オートキャンプとは? キャンプ初心者向けに楽しみ方やマナーを解説
近年、ファミリーキャンプやソロキャンプ、グランピングなど、幅広いスタイルでキャンプが楽しまれています。キャンプのスタイルのひとつにオートキャンプがありますが、言葉を聞いたことがあっても、具体的にどのようなものかわからない方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、キャンプ初心者の方に向けて、オートキャンプの概要や気を付けたいマナー、必要なアイテムなどをご紹介します。
【目次】
■オートキャンプとは
「オートキャンプ」とは、従来はキャンピングカーや自動車にキャンプ道具を積み込み、車中泊やテント泊をしながら旅を楽しむアクティビティを指していました。
厳密な定義が決まっているわけではなく、近年は自動車を使ったキャンプ全般をオートキャンプと呼ぶのが一般的です。自動車でキャンプ場に荷物を運ぶことも、広い意味ではオートキャンプに含まれます。
■オートキャンプの楽しみ方
オートキャンプでは、自動車を使ってキャンプ場へ向かうため、積載量に応じて多くのアイテムを持ち込めるのが魅力です。
例えば、大きな焚き火台で焚き火を行ったり、調理器具をたくさん用意して本格的な料理を作ったり、荷物量の関係などで難しいとされるアクティビティも楽しむことができます。
他にも、自動車でキャンプ場近くの施設に足を伸ばしたり、テントではなく車中泊を行ったりするのもおすすめです。
食材やアイテムを忘れても買い出しに行けたり、悪天候の際は車に避難できたりして安心なため、キャンプ初心者の方にもオートキャンプはぴったりのスタイルといえるでしょう。
■オートキャンプ場と普通のキャンプ場の違い
キャンプ場には、好きな所にテントを張れるフリーサイトや、設営できる場所があらかじめ決められている区画サイトなどの種類があります。普通のキャンプ場の場合は、このサイトまで車を乗り入れできません。自動車を駐車場に停めて、荷物は駐車場からサイトまで運ぶ必要があります。
一方でオートキャンプ場の場合は、サイトまで自動車で乗り入れることが可能です。サイトのすぐ横に自動車を停められるため、荷物の積み下ろしの手間が省け、重い荷物の搬入も簡単に行えます。
ただし、オートキャンプ場と呼ばれている場所でも、荷物の運搬時のみ乗り入れできるなど、自動車の乗り入れを制限している場合があります。キャンピングカーを使ってキャンプしたい、荷物置き場として車を活用したいといった場合は注意が必要です。
■オートキャンプで気を付けたいマナー
自動車の乗り入れが認められているオートキャンプ場では、普通のキャンプ場のマナーに加えて注意したい点がいくつかあります。他のキャンパーに迷惑をかけたり、事故を起こしたりしないように、キャンプ場に行く前にマナーを知っておくことが大切です。
・車の移動に気を付ける
自動車の乗り入れができるオートキャンプ場の場合でも、自由に好きな所を走って良いわけではありません。乗り入れできる場所をあらかじめ確認しておき、運転中に他人が使用しているサイト内を横切るようなことも避けましょう。
道路を人が横切ることもあるため、オートキャンプ場内での運転時は、走行可能な道であってもすぐに停まれるよう徐行運転を心がけてください。
また、夜間の自動車移動やライトの上向き(ハイビーム)使用を禁止しているなど、キャンプ場が独自にルールを設けていることもあります。宿泊予定のキャンプ場のルールは必ず確認しておきましょう。
・設営時のレイアウトに注意
オートキャンプ場では、テントの設営位置や自動車の駐車位置といったレイアウトが定められている場合もあります。予約時にレイアウトの確認をしておくと、現地に着いてから慌てなくて済みます。
レイアウトが特に定められていない場所でも、隣の区画にまで入るような設営はマナー違反です。オートキャンプでは自動車がスペースを取るため、自分の区画からテントなどが出ていないかに注意しながら設営を行う必要があります。
また、多人数でキャンプに行く場合、自動車を2台以上使うこともあるかもしれません。フリーサイト、区画サイトに関わらず、サイト1つにつき駐車できる自動車は1台となっているオートキャンプ場が多く、2台目以降は別途駐車場代が必要な場合や、そもそも駐車できない場合があります。
駐車できる台数も確認し、必要に応じてサイトを2つ予約するなどの工夫を行う必要があるでしょう。
・シガーソケットなどを利用しない
自動車には、冷暖房やシガーソケットによる充電など便利な機能が搭載されていますが、それらはエンジンを切っていると使用できません。エンジンをつけっぱなしにすると、排気ガスやエンジン音などで周囲のキャンパーに迷惑がかかります。
キャンプ場に着いたらエンジンは切り、自動車に備え付けられている電源類の使用は避けましょう。
電気ストーブやホットカーペットなどの家電を使用したい場合は、電源が使えるACサイトかどうかを予約時に確認しておくことをおすすめします。
・音楽などの音量は小さめに
オートキャンプ場に限った話ではありませんが、大音量で音楽を流したり大声でおしゃべりをしたりしていると、近隣のキャンパーに迷惑をかけてしまいます。自動車に積んでいるスピーカーの使用は避け、スマートフォンなどで音楽やラジオを聴く際もイヤホンを使う、音量を下げるなどの配慮が必要です。
また、エンジン音やバック時のアラームなどで迷惑をかける恐れがあるため、ルールが特に設けられていないとしても、日が落ちてからの車移動は控えた方が良いでしょう。
・遊び方にも注意が必要
オートキャンプ場では、キャッチボールやフリスビーのような遊びは避けましょう。ボールを追って道路に飛び出したり、投げたボールが他のキャンパーの車にぶつかったりして、思わぬトラブルにつながる恐れがあります。
■オートキャンプに持って行きたいアイテム
オートキャンプを行う際は、アウトドア用のアイテムが必要です。どのようにキャンプを楽しむかによって用意したいアイテムは異なりますが、ここでは必要になるケースが多いであろうアイテムをいくつかご紹介します。
・テント
宿泊を伴うキャンプを行う際に、寝室となるテントを欠かすことはできません。日帰りのデイキャンプの場合も、テントを用意しておけば荷物置き場として活用できます。テントごとに大きさや設営方法などの違いがあるので、利用人数や設営の手軽さなどを踏まえて、用途に適した製品を選びましょう。
キャンプ初心者の方は、設営が比較的簡単に行えるドーム型や、1本のポールを立てるだけのシンプルなモノポール型などがおすすめです。
・タープ
タープとは、日差し除けや雨除けのアイテムのことです。タープがあれば日差しや雨風から荷物や体を守れるようになります。テントと連結するように設営すれば、荷物の搬入などの際も安心です。
絶対に必要というアイテムではありませんが、キャンプ場でリラックスして過ごしたい方は用意しておくことをおすすめします。
・シュラフ
シュラフ(寝袋)は、形状に応じてマミー型や封筒型などの種類があります。マミー型は小型で保温性に優れており、体を自由に動かせる封筒型は布団に近い寝心地で快適です。
製品には使用可能な温度域が記載されている場合が多いので、表示を参考にしながら使用する季節に合わせて製品を選びましょう。寒い時期は低い気温でも使用できるマミー型、夏場など温かい時期は封筒型などと使い分けるのもおすすめです。
・マット
キャンプ場の地面は小石などで凸凹していたり、底冷えがあったりして、シュラフだけではなかなか眠ることができません。アウトドアシーンで快適に眠るためには、クッション性や断熱性に優れたマットの用意も必要です。
・アウトドアテーブル・チェア
食事や料理などを楽しむためには、アウトドアテーブルやチェアも欠かせないアイテムです。テーブルは、使用する人数に応じて天板の大きさを選びましょう。
チェアはテーブルの高さとサイズを合わせたうえで、自動車の積載スペースに応じて収納タイプを選ぶのがおすすめです。スペースに余裕があり、収納をそこまで気にしなくてよい場合は、座り心地から選ぶのも良いでしょう。
・ランタン・ヘッドライト
夜のキャンプ場は非常に暗くなるため、安全のためにランタンのような光源も必要です。ランタンにはガス式や電池式など、使用する燃料にいくつか違いがありますが、安全でテント内でも使いやすい電池式のものがおすすめです。
また、ランタンだけでなくヘッドライトも用意しておきましょう。ヘッドライトなら体に装着しておけるため、移動の際に手を塞がずに済みます。
・焚き火台
焚き火はキャンプの醍醐味のひとつですが、近年は地面の上で直接焚き火を行う「直火」を禁止しているキャンプ場が多いです。キャンプを楽しみたい方は焚き火台を用意しておきましょう。
網を乗せてグリルのように使える製品なら、料理にも使用できるため、荷物を減らすことにもつながります。
■マナーを守ってオートキャンプを楽しもう
テントのすぐ横に自動車を停めておけるオートキャンプなら、普段のキャンプよりも多くの荷物を持って行くことができます。また、忘れ物をしても買いに行けたり急に天候が崩れた際は自動車の中に避難できたりするので、キャンプ初心者の方でも気軽に楽しめるのも魅力です。
他のキャンパーに迷惑をかけないようマナーに注意して、オートキャンプを始めてみてはいかがでしょうか。
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