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running2019.02.11

流れるままに、気負うことなく走り続けたい─中村優(タレント)

ランニングの楽しみ方はそれぞれで、ゆったりコツコツ走る人もいれば、レースを目標にストイックに走る人もいる。タレントの中村優は、10年以上走り続けるランナーの一人だ。これまでに数々のフルマラソン、ウルトラマラソンの大会に出場し、すべて完走してきたという。ストイックと言えるほどのレース経験を持つ一方で、彼女は決して気負わず、自由に走ることを忘れない。いつも「私はゆっくり走るのが好きだから」と笑うのだ。そんなメリハリを持って自然体で走り続ける彼女に、走ることの魅力やシューズ選びについて話を聞いた。

■走ることで、自分を信じられるようになった
 
──中村さんがランニングを始めたきっかけを教えてください。
 
習慣としてランニングを続けるようになったのは、2008年のホノルルマラソンをお仕事で走ったのがきっかけでした。もともとスポーツはわりと得意なほうだったんですけど、走るのだけは、ほかのスポーツと違うというか……「しんどい」っていうイメージがあって。42.195km走ることなんて想像もつかないし、「やってみよう!」と決心するのに勇気が必要でした。それでも、一生に一度くらいは走ってみてもいいかな、という思いや、「ハワイの景色のなかを走れるんだったら頑張れるかもしれないな〜」という期待もあったりして、挑戦することを決めました。
 
──初めてのフルマラソン、どうでしたか?
 
5時間以内に走ることを目標にして自分なりに練習を積んだ結果、4時間49分でゴールできたんです。高校を卒業して以来、自分で目標を決めて達成するっていう経験がほとんどなかったので、すごくうれしくて。めちゃくちゃ感動しました。関わってくださった人たちと、涙を流しながら固い握手を交わしたり(笑)。でも、道のりはすごく苦しかったので、達成感に満たされながらも「もういいかな」っていう気持ちになりました。だから、完走した瞬間は、そのままランニングを続けるようになるとは思っていなかったんです。

──それでも、その後走ることが習慣になっていったのはどうしてだったのでしょう?
 
帰国してから少しずつ「またやってみてもいいのかな」っていう気持ちが出てきた感じです。あのときの自分、すごく頑張ったなって。自分にもあんなことができたんだっていう感動がじわじわ大きくなってきて、また走りたいと思うようになっていきました。でも、そのときはもうシューズがなくて。ホノルルマラソンで履いていたシューズが、大会当日に雨でどろどろになったのもあったし、練習も含めてもういっぱい使ったということで、ハワイに置いてきちゃったんですよ(笑)。だから、シューズを買い直すことから始めました。そのまま2〜3年間は、家の近所でランニングするのを続けて、2011年以降はトントントンと大会にも出るようになって。これまでにフルマラソンは25回くらい、それからウルトラマラソンや、短い距離のレースも合わせると、もう把握しきれていないくらい走っています。
 
──なかでも印象深い大会はありますか?
 
よく「フルマラソンを走って人生変わった」っていう人がいますが、私の場合は初めて100kmを走ったときになんとなくそれを感じました。やっぱり、100kmも走っているといろんなことを考えるんです。今まであったこととか、人生のこととか。そしたら、ここまで自分がやってこられたのは、支えてくれたり応援してくれる人たちや、家族、友達からの愛があったからだな、と思って。走っている間にも涙があふれそうになりました。それくらい、自分のなかの深い世界に潜り込みながら走っていたんです。それでゴールできたとき、フルマラソンの倍以上もの距離でも、自分でちゃんと着実に頑張ればできるんだな、と、すごく感動的で。無理難題かもしれなくても、もちろん苦しさもあるけれど、自分の力で越えていけるんだっていうのが分かったというか。それ以来、自分のことをすごく信じられるようになりました。本当に、走ってよかったと思います。

──自分の力で困難を乗り越えられたからこそ、自分への信頼度も増したのですね。
 
タレントとして10代から仕事をしてきて、これまでに自信をなくす機会もすごく多かったし、しんどい期間もたくさんありました。でも、100km走りきったことで、「目標を立てて実現する」以上のことができるようになったというか、根底の部分で自分を信じられるようになった。東京に出てきてから仕事をするうえで、自分がわからなくなってしまっていたこともあったなかで、自分らしさを解放できるようになるきっかけにもなりました。

■ゆったり走るのは、自分と向き合う時間
 
──今は、どんなふうにランニングを続けていますか?
 
距離としては本当にマチマチで、1ヶ月で10kmだけのときもあれば、250km以上走ったこともあります。大会に向けてだったり、自分がやると決めればがっつり走るんですけど、何も決めないと気分転換に軽く走るくらい。最近は、目的地を決めて走るようにしています。友達がやっているコーヒー屋さんまで走って、コーヒー休憩して、また走って帰ってくる、みたいな。人に会いにいくことを目的にすると、楽しみのために自然と頑張れていいんですよね。

──シューズ選びでこだわっていることはありますか?
 
私は1km6分以上のペースでゆったり走ることが多いので、ソールが厚めでクッション性がしっかりしたものを選ぶようにしています。最近のシューズはソールが厚くても本当にすごく軽くなっているんですよね。スピードを出そうと思ったら出せるので、リレーマラソンみたいな距離の短いレースでいつもより速く走りたいときにも、兼用できるというか。あとは見た目とか色とか、自分がその日着ているウェアに合わせて手持ちのシューズのなかから選んだりっていう感じです。
 
今回はアシックスのGEL-NIMBUS 21を履いてみて、クッション性がしっかりしているのに、持った瞬間から「軽っ!」って思いました。それに、履いて立って歩き出した瞬間からもう、「足運びをサポートしてくれてる」っていうのがわかるんです。歩くだけで、足が転がっていく感覚がわかるほど。ソールがふかふかしすぎていると、それはそれで負担になっちゃうことがあるんですけど、GEL-NIMBUS 21は、ほどよい固さがありつつ、走るとしなる感覚を味わえます。足運びをサポートしてくれて、足への負担も少ない。すごくいいなって思いました。

──ランニングを続けてきてよかったことは何だと思いますか?
 
いっぱいあるけれど……ひとつ挙げるとしたら、自分と向き合う時間になることかな。走っている間は結構いろんなことを考えられるので。考えようと思えばどこでも考えられるけど、走っているときの思考と普段の思考は、はかどり方が違うというか。なおかつ運動になって身体にもいいし、フィジカルとメンタルの両方にとって良い作用があると感じています。

──今後、どんなふうにランニングを続けていきたいですか?
 
月に1回は自分が主催している『中村優と走ろう』っていうイベントを続けつつ、いろんな大きい大会にも引き続き出られたらいいなと思っています。とくにイベントのほうは、これからもっと参加者さんの層を、年齢や性別を越えて広げていって、たくさんの人と一緒に走れればうれしいです。あんまり「走ってなにかやろう!」っていうようなイメージは今のところないのですが、流れるままに、気負うことなくランニングを続けていけたらいいな。


<プロフィール>
中村 優
ミスマガジン2005でデビューし、『王様のブランチ』(TBS)や『saku saku』(tvk)などに出演。2008年、ホノルルマラソンで初フルマラソンに挑戦し、4時間49分54秒で完走した。『ラン×スマ 〜街の風になれ〜』(NHK BS-1)ではスマイルランナーとして数々の大会に出場。フルマラソン出場回数25回、60kmレース2回、82kmレース1回、100kmレース2回をすべて完走している。現在のフルマラソン自己ベストは4時間10分27秒。

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