効果的なランニング方法とは? コロナ禍での注意点も解説
新型コロナウイルス感染症対策の一環として外出自粛が求められている今、在宅勤務が続いたり、不要不急の外出を控えたりしている方も多いのではないでしょうか。家にいる時間が長くなり、運動不足がちの方も多いかもしれません。そのような方におすすめしたいのがランニングです。
ランニングは気軽に行うことができ、脂肪燃焼や気分転換などさまざまな効果を持つ運動ですが、コロナウイルスが流行している現在は、特別に注意しなければいけない点もあります。ここでは、ランニングの持つ効果やポイント、コロナウイルスが猛威を振るう状況下でランニングを行う際の注意点などをご紹介します。
【目次】
■ランニングの持つ効果
ランニングにはさまざまな健康効果があると考えられています。では、具体的にどのような効果が見込めるのでしょうか。
・生活習慣病の予防や免疫力の改善
糖尿病や高血圧といった生活習慣病の予防には、食事の改善はもちろんですが、有酸素運動も大切です。ランニングのような有酸素運動には血圧を下げ、インスリンの効果を高めることで血糖値を安定化させる効果があります。
また、有酸素運動は免疫力を高める効果も期待できるため、風邪をひきづらくなるといったメリットもあります。
・ダイエット効果
有酸素運動は、体に蓄えられている脂肪を燃焼させる効果があるので、ダイエットに向いた運動です。
また、ランニングを行うことで下半身を中心に筋肉が付くため、基礎代謝を上げることもできます。基礎代謝とは、呼吸や体温調整などの働きによって、安静にしているときでも消費されるエネルギーのことです。
つまり、基礎代謝が上がれば必然的に消費カロリーが増えるため、太りにくい体を作ることにつながります。
・ストレスの解消
ランニングなどの運動を行うと、セロトニンと呼ばれる満足感や幸福感につながる脳内物質が分泌されることが分かっています。セロトニンには精神を安定させたり自律神経を整えたりする働きがあるので、ストレスやイライラした気分を改善してくれる効果が期待できます。
また、セロトニンは睡眠を誘うホルモンであるメラトニン生成の材料にもなるため、寝つきの改善効果も期待できます。
・血行の改善
ランニングや自転車など、下半身の大きな筋肉を動かす有酸素運動を行うと心拍数が上がります。心拍数が上がると、効率的に全身に血液を送り出すことができるため、血行が改善します。
血行を良くすることで冷え性の改善や美肌効果、むくみの解消など、さまざまな効果が期待できます。
■ランニングとジョギング、ウォーキングの違い
ランニングと同じような運動にジョギングやウォーキングがあります。その名の通り、ウォーキングは歩く運動、ランニングやジョギングはどちらも走る運動ですが、ランニングとジョギングには違いがあるので注意が必要です。
一般的には、ランニングの方がジョギングよりも速く走る運動で、身体への負荷が高いとされています。距離や時間などを決めてしっかりと行うのがランニング、しゃべりながら行える程度の軽い負荷で走るのがジョギングだと考えると分かりやすいでしょう。
■効果的なランニングの方法と走り方
ただ漫然と走っているだけでは、上でご紹介したようなランニングの効果を十分に得ることはできません。では、どのように走ることを心がければ良いのでしょうか。効果的なランニングの方法や走り方をご紹介します。
・ランニング前にストレッチを行う
ランニングを行う際は準備も重要です。走る前に入念にストレッチを行って、体をほぐしておきましょう。体をほぐし温めておくことで、怪我の防止やパフォーマンスの向上につながります。
また、特にダイエットが目的で脂肪燃焼効果を高めたいという場合は、ランニング前に筋トレも取り入れ、脂肪が燃焼されやすい状態にしておくとより効果的です。
・ランニングフォームを意識する
間違ったフォームでランニングを続けると体に余計な負荷がかかり、足や膝などを痛めてしてしまう原因となります。
背筋を伸ばして体の軸をまっすぐに保ちながら、軽く前傾姿勢になるようなフォームを意識しましょう。また着地の際は、つま先やかかとに偏ることなく、中足部がしっかりと地面に着くように意識することが大切です。
⇒効率のよいランニングフォームとは? 疲れにくい走り方を覚えよう
・無理のないペースで走る
ランニングは、無理して速く走れば走るほど効果が増すわけではありません。特にダイエットを目的としてランニングを行う場合は、連続して負荷をかけ続け体が温かい状態を長く保てる方が効果的とされています。負荷の強い運動を短時間行っただけでは十分なダイエット効果は得られませんので注意が必要です。
まずは無理のない範囲で、20分程度ランニングが続けられる強度を心がけてランニングを行うようにしましょう。具体的なペースとしては、心拍数としては120前後、走りながらでも会話がぎりぎりできるくらいが目安です。
・走る時間帯は目的に合わせて
ランニングは行う時間帯によって効果が多少変わります。例えば、朝のランニングなら基礎代謝が高まりやすく、脂肪燃焼効果がより期待できますが、運動に適した時間帯といわれているのは夕方の体温が上がっているタイミングです。
走る時間帯は目的や生活習慣に合わせて決めるようにしましょう。ただし、特に早朝のランニングの場合はいつも以上に入念なウォーミングアップを行い、体をしっかり起こすようにしてください。
大切なのはいつ走るかではなく、ランニングの習慣を継続することです。週3回程度を目安に、自分ができるタイミングで行うのが良いでしょう。
・ランニング用のシューズやウェアを身につける
ランニング中は、着地の際に体重の3倍もの重みがかかとにかかるといわれています。怪我の原因にもなるため、一般的なスニーカーなどではなく、クッション性が高いランニング専用のシューズを活用するのがおすすめです。
また、ランニング用のウェアやサングラス、ランニングウォッチなどもあわせて用意しておくと便利です。
ウェアはさまざまな種類が売られていますが、夏場は通気性や吸汗性に優れた素材のもの、冬場は防風・防寒性に優れたものを選ぶなど、季節に応じたウェアを選ぶようにしましょう。
季節や天候によっては、日焼け止めや帽子などの紫外線対策も忘れずに行う必要があります。
■コロナ禍でのランニングの注意点
新型コロナウイルス感染症終息の気配が見えない現在、感染拡大を防ぐために人との距離「ソーシャルディスタンス」を適切に保つ必要があると叫ばれています。そのため、現在ランニングを行う際はいくつか注意点があります。
ここでは、コロナ禍でランニングを行う際に気を付けたいポイントをご紹介します。
・人が少ない時間や場所を選ぶ
ランニングやジョギングなどの運動は自粛要請の対象にはなっておらず、また人混みに近づかなければ行うのは構わないとされています。しかし、ランニング中に飛沫が飛ぶ可能性も否定できません。
感染予防のためにも、友人などと複数人で走ることはできるだけ避け、人と接触する機会が少ない時間帯やコースを選んで走ることが大切です。
・人との距離を取って走る
コロナウイルス感染予防のためには、人との濃厚接触を避けなければいけません。厚生労働省は「必要な感染予防策をせずに手で触れること、または対面で互いに手を伸ばしたら届く距離(1m程度)で15分以上接触があった場合」を濃厚接触として定義しています。※1
ただし、ランニング中は呼吸が荒くなるため、人との距離はそれ以上に取る必要があるでしょう。
更に、人とすれ違う際はスピードを落として距離を取る、呼吸を落ち着かせるといった配慮も大切です。
※1 出典:厚生労働省ホームページ
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・距離だけでなく立ち位置にも注意
前後に並んで走っていると、前を走るランナーの飛沫が飛んでくるため、人との距離を取ったうえで、立ち位置にも注意しなければいけません。
ランナーの真後ろを走る場合、飛沫は真後ろに舞う性質があるため、通常の「ソーシャルディスタンス」とされる2mを越える距離をとる必要があります。取るべき距離について明確な基準がありませんが、様々な研究から「少なくとも6m」や「7~8m」の距離が必要との報告もなされています。できるだけランナーの斜め後ろを走るようにして、ランナーの真後ろや歩行者の前に割り込むような動きは避けましょう。
・マスクなどを着用する
ランニング中は息が荒くなり、いつも以上に飛沫が飛んでしまう可能性が高いため、マスクやネックゲイター、バフなどを着用することもマナーです。
ランニング中ずっと口を覆うことは難しいかもしれませんが、人とすれ違う際はマスクなどで口元を覆うなど、周囲の人に配慮してランニングを行う必要があります。
■無理なく楽しみながらランニングを続けよう
さまざまな効果が見込めるランニングですが、その効果を最大限に得るためには、継続することがなによりも大切です。
無理のない範囲で、現在の情勢に合わせたマナーやエチケットも踏まえつつ、ランニングを楽しみましょう。
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