自転車キャンプを楽しもう。おすすめの持ち物やパッキングのコツをご紹介
近年盛り上がりを見せつつあるキャンプシーンにおいて、自転車に必要な荷物を積み込んでキャンプ場へ出かける「自転車キャンプ(バイクパッキング)」の人気が高まっています。しかし、積載量が自ずと限られてしまうため、持ち物を吟味して上手にパッキングすることが大切です。
ここでは、自転車を使ったキャンプの魅力や、キャンプにおすすめの自転車の種類、必要なアイテムとパッキングのコツをご紹介します。
【目次】
■自転車を使ったキャンプの魅力
自転車を使ったキャンプは、自動車を利用して楽しむオートキャンプとは異なり、小回りが利きやすいというメリットがあります。自動車では通れない細い道でも通ることができ、道中でどこかに立ち寄りたい場合に駐車場を探す必要もありません。また、燃料代や高速代、電車賃といった移動費用も不要です。
小回りの良さをいかして、自分のペースで気ままに楽しめるのが自転車キャンプの最大の魅力ということができるでしょう。車体が小さいため、オートキャンプに比べるとどうしても荷物の積載量は減ってしまいますが、その分自分でアイテムを厳選してコンパクトにキャンプを楽しむことにつながります。
■キャンプにおすすめの自転車の種類
街中での使用がメインのシティサイクル(ママチャリ)や速く走ることに特化したロードバイク、クロスバイクなど、自転車には多くの種類があります。
キャンプシーンでは舗装されていない砂利道を長時間走ることもあるので、自転車キャンプに使用する自転車としてはグラベルロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイク(MTB)などが向いています。
また、自転車の中にはツーリング向けに作られたモデルもあるため、そのような商品を選ぶのも良いでしょう。
ミニベロや折りたたみ自転車のような、小径でコンパクトな自転車でも楽しむことはできますが、荷物を取り付けづらくなるので初心者の方にはあまり向いていません。
どのようなタイプを選ぶ場合も、重たい荷物を積んで走ることになるので、道路の傾斜や疲労具合などに応じてギアを細かく切り替えられるタイプがおすすめです。
■自転車キャンプに必要な道具
自転車は自動車と異なり、たくさんの荷物を積み込むことは困難です。そのため、自転車キャンプに持って行く荷物は必要なものを厳選して、できるだけコンパクトにまとめる必要があります。
どのようなスタイルでキャンプを行うかにもよりますが、自転車キャンプで持って行きたいアイテムの中でも、特に必要性が高いと思われるものをご紹介します。
・テント
宿泊を伴うキャンプの場合、テントを欠かすことはできません。自転車キャンプにおいては、荷物を少しでも軽くコンパクトにする必要があるので、軽く収納サイズがコンパクトなテントを選ぶようにしましょう。
また、地面の凹凸や熱を遮り快適に眠るためには、テントマットも必要です。テントと併せて用意しておくことをおすすめします。
・シュラフ
シュラフ(寝袋)も、アウトドアシーンで快適に眠るために重要なアイテムです。シュラフには布団のような形状で寝心地が良い封筒型と、体にぴったりとフィットして保温性に優れるマミー型の2種類あります。
自転車キャンプの際は、コンパクトで持ち運びやすいマミー型のシュラフがおすすめです。商品によって保温性が異なるので、使用する季節に応じて選ぶようにしましょう。
・ランタン
街灯が多い都市部と異なり、自然の中にあるキャンプ場の夜は非常に暗いです。夜間でも安全を確保するために、ランタンのような光源も用意しておきましょう。
自転車キャンプの際は、燃料を用意する必要がなく本体も軽いものが多い、LEDランタンが向いています。両手を空けて作業が行えるように、ヘッドライトを用意しておくのもおすすめです。
・クッカーやバーナー
キャンプ場で料理を楽しみたいという方は、クッカーやバーナー、食器が必要です。1つで何役もこなせるクッカーを用意する、バーナーはコンパクトなシングルバーナータイプを選ぶ、事前に作る料理を決めておくなど、少しでも荷物を減らす工夫を行いましょう。
料理に使う食材は、自転車の小回りの良さをいかして、現地のお店で調達するのもおすすめです。
・サドルバッグ
自転車キャンプではロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクといった遠出やオフロードに適した自転車を使用することが多いですが、これらは前かごや荷台がないタイプがほとんどです。
サドルバッグやハンドルバーバッグ、フレームバッグなど、自転車に直接取り付けるバッグを用意し、そこに荷物をしまう必要があります。
ただし、自転車の形状によってはバッグの装着が難しい場合もあるため、事前に確認しておくようにしましょう。
・自転車のリペアキット
多くの荷物を積み込んで未舗装道路を走ったり、走行中に硬いものを踏んでしまったりして、自転車がパンクすることも考えられます。パンクやチェーンの外れといった問題に対応できるように、チューブの穴をふさぐためのパッチや空気入れなど、簡単な自転車のリペアキットも用意しておくのがおすすめです。
■自転車のキャンプ時のパッキングのコツ
積載量が少ない自転車を使ったキャンプにおいては、パッキングを上手に行うことが重要です。自転車キャンプにおけるパッキングで心がけたいコツを、4つご紹介します。
・荷物は最低限に抑える
自転車キャンプの際に荷物が多く重くなってしまうと、自転車を漕ぐ際に余計な体力を使ってしまいます。荷物はできるだけ最低限に抑えて、コンパクトにパッキングするように心がけましょう。
また、道路交通法により、荷物によってハンドル操作が妨げられたり、反射板が隠れたりするような積載は禁止されています。地域によっては自転車に積載できる荷物の重さや幅、高さが条例で厳密に定められている場合もあるため、事前に各地域のルールも確認しておくことをおすすめします。
・荷重を分散させる
荷物を自転車に乗せる際に重心が偏ってしまうと、ちょっとした段差や石ころなどの凹凸でよろけやすくなってしまい危険です。
荷物を収納する際は荷重を分散させ、重さがどちらかに偏らないように注意しましょう。
・重心を低くする
テントやマットなど、比較的重たい荷物を上の方にしまうと、自転車全体の重心が高くなってしまいます。重心が高いと横風などにあおられやすくなり、横転してしまう危険性が増します。重たいものはバッグの下に入れておき、重心をできるだけ低く保つように心がけるのもポイントです。
・バックパックは軽くする
パッキングを行う際は、自身で背負うバックパックにはできるだけ重たいものを入れないようにしましょう。重たい荷物を背負ったまま自転車を漕ぎ続けると、移動時に体力を余分に消耗してしまい、キャンプそのものを楽しめない恐れがあります。
重たい荷物はできるだけサドルバッグに入れて自転車に固定し、バックパックには軽いアイテムやサドルバッグに収納しづらい形状のものをしまうのがおすすめです。
■自転車でキャンプを気ままに楽しもう
自転車キャンプやバイクパッキングと呼ばれるキャンプは、積載量が少ないためパッキングにコツが必要ですが、小回りが利き自由気ままに楽しめるのが魅力です。
ロードバイクやクロスバイクといった走行性能に優れた自転車なら、比較的長距離の移動を行えます。最初は近場のキャンプ場に行くことから始めて、慣れてきたら長距離のキャンプ場に足を伸ばしたり日本各地を回ってみたりするのもおすすめです。
自転車を活用して、他のキャンプスタイルにはない魅力を持った自転車キャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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