチなら3セットを先に取った方が勝ちになります。1セットを取るには6ゲーム先取する必要がありますが、同時に「2ゲーム以上の差をつけなければセットを取れない」という条件もあります。
スコアが6-4や6-3なら1セットを取れますが、6-5だと1セットを取ったことにならず、7-5にする必要があるということです。

とはいえ、選手同士の実力が拮抗している試合では、スコアが6-6になることも多いです。そのまま2ゲーム差がつくまでセットを続けると、非常に長い時間がかかることも考えられます。
事実、テニスでは1試合が数時間を超えることは珍しくありません。プロ選手の試合では、休憩を挟みながら、3日に渡って試合が続いたこともあるほどです。

そこで、ゲームのスコアが6-6になった際に行われるのがタイブレーク(Tie Break)です。「Tie(同点、引き分け)をBreak(破る)」という意味で、簡単にいうとテニスにおける「延長戦」に当たります。どちらかが7ポイント先取した段階でセット終了になるのが特徴です。

試合時間の短縮を目的に、四大大会(グランドスラム)では1971年のウインブルドン大会から導入されていて、現在は多くの大会でタイブレークが導入されています。

 

■タイブレークのルール

タイブレークのルール

 

タイブレークの際は、サーブ権やポイントの数え方など、通常のプレーとは異なるルールが存在します。実際にプレーする際はもちろん、試合を観戦する際にも役に立つので、ルールを覚えておきましょう。
タイブレークならではのルールは、以下のとおりです。

 

・サーブ権の交代

通常、テニスの試合では1ゲームが終わるまで同じ選手がサーブ権を持ち続けます。自分のコートの右側(デュースサイド)からサーブを打ち、次にコートの左側(アドバンテージサイド)と、ポイントが入るごとに左右に移動してサーブを行います。
1ゲームが終わると相手選手にサーブ権が移り、相手のデュースサイドからサーブが始まる、というのが一連の流れです。

一方で、タイブレークの時は、最初の1本目は1ポイントでサーブ権が移ります。2ポイント目以降は、2ポイントごとにサーブ権が移るのが特徴です。
タイブレーク時のサーブ権の移動を簡単に表すと、以下のようになります。

【タイブレーク中のサーブ権(自分が1本目のサーバーの場合)】
1本目:自分がデュースサイドからサーブを行う
2本目:相手選手がアドバンテージサイドからサーブを行う
3本目:相手選手がデュースサイドからサーブを行う
4本目:自分がアドバンテージサイドからサーブを行う
5本目:自分がデュースサイドからサーブを行う

以降も、2本サーブを打つ度にサーブ権が交代していきます。通常の試合中とは少し流れが異なるので、覚えておきましょう。

 

・チェンジコートのタイミング

タイブレーク中も、通常の試合と同じようにチェンジコートが行われます。最初にチェンジコートを行うタイミングは、6-0や4-2、3-3など、合計ポイントが6になった時です。
それ以降も、合計ポイントが12や18など、6の倍数になるごとにチェンジコートを行います。これは、日差しや風向きによって有利不利が大きく偏るのを防ぐためです。

また、チェンジコートはテニスの試合における休憩時間に当たりますが、タイブレークではベンチに座って休むことはできません。立ったまま水分補給をする程度で、すぐにコートを入れ替わる必要があります。

 

・ポイントの数え方

タイブレーク中は、ポイントの数え方も異なります。テニスではポイントを、0(ラブ)、15(フィフティーン)、30(サーティー)、40(フォーティー)と数えますが、タイブレーク中は0(ゼロ)、1(ワン)、2(ツー)、3(スリー)と数えます。
1-0なら「ワンゼロ」、3-2なら「スリーツー」と、シンプルにコールされる点が特徴です。

また、タイブレークは時間短縮が目的のルールではありますが、「ゲームを取るには2ポイント以上差をつける必要がある」点に注意しましょう。通常はどちらかが7ポイント先取すればタイブレークが終わりますが、スコアが7-6になった場合は、8-6や10-8と2点差がつくまでタイブレークが続きます。

スコア表においては、タイブレークの結果は「7-6(4)」というように表記されます。かっこ内の数字は、セットを落とした選手がタイブレークで取ったポイント数を表したものです。
試合を実際に見ていなくてもスコア表を見れば、タイブレークがあったのか、どれくらいのスコアだったのかを把握することが可能です。

 

■スーパータイブレークは何が違う?

タイブレークと似た言葉に、「スーパータイブレーク」があります。グランドスラムのひとつである「全豪オープン」で、2019年から適用されているルールです。

スーパータイブレークでは、最終セット(ファイナルセット)に限り、通常のタイブレークと異なり、10ポイント先取で実施されるのが特徴です。そのため、10ポイントマッチタイブレークと呼ばれることもあります。
10ポイント先取である点以外はタイブレークとほぼ同じですが、ポイントが多い分選手の実力が結果に反映されやすいと考えられています。

現在は、ウインブルドン、全仏オープン、全米オープンといった全豪オープン以外のグランドスラムも、10ポイントマッチタイブレークを採用しています。
全仏オープンはグランドスラムで唯一、最終セットのタイブレークがない大会でしたが、2022年以降の大会からは、グランドスラムのルールに一貫性を持たせることを目的に、タイブレークが採用されたそうです。

 

■ルールを理解してテニスを楽しもう

タイブレークは、試合時間の短縮や選手の負担軽減を目的に導入されたルールです。実力が近い選手同士での試合においては、タイブレークになることも少なくありません。
大会によってはタイブレークを採用していないこともありますが、ルールを押さえておき、タイブレークになっても慌てないように準備しておく必要があります。

タイブレークの独特の流れやルールを理解しておけば、プレーはもちろん、テニスを観戦する際にも役に立つはずです。
ただし、全仏オープンが2022年からタイブレークを導入したことからもわかるように、テニスのルールはその時代に応じて都度更新されていきます。
タイブレークの基本的なルールを理解したうえで、定期的に自身の持つ情報をアップデートすることも大切です。一見複雑なテニスのルールを理解して、よりテニスを楽しみましょう。

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