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outdoor2021.11.18

登山シーンにはサングラスが必須! 着用する効果と選び方を解説

サングラスと聞くと、夏の海やランニング、サイクリング、スキーやスノーボードなどのスポーツシーンでの着用をイメージする方が多いのではないでしょうか。実は、サングラスは登山の際も用意しておきたいアイテムのひとつです。
ここでは、登山におけるサングラスの必要性や着用する効果、登山用サングラスの選び方などをご紹介します。

 

【目次】

■登山シーンにサングラスは必要?

・紫外線対策になる

・異物から目を防ぐ効果も

■登山用サングラスの種類

・偏光レンズ

・調光レンズ

■登山用サングラスを選ぶ際のポイント

・できるだけ軽いものを選ぶ

・フィット感が良いものを選ぶ

・レンズのカラーで選ぶ

・登る山に合わせて選ぶ

■登山ではサングラスを着用しよう

 

■登山シーンにサングラスは必要?

登山シーンにサングラスは必要?

 

登山シーンにサングラスは必要ないのでは、と思っている方は多いかもしれません。登山の際にサングラスを着用することで、どのような効果を得られるのでしょうか。

 

・紫外線対策になる

サングラスを着用する理由のひとつに、紫外線対策が挙げられます。紫外線は上空から地上に降り注ぐ間に、空気中の分子やエアロゾル(ちりや液体の粒子などのこと)によって拡散し、強度が弱くなります。標高が高い地域は上空の大気量が少ないため、紫外線が拡散されづらいです。また、オゾンによる吸収量も減るため、標高の高い山の上では受ける紫外線量が都市部よりも多くなります。
一般的には、標高が1,000m高くなると、紫外線の強さは10%ほど上がるとされているため、登山の際は紫外線対策が欠かせないのです。
目も肌と同じように紫外線の影響を受けるので、登山の際はサングラスを着用する必要があります。

 

・異物から目を防ぐ効果も

山頂近くや稜線など、標高が高い地点ほど地上に比べて風を遮るものが少ないです。強風が直接体に吹き付け、その際に細かな砂やゴミが目に入ることも考えられます。
目を閉じたり手で覆ったりすれば異物を防げるかもしれませんが、そうすると視界が狭まってしまいます。足場の悪い山道で視界を確保できないと、滑落などの事故につながる恐れもあり危険です。
まぶしい日差しや風、ゴミなどから目を守り、視界を確保するためにも、サングラスは欠かせないアイテムといえるでしょう。

 

■登山用サングラスの種類

サングラスのレンズは、機能から偏光レンズと調光レンズの2種類に分けられます。それぞれ特徴が異なるので、サングラスを購入する前に違いを知っておくことが大切です。

 

・偏光レンズ

レンズの中に入っているフィルムが、光の反射をカットする機能を備えているのが偏光レンズです。光の乱反射をカットすることで、日差しのまぶしさやギラツキを軽減します。晴れた日でも視界がクリアになり、目のストレスを緩和できるのが特徴です。
ただし、レンズの色が濃くなりがちなので、スマホなどの画面は見づらくなります。
基本的に、登山やキャンプなどのアウトドアシーンでは、偏光レンズのサングラスがおすすめです。

 

・調光レンズ

紫外線の量でレンズの色が変化するのが特徴で、紫外線が多い日差しの下では濃い色に、屋内や夜間の紫外線量が少ないシーンでは薄い色になります。
天候の変化や屋内外の移動などに応じて、サングラスをかけたり外したりする必要がなく、昼夜兼用で使えるのが調光レンズのメリットです。ただし、紫外線量が少ないシーンではレンズの色が変化しないので、まぶしさを抑えることができません。

 

■登山用サングラスを選ぶ際のポイント

登山用サングラスを選ぶ際のポイント

 

登山用のサングラスを選ぶ際は、レンズの種類以外にも確認しておきたいことがいくつかあります。登山用サングラスの選び方のポイントをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

 

・できるだけ軽いものを選ぶ

一般的な登山は数時間もの間歩き続けます。長時間サングラスをかけ続けることが考えられる登山シーンでは、サングラスの重量は使用感やかけ心地に影響する重要な要素です。
登山用のサングラスは、できるだけ軽いタイプを選ぶと良いでしょう。また、装着した際に重量が鼻ではなく耳側にかかるタイプのサングラスの方が、重みを感じづらく使いやすいです。

 

・フィット感が良いものを選ぶ

サングラスのフィット感もポイントです。アクティブに長時間動き続ける登山では、汗をたくさんかき、足元を見るために下を向く機会も多いです。サングラスが顔にフィットしていないと、ズレたり落としたりする可能性があります。
購入する際は、自身の顔の形にフィットしているかどうか確認しておきましょう。欧米人と日本人は目鼻立ちが異なるため、海外ブランドのサングラスだと使いづらさを感じるかもしれません。不安な方は、日本製のサングラスを選ぶのがおすすめです。

 

・レンズのカラーで選ぶ

サングラスは、レンズのカラーや濃淡によって効果や可視光線透過率が異なります。可視光線透過率とはレンズが通す光の割合のことです。基本的にはレンズのカラーが濃いほど透過率が低く、薄いカラーほど高くなります。
代表的なレンズカラーごとの特徴は、以下の通りです。

【グレー】
光をまんべんなく遮るため、色調変化が少ないのが特徴です。裸眼のような自然な色合いのまま、まぶしさを軽減できます。登山だけでなく、マリンスポーツなどの幅広いシーンで使いやすいカラーです。

【ブラウン】
まぶしさを防止したり、色のコントラストを強調したりする効果があります。薄暗いシーンでもはっきりと見やすいので、足元に注意しなければいけない登山のシーンにも最適です。

【イエロー】
イエローやオレンジのレンズは、視界を明るくする効果があります。曇りや雨の日など、視界が悪いシーンでもおすすめです。インドアスポーツでもサングラスを活用したい方は、イエロー系のサングラスを選ぶと良いでしょう。

【グリーン】
コントラストを下げ過ぎることなく、自然な見え方でまぶしさを防げます。緑がはっきり見えるので、山の景色を楽しみたい方におすすめです。

ただし、レンズのカラーは紫外線を防ぐ効果と関係ありません。レンズの色が濃いサングラスは、光を取り入れようと瞳孔が大きく開くため、紫外線を多く目に取り入れてしまいます。レンズカラーが濃いサングラスを選ぶ際は、紫外線カット率や紫外線透過率を確認することが大切です。
紫外線カット率は数字が大きいほど、紫外線透過率は数字が小さいほど紫外線を防げます。記載方法によって数字の見方が変わる点に注意が必要です。

 

・登る山に合わせて選ぶ

登る山の種類や季節を踏まえてサングラスを選ぶことも大切です。標高が高く気温が低い山では森林限界に近づき、周囲に背の高い草木が少なくなると考えられます。森林限界とは高木が育たなくなる標高の上限で、土壌などに左右されるものの、本州だと標高2,500m付近、北海道では標高1,000m付近です。

森林限界を超える高さの山は高木が減るので、紫外線にさらされやすく、風で砂埃が舞うことも考えられます。遮光性に優れていて、レンズで目を覆うことができる形状のサングラスが適しているでしょう。

一方で、低山は背の高い樹木がたくさん生えている場所が多いため、色が濃く可視光線透過率が低いレンズだと、視界が薄暗くなってしまいます。色が薄めのサングラスを用意するのがおすすめです。

 

■登山ではサングラスを着用しよう

肌と同様に、目も紫外線の影響を受けてしまいます。標高の高い場所に登る登山は、平地よりも紫外線の影響が強くなるので、サングラスを装着して目を保護することが大切です。また、日差しのまぶしさを軽減したり、目に異物が入るのを防いだりする効果も期待できるので、視界確保の観点から見ても欠かせないアイテムといえます。
安全かつ快適に登山を楽しむためにも、登る山やシーンに適したサングラスを用意しておきましょう。

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