バスケ初心者が習得したいパスとは? コツや練習方法とあわせて解説
ドリブルとは異なり、一気にボールを動かすことができるパスは、オフェンスを組み立てるうえで欠かせないプレーのひとつです。
しかし、相手にカットされることなくパスを味方に通すためには、状況に応じてパスを使い分けたり、正確にボールを投げたりできるテクニックが必要です。
ここでは、バスケットボール初心者が覚えておきたいバスケの基本的なパスや、慣れてきたらチャレンジしたい難易度が高めのパス、相手にボールをカットされないための技術などをご紹介します。
【目次】
■基本的なバスケのパス
バスケのパスは、ボールの出し方や軌道で多くの種類に分けることができます。その中でも難易度が低い基本的なパスは、バスケ初心者の方にも必須のテクニックといえるでしょう。まずは、基本的なパスの種類とそれぞれの概要、投げ方などをご紹介します。
・チェストパス
チェストパスは、胸の前でボールを両手で持ち、両手首のスナップを効かせて投げるパスです。動いていても止まっていても使用でき、力を伝えやすい、コントロールしやすいなど、バスケのパスの中でも最も基本的なものとなります。
手のひら全体でボールを掴むのではなく、両手の指を使って持ちます。手のひら部分には少し隙間が空くようにしましょう。
パスをする際は受け手(レシーバー)側に足を踏み出し、手のひらを反してボールにバックスピンをかけます。また、受け手がすぐに他の動作に移れるように、相手の胸辺りをめがけて投げることが大切です。
・ワンハンドパス
片手で押し出すようにボールを投げるのがワンハンドパスです。腕の角度や体の向きを変えれば、さまざまな方向にパスを出せます。チェストパスとは異なり、ドリブル中でも小さなモーションからパスを出せるため、相手ディフェンスにパスのタイミングを読まれづらいのが特徴です。
ワンハンドパスを投げる際は、手首のスナップを効かせて、バックスピンがかかるように押し出すのがコツです。
・サイドハンドパス
片手で体の横側から投げるパスをサイドハンドパスと呼びます。左右どちらかに大きく足を踏み出し、その姿勢からボールを片手で投げます。
目の前にディフェンスがいるなど、そのままでは前にボールを出せないシーンで使われることが多いパスです。足を踏み出してからボールを投げるまでの動作を素早く行えると、効果的なサイドハンドパスになります。
・オーバーヘッドパス
オーバーヘッドという名前の通り、サッカーのスローインのように頭の上からボールを投げるパスのことです。相手の頭越しにパスを出したり、長い距離を投げたりしたい場面で使われます。
両手でボールの側面を支えて、足を投げる方向に踏み出しながらパスを出すのがコツです。ただし、反動をつけようとボールを大きく後ろ側に引きすぎると、相手ディフェンスにボールを叩かれる恐れがあります。小さいフォームで投げることを心がけましょう。
・ショルダーパス
オーバーヘッドと同じく、ボールを遠くに投げる時に使われます。片手でボールを持ったら肩辺りの位置に構え、足を踏み出しながらパスを出します。野球のボールのように振りかぶるのではなく、肩に担いだボールを押し出すように投げるのがコツです。
ショルダーパスには、パスを出す方向がわかりやすいというデメリットがあります。パスカットされないためには、ボールの軌道を低くするといった工夫が必要です。
・バウンズパス
チェストパスと同様の投げ方で、ボールをコートにバウンドさせてから味方プレーヤーに渡すのがバウンズパスです。ディフェンスの足元を抜いたり、走ってきた味方に素早くパスを出したりなど、実際の試合でも使用する機会は多くあります。
バウンズパスを投げる際は、味方と自分の距離に対して3分の2辺りの位置で弾ませることを意識して投げましょう。これは、バウンドする位置が味方に近いとボールが取りづらく、遠い場合はワンバウンドで届かない恐れがあるためです。
■慣れてきたら取り入れたいパス
基本的なパスを出すのに慣れてきたら、少し難しいパスにもチャレンジしてみると良いでしょう。難しいとされるパスも使えれば、さまざまな投げ方を駆使して相手を惑わすことができます。
バスケに慣れてきたら練習しておきたいパスの一例をご紹介します。
・アンダーハンドパス
膝の辺りからボールをすくい上げるように下手投げで投げるパスです。低い位置から投げるため、ドリブルの途中でも素早く味方にパスを出せます。
アンダーハンドパスのコツは、テイクバックを大きく取らず、腕の振りをできるだけ小さくすることです。また、リリースのタイミングが遅すぎると山なりの軌道になってしまうので注意しましょう。
・ビハインドパス
顔と体を前に向けたまま、ボールを背中越しに回してレシーバーに送るパスです。ビハインドザバックパスとも呼ばれます。
自分の体でボールを隠せるためディフェンスにカットされづらく、決まれば相手の意表を突けるのがメリットです。ただし、ノールックでのパスなのでコントロールが難しく、ボールのハンドリング技術も求められます。
・タップパス
味方が出したパスをキャッチするのではなく、バレーボールのトスの要領でボールを弾いて出すパスのことです。ボールをすばやく返したいシーンで使われます。
パスのリズムや軌道を変えられますが、コントロールしづらく、使用するタイミングの判断力が欠かせません。
・ハンドオフパス
近づいてきた味方に手渡しでボールをパスするプレーで、手渡しパスとも呼ばれます。自分の体でボールを隠し、ボールがどこにあるかわからないように行うのがコツです。
パスをしたかどうか悟らせずに相手ディフェンスを惑わせれば、攻撃の幅を広げられるでしょう。
■パスを出す際のポイント
バスケでパスを出す際は、すべてのパスに通じる基本のポイントを覚えておくと、より正確で相手にカットされづらいパスを出せるようになります。パスで心がけたい基本的なポイントは、次の3つです。
・強く速いパスを心がける
パスはバスケにおいて、一番速く遠くにボールを動かせる手段です。ボールに回転をかけて強く速いパスが出せると、相手にカットされるのを防ぐことにもつながります。ボールを持つ際は、手のひら全体ではなく指を使ってボールを持つようにすると、回転をかけやすくなります。
小さく素早いモーションと、膝を曲げて全身の力を使うことを心がけ、しっかりとボールに体の力を伝えることが大切です。
・ボールを正確に投げる
どれだけ強く速いボールを投げられても、味方が取れなければパスを出す意味はありません。味方が取りやすいところにパスを出せるコントロール性も求められます。
パスを出す際は、ボールを押し出す人差し指が狙っている場所を指すようなモーションを意識すると、ボールをコントロールしやすいです。また、ボールにはバックスピンをかけた方が相手は取りやすくなります。手首のスナップを使うことを意識して投げるようにしましょう。
・コートの状況を把握しておく
パスを出す前に、コート全体の状況を把握しておくことも大切です。味方や相手はどこにいて、どこにボールが来たらキャッチしやすいのかを事前に考えておけば、パスが通りやすいです。
味方だけでなく相手ディフェンスの動きも確認しておくことで、味方は取りやすく、相手ディフェンスは手が届かない場所を狙ってパスを出せるようになります。
■バスケのパスの練習方法
パスはドリブルやシュートと同じく、バスケの基本的な動作のひとつです。強く速いパスが正確に出せるようになるまで、練習を繰り返す必要があります。初心者のうちは、ボールを壁に当てる「壁当て」や、2人1組で向かい合ってパスを出しあう「対面パス」などがおすすめです。
止まっている状態で正確にパスを出せるようになったら、動きながらでも正確なパスが出せるように、ドリブルやランを組み合わせて練習を行うようにしましょう。
■さまざまなパスを使い分けよう
パスはバスケの試合の中で多く使われる技術です。さまざまなパスを使い分け、正確にコントロールできるようになれば、チームのシュートチャンスをより多く作ることができます。バスケ初心者の方でも、基本のパスを習得しておけば、味方にパスを通せるはずです。
基本となるパスの練習から取り組み、慣れたら難しいパスも取り入れてみるなど、徐々に使えるパスを増やしていきましょう。
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