ニューバランスのランニングシューズ 3種類の違いを体感『Fresh Foam BEACON』『NB HANZO U』『M.Lab(ミムラボ)カスタムNB HANZO V2』を試したランニングクリニック
現役のマラソンランナーでNew Balanceのランニングコーチでもある濱崎武雅氏によるランニングクリニックが、アルペングループの社員を対象に実施された。参加者はNew BalanceのランニングシューズFresh Foam BEACON、NB HANZO U、M.Lab(ミムラボ)カスタムNB HANZO V2を履いて走り、動きながら様々なアクティビティを行った。
濱崎氏は、昨年の東京マラソンで2時間19分を記録した現役のトップランナーだ。今回は、一体どのようなクリニックとなったのだろうか?
早朝7時、参加者(筆者も参加)は自分の足に合う3つのシューズを選び、まずFresh Foam BEACONを履いてから2km先にある河川敷まで軽いランニングで向かった。
Fresh Foam BEACON
Fresh Foam BEACONの足入れはスムーズで、土踏まずを中心に足全体がホールドされている感じがした。クッション性が抜群で2kmを快適に走ることができた。
走る際に大切なことが幾つもある中で、New Balanceではミッドフット走法を推奨している。ビギナーランナーに多いカカトから着地するヒールストライク走法の場合、衝撃が膝にかかるため故障しやすくなる。ミッドフットでは高い位置から足を落とすことで重心を前に乗せることができ、膝への負担がかかりにくくなる。
濱崎コーチは、動きづくりをしっかりと行い、正しい姿勢とランニングフォームを身に付けてから走り出すのが良いと語っていた。
〜エクササイズその(1)
太モモを上げ下げしながら前進した。足の筋肉を使って太モモを上げるのではなく、腰が落ちないように股関節の中にある筋肉を意識して体全体でリズムに乗りながら上げ下げを行うのがポイントだ。
〜エクササイズその(2)
片方の太モモを前・横・前に向かって上げ、次に他方の太モモも同じように上げるのを交互に行いながら前進した。股関節周りの強化が目的ではなく、股関節の可動域を広げるのが目的で、リズムを取ることで前に進みやすくなるというわけではない。
〜エクササイズその(3)
片足を前に深く出して前進した。太もも裏の強化ではなく、腸腰筋への刺激や股関節の可動域に対するアプローチ。多くの参加者が苦戦しているようであった。
〜エクササイズその(4)
約50mをダッシュした。路面が濡れていたが、New Balanceのシューズが快適な足取りを可能にしてくれた。
次にシューズをNB HANZO Uに履き替えた。再び同じエクササイズを行うと、抜群のフィット感とクッション性を感じながら走ることができた。
NB HANZO U
そして最後に、M.Lab(ミムラボ)で開発されているカスタムNB HANZO V2を履いた。足入れが非常にスムーズで、Fresh Foam BEACONやNB HANZO Uと比べるとコンパクトになっている印象だ。エクササイズでは、今までにない感覚を味わいながら軽快に走ることができた。
M.Lab(ミムラボ)カスタムNB HANZO V2
――ランニングクリニックを終えて
濱崎:3つのシューズの違いを分かりながら走ることができたと思います 。
クッション性があって柔らかいシューズが一概に良いという訳ではありません。何を目的に、どんな走りで、どんなペースで走るのかを理解した上でシューズ選びをしてほしいですね。
靴の違いについては普段と同じように走っていては分かりづらいです。いざ走ると自分の走りとなってしまうので、自分の走りによって履いた靴を感じるのではなくて、 普段と違う動きをすることによって靴を感じてほしいと思い、様々な動きを行いました。
例えば、ヒールストライクで走っている方が、カカトから着地して走っても、靴の違いを分かりにくいんですよね。 上から着地したり、足を横に振ったりすることで靴の違いを感じることができたと思います。
参考資料だけで判断するのではなくて、実際に履いて走ることによって、自分に適したシューズが見つかるはずです。
――M.Lab(ミムラボ)カスタムNB HANZO V2を履いて走ってみて
濱崎:素晴らしいシューズですね。前回のNB HANZOが足に合わなかった方にも、ぜひ履いてもらいたいです。今までNew Balanceではなく他のメーカーを履いていた方にも、三村さんが以前監修していたメーカーのシューズが足に合わなかった方にも、一度履いていただいて 日本人の足に合ったフィット感あるシューズであると思います。
前回のNB HANZOよりも足入れが非常に優しいので、多くのランナーの方に喜んでいただけるはずです。 履いて走りましたが、安定感とクッショニングが良いと思いました。反発力が凄く強い感じではないですが、足が乗って非常に走りやすいです。
今までにはないNew Balanceのシューズなので、ぜひ試してほしいですね。スピードに乗って地面を上手く捉えながら走ることができると思います。
――今後の展望について
濱崎:初めてマラソンに挑戦する方からサブ3を狙っている方など、幅広い方々に指導しています。
人それぞれ何のために何を目標にして走っているのか、そこにアプローチできるようになりたいですね。人によって生活スタイルや環境が違いますから。速い遅い関係なくランナーの方が立てた目標を達成する為に少しでも役に立てるコーチになりたいですね。