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outdoor2020.12.03

キャンプだからこそ燻製を楽しもう! 作り方や道具の選び方をご紹介

キャンプの醍醐味のひとつに、自然の中での食事があります。アウトドアシーンだからこそより楽しめる、燻製にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。燻製が作れるようになれば、普段食べている食材をよりおいしくすることができます。
ここでは、燻製を作るための手順や必要なアイテムの選び方、燻製におすすめの食材などをご紹介します。

 

【目次】

■燻製とは?

■燻製の基本的なやり方

■燻製器の選び方のポイント

・サイズ

・縦の深さ

・素材

・家でも使用したい場合

■その他に必要なアイテム

・バーナー

・スモークチップ

■燻製のおすすめ食材

・熱燻におすすめの食材

・温燻におすすめの食材

■キャンプで燻製にチャレンジしてみよう

 

■燻製とは?

燻製とは、木材を燃やして出た煙で食材を燻すことで、保存性や独特の風味を持たせる調理方法です。煙の温度や燻す時間によって、「熱燻」「温燻」「冷燻」の3種類に分けられます。

 

【熱燻】
80℃以上の温度の煙を使い、数十分から1時間ほど食材を燻すのが熱燻です。食材の水分が飛ばないため保存食には向きませんが、炙って焼いたようなジューシーな食感を手軽に楽しめます。温度管理が簡単で燻す時間も短いためアウトドアシーンに向いており、燻製が初めてでも行いやすいのが魅力です。

【温燻】
30~60℃くらいの温度で、数時間食材を燻します。燻す時間が長く水分が抜けるため、保存性は高いです。熱燻に比べると時間はかかるものの比較的低温なので、半熟卵のような火をあまり通したくない食材にも適している方法で、幅広い食材を使って楽しめます。

【冷燻】
30℃以下の煙で数日から数週間燻製を続けます。大きな器具や長い時間が必要で、食材の管理も難しいため、アウトドアシーンで行うのは難しいです。冷燻で作る料理の例としては、スモークサーモンや生ハムなどが挙げられます。

 

■燻製の基本的なやり方

燻製は難しい料理とイメージしている方も多いかもしれませんが、基本的な工程である「下ごしらえ」「塩漬け・塩抜き」「乾燥」「燻製」を押さえておけば楽しむことができます。基本的な方法を知り、燻製を楽しんでみましょう。

 

【下ごしらえ】
食材が腐るのを防ぎ、燻製しやすくするのが目的です。お肉の余分な脂肪や魚の内蔵、血合いの部分など、腐りやすい部分はきれいに取りましょう。また、食材はできるだけ新鮮なものを選ぶのがポイントです。

【塩漬け・塩抜き】
食材を塩で漬け込み、下味をつけます。塩を食材に直接すり込む方法と、ソミュール液(塩水)かソミュール液にハーブなどを加えたピックル液に漬け込む方法の2種類があり、漬け込む方法は塩を均等に染み込ませられます。
塩漬けが終わったら流水で食材を洗って塩抜きを行い、余分な塩分や雑菌を洗い流しましょう。

【乾燥】
塩抜きが終わった食材は、風通しが良い日陰で乾燥させることで、燻製した際の色がきれいになります。気温が高い季節は、腐るのを避けるために冷蔵庫内で乾燥させるのがおすすめです。

【燻製】
スモークチップやスモークウッドを燃やして、乾燥させた食材を燻します。チーズやウィンナーなど、もともと加工されている食材で燻製を作りたい場合は、この工程から行うことができます。
味を馴染ませたい場合は、燻した後に冷蔵庫などで寝かせて熟成させるのもおすすめです。

 

■燻製器の選び方のポイント

燻製を作る際は、燻製器(スモーカー)と呼ばれるアイテムを持っていると便利です。燻製したい食材や燻製方法などによって適した燻製器が異なるため、燻製したい食材なども踏まえて選ぶ必要があります。
ここでは、燻製器を選ぶ際に確認したいポイントをいくつかご紹介します。

 

・サイズ

燻製器のサイズは、燻製する食材の大きさや燻製方法に応じて選びましょう。たとえば、高温かつ短時間で調理する熱燻の場合は、食材を置けて煙が循環する程度の小型サイズで十分ですが、温燻の場合は小さすぎると煙の回る前に食材が焼けてしまう恐れもあります。
ソロキャンプで荷物を軽くしたい場合や熱燻を楽しみたい場合は小型、多人数でのキャンプや温燻を試したい場合は大きめのものを選ぶようにするのがおすすめです。

 

・縦の深さ

食材に煙をまんべんなく行き渡らせるためには、燻製器の深さが重要です。一般的にサイズの大きい燻製器ほど、縦に長い深型と呼ばれる構造になっていて、大きな食材でも吊るして燻すことができます。一方で、小型で深さも浅いタイプの製品は、コンパクトで扱いやすい製品が多いです。
燻製を初めて行う場合は、浅型で取り扱いやすいものからチャレンジしてみることをおすすめします。

 

・素材

燻製器に使われている素材の確認も重要です。軽く持ち運びに便利な段ボール製や、鉄製、陶器など、さまざまな素材の燻製器がありますが、アウトドアシーンでの使用がメインの場合は、耐久性やお手入れのしやすさに優れるステンレス製の燻製器がおすすめです。

 

・家でも使用したい場合

自宅でも燻製を楽しみたい場合は、燻製器の機能性も確認しておきましょう。たとえば、IHに対応している製品や密閉性が高く煙が漏れづらいものなら、室内でも安心して使うことができます。蒸し器としても使えて汎用性が高い、小型の鍋型製品がおすすめです。

 

■その他に必要なアイテム

アウトドアシーンで燻製を楽しむ際には、燻製器以外にもバーナーやスモークチップが必要です。それぞれの選び方や特徴をご紹介します。

 

・バーナー

木材に火を着けるために、熱源となるバーナーを用意しておく必要があります。安定感のあるツーバーナーやカセットコンロなどがおすすめです。

 

・スモークチップ

燻製に使う木材には、木片状の「スモークチップ」と、木片を棒状に固めた「スモークウッド」の2種類があります。

一般的に、スモークチップで煙を出すにはバーナー等の熱源が必要なので、温度管理の必要がない熱燻の際に便利です。一方、スモークウッドは火が着けばしばらく煙が出続けるので、温度管理が重要な温燻や冷燻を作るのに向いています。

また、スモークチップやスモークウッドに使われている木の種類によって、燻製後の香りや色付きは異なります。木の種類にはサクラやナラ、リング、ヒッコリーなど多くの種類があるので、いくつかの種類を使って違いを比べてみるのも良いでしょう。

 

■燻製のおすすめ食材

燻製に必要なアイテムを揃えたら、早速燻製を作ってみましょう。ここからは、熱燻と温燻におすすめの食材をいくつかご紹介します。

 

・熱燻におすすめの食材

燻製は短時間ですが火を通すので、比較的どんな食材にも向いている燻製方法です。ベーコン、ナッツ類、ゆで卵、木綿豆腐、鶏ささみ、タコ、牡蠣、プロセスチーズがおすすめです。

 

・温燻におすすめの食材

温燻は比較的低温で燻していくため、熱を加えたくない食材で燻製を作る際に向いています。半熟卵、溶けやすいチーズ、豚バラ、ホタテ、トマトなどで試してみると良いでしょう。

 

■キャンプで燻製にチャレンジしてみよう

難しいイメージがある燻製ですが、短時間で仕上げる熱燻なら比較的簡単に作ることができます。身近な食材を燻製してみたり、使用するスモークチップを変えてみたりするなど、自分だけの楽しみ方ができるのも魅力です。

燻製器やスモークチップなどを用意して、キャンプ場でオリジナルの燻製作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

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