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running2021.03.19

シューフィッターがナビゲートするシューズ選びのお悩み解決 — あなたのランニングマインドとは。【後編・中上級者向け】

ランナーの皆さんが走る目的と、それに紐づいたランニングスタイルも多様化しています。走り始めたばかりのビギナーランナーと、すでに走り慣れている中上級者ではニーズやお悩みも異なるはず。ランニングの中で一番重要なギアであるランニングシューズの選び方として、 前編 ではビギナー向けをご紹介しました。後編は中上級者向けとして、シューフィッター・藤原さんにシューズ選びのお悩みを解決すべくナビゲートしていただきます。


■ナビゲートいただくシューフィッター・藤原さん

ランニングシューズフィッティングアドバイザー・藤原岳久(F・Shokai 【藤原商会】代表)

日本フットウエア技術協会理事

JAFTスポーツシューフィッターBasic/Master講座講師

足と靴の健康協議会シューフィッター保持

・ハーフ1時間9分52秒(1993)

・フルマラソン2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン) 

・富士登山競走5合目の部 準優勝  (2005)


■中上級者ランナーにぴったりのランニングシューズとは

前編では、ランニングはレベルやトレーニング内容、脚の状態に合わせてシューズを見直すことで、より楽しいランニングライフが送れると教えていただきました。(前編はこちらから)進化し続けるランニングシューズはランナーの可能性を引き上げてくれます。それによって、ランナー自身もレベルアップする。後編では、そんなスパイラルを実現してくれるシューズが登場します!



【お悩み(4)】人と違う自分らしいデザインを選びたい!おしゃれなシューズは?

走ることが生活に定着してくると、ランニングシューズの快適性が心地よくなってきます。走る時間以外はどんなシューズを履いて過ごすのがいい?日常とランニング両方に使えるかっこいいシューズって?機能性とデザイン性を兼ね備えたシューズを藤原さんに聞いてみました。


<選ぶポイント>

「僕はランナーの皆さんに普段からパフォーマンスシューズを履くことをおすすめしています。走っていない時間のほうが長いので、リラックスや疲労回復のために履いてほしい。僕は365日ランニングシューズですが、レーシングモデルではないソールが厚いものを日常使いしています。昨今のランニングシューズには、機能性に加えて美しさも兼ね備わっているものがあるので、コーディネートが楽しめますね(藤原さん)」
ファッショナブルでありながら、いつでも走り出せるシューズとして挙がったのが、こちらの2足。


<おすすめシューズ>

・ホカオネオネ RINCON 2

「マシュマロのようなクッション性を持っていることで定評のあるホカのシューズは、着地したときに足の横ブレを防いでくれることもあり、脚に優しくて普段履きに最適です。通気性も良く、落ち着いたカラーバリエーションなのもいいですね(藤原さん)」

200gという軽量構造なのも魅力的で、どこにでも履いていきたくなる一足。


・オン CLOUD

「機能美あふれるデザインが魅力的なこのシューズ。どんなシーンにも馴染んでアクティブに過ごせるので、1足持っていると使い勝手がとてもいいと思います(藤原さん)」

機能性がありながら主張の少ないモノトーンカラーをベースに、様々なカラーバリエーションを楽しめるCLOUD。季節や気分によって使い分けられるのもポイント。


【お悩み(5)】目標に向かってタイムを上げたいけど、どんなシューズを選ぶのがいい?

<選ぶポイント>

「いまのシューズの造りは、ピッチ(1分間あたりの歩数)とストライド(歩幅)を両軸でまわしながら、地面からの反発をもらって走ることに適したものが多くなってきました。自分が発揮できるパワーよりも少ないパワーで走れるのが、レーシングシューズの魅力です。自分の走りを考える先生的存在。そういうシューズに走りを合わせにいくことで、かっこいいランニングフォームと速さが手に入ると僕は思いますね(藤原さん)」今回ご紹介する2足は、藤原さんも”いいシューズ”と唸るお墨付き。


<おすすめシューズ>

・ナイキ ZOOM FLY 3

「僕が計測機でパワーの出力を測ったときに、常に安定したパフォーマンスを出してくれるシューズ。さらに、接地からの重心移動がスムーズな”クセのなさ”は万人が履きこなせるポイントなので、初めてのレーシングシューズとして逸品ものです。着地の後の蹴りの癖を修正してくれるのも、おすすめする理由のひとつです(藤原さん)」

アッパーもフィット感があり、履き心地も快適。まずは10kmやハーフマラソンなど短い距離のレースで試してみるのが良さそう。


・ナイキ AIR ZOOM TEMPO NEXT%

「ナイキのテクノロジーがフル装備されたこのシューズも、ズームフライ3同様安定した走りを実現できる優れものです。トレーニング用と位置づけられていますが、市民ランナーにとってはその域にとどまらない一足。速く走るための機能性がフル装備されているのに、軽量で走りに安定感があるのでレーシングシューズとして非常に魅力的です(藤原さん)」

スピード感という面でアクティブな感覚を得られる上、扱いやすいのが特徴。


【お悩み(6)】話題の厚底シューズがやっぱり気になる

<選ぶポイント>

「グレードの高いシューズを履いて、自己ベストを出された市民ランナーの方はたくさんいらっしゃいます。しかし、合わなくなったと言って僕に相談が来ることも。それは合わなくなったのではなく、合わせなくなっただけのこと。シューズは既製品なので、シューズを使いこなす、“自分が合わせにいく”意識が大切です。そうすると自ずとフォームも良くなってくるので、実はご自身の持っているランニングの課題と近いことが多いんです。その意識を忘れずに、段階を追って選んでいくのがいいと思います(藤原さん)」


<おすすめシューズ>

・ナイキ ZOOM FLY 3

「傾斜が少なく安定した接地感を得られるこのシューズは、自分のタイミングで蹴り出すことができるので多くのひとにとって扱いやすい。ソフトでいて、しっかりと接地している感覚は多くの方に好まれるのではないでしょうか。耐久性もある程度はのぞめるので、走る頻度が少ない方は、どのトレーニングバリエーションにでも対応できるため、この一足ですべてまかなえます。レディース展開もありサイズも豊富なので、多くのランナーに試してもらいたいですね(藤原さん)」

走っているときに感じる重さよりも、クッション性や地面からのレスポンスの良さを考えると、メリットが大きい。


・ナイキ AIR ZOOM TEMPO NEXT%

「リアクトとズームXが交互にブレンドしたミッドソールに、ズームエアポッドが2つ搭載されたナイキのテクノロジーがフル装備のこのシューズ。さらにグレードが上のものと比較すると、決してオーバースペックではなく、誰にでも履きこなせる可能性があるのが特徴です。力の伝達スポットが限定されておらず、足の反射をうまく使って前に進める。最高グレードのシューズを履く前にまずはここから試してみてほしい一足です(藤原さん)」

ペース走やテンポ走の他、ランニングエコノミーの向上にも貢献してくれるためレースにも使えて使用用途が高いのもうれしい。


【お悩み(7)】腰・膝の痛みが気になる

<選ぶポイント>

「走っていると怪我や故障という局面に遭遇することは多くあります。ただそれが、ランニングフォームとシューズのミスマッチで起きてしまうことであれば、防ぎたいですね。動作の癖はガイドが強いシューズを選ぶことで改善されます(藤原さん)」

着地から足離れまでの接地時間を短くすることで、膝や腰への負担が軽減されるシューズをご紹介。


<おすすめシューズ>

・アシックス GLIDE RIDE 2

ヒールストライク(踵着地)ができないようになっている構造になっていて、左右のブレもないようにガイドしてくれるシューズです。それによって接地時間を短くしてくれるので、身体への負担が軽減されます(藤原さん)」

ヒールカップ(踵を保護してくれる構造部分)がしっかりしていることから、足首の動きを正常にしてくれ、脚全体のアライメントを整えてくれる。


・ミズノ WAVE RIDER 24

「ドロップ(シューズの踵とつま先の厚みの差)が12mmあり、前後にランナーの身体を揺らすことで接地時間を短くし、結果負担が軽減されるシューズです。バランスを崩して余計な着地の時間を作らないのが特徴。走り始めのビギナーランナーにもおすすめしたいシューズです(藤原さん)」

ガイドが強いシューズは脚への負担が少ないシューズでもあるため、走る時間以外でも履くと、コンディションを整えることにも役立ちます。


<その他シューズ>

・ナイキ AIR ZOOM PEGASUS 37

・ホカ CLIFTON 7


ランニングは自由なスポーツなので、このシューズでなくてはいけないという概念はないと話してくれた藤原さん。ある程度のスタンダートな知識と、ご自身のライフスタイルやランニングスタイルと当てはめること。それに継続することを掛け合わせれば、タイムも伸びて怪我も少なくなり、より良いランニングライフを送ることができるのではないでしょうか。今回ご紹介したお悩み別シューズを参考に、お手元のシューズをアップデートしてみてください。
 


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