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other2024.10.30

26年秋リニューアル開幕の新B1「Bプレミア」そのライセンスが22クラブに交付!!

記者会見に臨んだ島田慎二チェアマン

新しい景色が、輪郭を帯びてきた。

10月17日、26年秋開幕の新B1『B.LEAGUE PREMIER(Bプレミア)』のライセンス交付クラブ発表の記者会見が開催された。

BリーグはアメリカのNBAに次ぐ世界で2番目のリーグを目ざして、リーグの改革を進めてきた。その大きな特徴は、競技成績による昇降格制度の廃止である。降格のリスクをなくすことで、各クラブは長期的な視野に立った投資が可能となる。降格回避のために選手補強などのチーム強化が優先され、事業拡大が後回しにされるといった事態に陥ることがないのだ。

島田慎二チェアマンが説明する。

「Jリーグが採用している開放型と呼ばれるヨーロッパ型のビジネスモデルから、26年よりアリーナを成長戦略の一丁目一番地に置いて、事業を重視してカテゴリーを分ける。世界のスポーツ界で初めてのチャレンジです」

Bプレミアに参入するためには、1試合の平均入場者数、年間売上高、ホームアリーナの整備などの条件をクリアしなければならない。今回発表されたのは、リニューアル1年目にあたる26-27シーズンにBプレミアで戦うための審査を通過したクラブである。

23年7月にリーグ改革が発表された際は、Bプレミアは最大18チームとの方針が示された。それが、当初の予定を上回る22チームでのスタートなっている。島田チェアマンは「ポジティブにとらえています」と話す。

「基準を満たせば順次参入できるエクスパンション型ですから、どんどん増えていくことは想定していましたが、26年のタイミングでここまで到達する未来は、2年前までは想像できなかった。ただ、クラブ数が増えることを許容していた以上、そのスピード感が早まったのは歓迎すべきことです」

現在開催中の24-25シーズンのB1を戦う24クラブからは、18クラブが交付を受けた。さらにB2からアルティーリ千葉、富山グラウジーズ、信州ブレイブウォリアーズ、神戸ストークスの4クラブが名を連ねた。


Bプレミアライセンス交付22クラブ(カッコ内は年間優勝年度)

●1次審査で交付

宇都宮ブレックス(16-17、21-22)

千葉ジェッツ(20-21)

アルバルク東京(17-18、18-19)

川崎ブレイブサンダース

琉球ゴールデンキングス(22-23)


●2次審査で交付

レバンガ北海道

仙台89ERS

群馬クレインサンダーズ

アルティーリ千葉

サンロッカーズ渋谷

横浜ビー・コルセアーズ

信州ブレイブウォリアーズ

三遠ネオフェニックス

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ

島根スサノオマジック

広島ドラゴンフライズ(23-24)

佐賀バルーナーズ


●3次審査で交付

富山グラウジーズ

シーホース三河

滋賀レイクス

神戸ストークス

長崎ヴェルカ


千葉ジェッツのホームアリーナ「LaLa arena TOKYO-BAY」


島田チェアマンは「今回の審査で、Bプレミアに参入したかったけれどライセンスを交付されなかった、というクラブはほぼありません。次のタイミングでBプレミア入りをうかがうクラブが多い」と説明する。現在B1に所属する6つのクラブがライセンスを交付されていないが、今年12月の4次審査でさらにクラブ数が増える可能性に言及した。

新たなトップカテゴリーは「Bプレミア」と命名され、「Bリーグワン(Bワン)」、「BリーグNEXT(B NEXT)」の3つのカテゴリーで構成される。エクスパンション型だけに下部リーグへの降格はないが、Bプレミアで戦い続けるためにはハードルがある。毎年10月の継続資格審査を、クリアしなければならないのだ。

Bリーグが設定する入場者数や売上高の基準を満たせないと、罰金が科される。3シーズン連続で基準未達の場合は降格となる。島田チェアマンは「Bプレミアに参入してOKではなく、相応しい水準をキープし続けなければならない、ということです」と語る。各クラブがBプレミアの名にふさわしいレベルを競技、事業の両面で維持していくのだ。

同時に、Bリーグはより大きな視野でBプレミアをとらえている。Bリーグは「バスケを愛するすべてのファン」、「その時代を生きるすべての人」、「Bリーグのクラブがあるすべての地域」、「リーグを支えるすべての関係者」と、4つの視点から感動を生み出し、Bリーグやスポーツ界にとどまらず日本を成長させていく、とのビジョンを描く。
島田チェアマンが語る。

「何よりも大事にしてきたことは、Bクラブの成長です。クラブの成長なしに、地域のみなさまに応援してもらっているご恩に報いることはできません。もうひとつが日本代表の強化です。Bリーグがいくら盛り上がっていても、日本代表の強化に資するものではなければならない。そして、社会に貢献していく、社会性を持ったリーグになること。この3つを掲げて、ここまで辿り着くことができました」

Bプレミアのライセンス交付を受けたクラブの関係者も、決意を新たにしている。千葉ジェッツの田村征也代表取締役社長は、「Bプレミアへの参入は大きな目標のひとつでした」と胸を撫でおろし、さらなる成長を誓う。

「クラブとしては試合で勝利をお届けするだけでなく、興行でのエンターテインメントや事業面でのホスピタリティなど、あらゆる面でナンバー1を目ざしていきます。さらには、BリーグをNBAに続く世界2番目にするというビジョンを達成すべく、Bリーグを牽引するクラブを目ざして邁進していきます」

アルバルク東京の林邦彦代表取締役社長は、「ライセンス交付は目的ではなく、これからが本番です」と言う。新たなホームアリーナとなる『TOYOTA ARENA TOKYO』が建設中で、25年秋の開業を予定する。こちらはサンロッカーズ渋谷も、ホームアリーナとして共同利用する。

「クラブ運営としましては、Bリーグでは初めてクラブ単体によるチーム運営と民設民営のアリーナ事業の一体経営にチャレンジしてまいります。つねに世界クオリティを意識した競技力と興奮、感動、居心地の良さ、そして夢のアリーナの事業運営者として東京を盛り上げ、日本を代表するクラブとなっていきたい」

琉球ゴールデンキングスは、NBA基準の多目的施設『沖縄アリーナ』をホームアリーナとする。白木享代表取締役社長は、「この素晴らしいアリーナがあってこそのライセンス交付です」と、地元自治体とファンのこれまでのサポートに感謝した。

「活動理念の『沖縄をもっと元気に!』をより一層大切にしながら、もっともっと強くなっていきたい。アジアナンバー1のチームになりたい、と必死になってやっていますので、沖縄のみなさんとともにバスケットボールを、Bリーグを盛り上げていきたい」

10月上旬に開幕した『りそなグループ B.LEAGUE 2024-25シーズン』は、第1節のB1、B2の合計入場者数が過去最多を記録した。全国各地のアリーナが熱狂に包まれ、Bプレミアへ向けた歩みは力強さを増していく。

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