雨キャンプでも焚き火は楽しめる! 着火するコツや楽しみ方をご紹介
雨の日のキャンプは、外で遊ぶのが難しくなりがちです。特に、焚き火などの火を使ったアクティビティは、火がすぐに消えてしまうからと諦めている方が多いかもしれません。しかし、雨天時のキャンプでも、しっかりと準備をしておけば焚き火を楽しめるようになります。
ここでは、雨キャンプで焚き火を楽しむ際に用意しておきたいアイテムや、焚き火を楽しむためのコツなどをご紹介します。
【目次】
■雨キャンプで用意したいアイテム
晴れている日に比べると難易度が上がるのは確かですが、事前に準備を済ませておけば、雨キャンプでも焚き火を楽しむことはできます。まずは、雨キャンプで焚き火を楽しむために用意しておきたいアイテムを確認しておきましょう。
・タープ
タープとは、アウトドアシーンで日差しや雨風をしのぐ、屋根のような役割を果たすアイテムです。テント内のスペースを寝室と考えた場合、タープ下の空間はリビングに当たります。タープがあれば、雨が降っていてもタープの下で焚き火を楽しむことが可能です。
ただし、焚き火の熱や火の粉によって、タープが燃えたり溶けたりする恐れがあります。タープ下で焚き火を行いたい場合は、大きさや形状、素材を確認して選ぶようにしましょう。それぞれの確認したいポイントは、以下の通りです。
【大きさや形状】
タープと一口にいっても、六角形のヘキサタープや、長方形のレクタタープ(スクエアタープ)、テントのように壁面があるスクリーンタープなど、さまざまな種類があります。使用する人数や場所に応じて適したサイズや形状は異なりますが、雨の日の焚き火のシーンで使う場合は、高さがあり火と距離を取れるタープを選ぶのがおすすめです。
【素材】
タープの素材は、主にポリエステルやコットン、ポリコットン(テクニカルコットン)の3種類に分けられます。ポリコットンとは、ポリエステルとコットンを混紡した繊維のことです。
コットンやポリコットンは難燃性が高く火に強い素材で、火の粉が飛んでも穴があいたり燃えたりしにくいという特徴があります。焚き火をする際は、難燃性の高い素材でできたタープを用意してください。ただし、難燃性素材は「燃えにくい」だけで、燃えないわけではない点に注意しましょう。
・着火剤
湿気が多い雨の日は、火起こしに慣れている方でもなかなか火をつけられないはずです。火起こしにかかる時間や労力を少しでも減らすために、着火剤は多めに用意しておきましょう。
着火剤とは、木炭や練炭など、火がつきにくいものの着火や燃焼を助けてくれるアイテムのことです。固めた材木に灯油やガソリンなどを染み込ませた固形タイプと、使用量を調整しやすく湿気に強いジェルタイプに大きく分けられます。
着火剤は商品によって燃焼時間やにおいの強さが異なるので、購入前に確認しておくのがおすすめです。雨の日は普段より着火が難しくなるので、長い時間燃え続ける着火剤を用意しておく必要があります。石油などの成分が含まれている着火剤はにおいが強い傾向にあるので、気分が悪くなりやすい方は避けた方が良いでしょう。
また、着火剤には防水性に優れている商品もあります。湿気が多い雨の日でも火起こししやすいため、防水性に優れているかどうかも確認しておくと安心です。
・雨具
服などが雨で濡れると、体を冷やしてしまいます。レインウェアやレインコート、長靴といった雨具の用意も欠かせません。防寒性や防風性に優れている素材のアイテムなら、キャンプ中の防寒アイテムとしても活用できて便利です。
雨をしのぐだけなら傘でも問題ないものの、傘で片手がふさがると撤収や設営、火起こしといった作業を行いにくくなります。作業のことを考えて、必ずウェアタイプの雨具を用意しておきましょう。
キャンプシーンでは、上下セパレートになっていて、足元の濡れを防ぎやすいタイプを選ぶのがおすすめです。
■雨の日に焚き火を楽しむコツ
雨キャンプの際に安全に焚き火を楽しむには、事前準備が欠かせません。では、具体的にどのような準備を行えば良いのでしょうか。雨の日に焚き火を楽しむためのコツや、注意点などをご紹介します。
・タープを高めに設置する
多くの場合、雨の日はタープの下で焚き火を行うことになるはずです。難燃素材でできたタープを用意するか、難燃シートをタープに取り付けることは必須です。
ただし、難燃素材は燃えにくいだけで、火元が近いと燃えてしまいます。人が直立しても頭がつかないように、普段よりも高めにタープを張ることを心がけてください。タープを高めに設営して居住空間を広めに取れば、焚き火を行わないとしても快適に過ごしやすくなります。
また、火起こしの際は火の大きさにも注意が必要です。火が高くなりすぎると火の粉がタープに飛ぶ恐れが増すので、できるだけ小さい状態を保つように心がけましょう。
風や雨が強く、安全に焚き火を行うのが難しそうな場合は、無理をせず焚き火を中止することも大切です。
・乾いた薪を用意する
雨に濡れたり湿ったりした薪は、火をつけにくくなります。自宅から薪を持って行く場合は、できるだけ乾いた薪を用意しましょう。火がついても湿気で消えやすいため、普段より多めに薪を用意しておくのがおすすめです。
また、薪を外に置いているとすぐに湿ってしまいます。焚き火の周りに置いて乾かしておき、すぐにくべられるようにすると良いでしょう。
着火後は普通の焚き火と同じように、小さい薪や枝に火を移していけば、しっかりと焚き火を楽しめます。
・一気に着火する
着火までに時間がかかると、火口(ほくち)が水分を含んで燃えにくくなります。火口とは、着火剤や新聞紙など、火を最初につける燃えやすい材料のことです。
火加減が安定するまではすぐに火が消えてしまうので、着火剤や新聞紙などを普段よりも多めに用意し、バーナーなどを使って一気に着火することを心がけましょう。
■湿った薪に火をつけるには?
薪を用意していたものの湿ってしまったという事態も考えられます。そのような場合は、ナイフなどを使って薪を割ったり裂いたりしてみてください。
薪の表面が濡れていても、中側は乾いていることもあります。ただし、中にも水分を含んでいる生木は割っても燃やしにくいため、避けた方が良いでしょう。少し濡れている程度なら、焚き火の近くで乾かしておくのも手です。
また、薪の組み方を工夫して雨除けを作る方法もおすすめです。漢字の「井」の形に薪を乗せていく井桁型で薪を組んだら、その上にさらに薪を並べておきましょう。上部の薪が雨除けになるので、下側の薪は問題なく着火できます。
小雨程度ならこの方法でも火を起こせるので、タープの下で焚き火を行えない場合は試してみてください。
■雨キャンプでも焚き火を楽しもう
雨の日でも、難燃素材のタープや着火剤などを準備しておけば、焚き火を楽しむことは可能です。雨の降りが弱い場合は、タープの外で焚き火にチャレンジしてみるのも良いでしょう。
ただし、難燃素材のタープでも燃えることはあり、メーカーもタープ下での焚き火を基本的には推奨していません。タープを高めに設置するなどの安全策を取れない場合は、火事の恐れがあるので焚き火を中止することも大切です。
無理のない範囲で、雨の日の焚き火にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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