モアクッション、モアフォーム、イーブンライター!クッションアップ、でも軽い!HOKA CLIFTON 9(クリフトン 9)登場!
■HOKA CLIFTON 9(クリフトン 9)待望の登場
生産国のコロナ禍もあり、通常のローンチより大幅に遅れて、待ちに待った登場ですね。ついに、2/15から順次発売されているHOKAの代名詞的定番トレーナー、そして、エントリーランナーからエリートランナーまで、多くのランナーに愛されるクリフトンシリーズ。その9代目となる、HOKA クリフトン 9を今回はご紹介致しましょう!
こうやって並べると、定番モデルだけにデザインには一貫性が強い印象ですが、中身はテクノロジーが詰まった全面アップデイトで大きく変化しましたよ。
とにかく履けば分かる、その機能性アップは、一言で言えば、モアクッション、モアフォーム、イーブンライターと言えます。ソールの厚みが増えて、クッションが増したのに、なおかつ軽くなった?こんな重力に反するシューズがクリフトン 9なのですよ、では、詳しく見てきましょう!
■まさにこれはクリフトンマジック
今回スタックハイト、ソールの厚みが3mmアップしました。これは、例えば、ご自身のサイズが5mm変わったらどうですか?とても大きな変化だと思うのですが、足元の3mmはかなりの大きな変化、誰もが分かる変化です。
クリフトン 8と9と片方ずつ履くと納得、でもクッションとフォームが増えたのに、なんで軽くなったんでしょうか?
まるで重力を無視したこの軽さは、他のシューズから履き替えたタイミングでもホントちょっとびっくりするレベル。27.0cmで248g(前回250g)とは、もはや、軽量なテンポアップシューズの領域ですからね。
まさにこれがクリフトンマジックと言われる所以です。
しかも、アウトソールラバーの配置も変更してパーツ面積が増えているのに数グラムですが前モデルより軽いのは、本当に重力無視、すごいの一言ですね。
フルグラウンドコンタクトスタイル(地面の連続性があるソール)、そして、それと一緒に機能する、シューズガイドの舟底スタイル、メタロッカーと、それぞれそのパイオニアなのがHOKA、軽量化されたのに、しっかり今回もそれは健在。
足し算、引き算のせめぎ合いの結果、そして軽くなった、それが、このクリフトン9ですね。
■メタロッカーテクノロジーがより進化
このクリフトンと言えば、マシュマロクッションとして、フワフワクッションをうたい文句にしていましたよね。でも今回の9代目はちょっとそうとは言えないですね。
もう少しランニングシューズとして推進力を発揮するようなレスポンスライドにコンプレッションEVAのミッドソールはチューニングが変わっています。
マシュマロあたらめ、もっとしっかり感のあるクッションというわけです。
でもその感触は、マイナスではなくて、むしろ好感。推進力はこのモデルがいままでいちばん、メタロッカー構造ともうまくコネクトして、走り心地はとてもいいです。踏みつけ部にクッションにしっかり感があるので蹴り出しがスムーズな感覚ですね。
ソールの傾斜5mmドロップのHOKAのソールスタイルは、そこにまさに厚みが出るフラットなソール。着地フィーリングが良いのは、ソフトなマシュマロですが、マシュマロはちょっと沈むような感覚もあり、推進力に関してはこちら9代目がいいですね。
■ウエルバランスシューズ、それがクリフトン 9
「CLIFTONはHOKAの代表的な製品であるだけでなく、ランニングをより楽しく、より身近なものに感じてもらうため の入り口です。クリフトンの特徴であるバランスのとれたスムーズな走り心地はもちろんのこと、最新モデルの軽さ と反発性に驚きを感じてもらえると思います。」
とHOKA副社長 グレッチェン・ワイマール氏のコメントに象徴されるように、そうなんです、クリフトンは、ジョグ、ロングラン、ちょっとテンポアップなどバラエティーな用途でのランニングで満足できるスタイルなわけです。
すでにマシュマロの柔らかさを知っているクリフトンラバー(クリフトンを一度は履いたことがあるランナー)に、今回はもっともっとエナジティックなライド感を感じてもらいたい、それがテーマのように感じます。
フルグラウンドコンタクトソールでできた舟底型メタロッカー構造は、このNEWチューニングミッドソールでまた新たなクリフトンの顔を見ることができた気がしますね。
■アッパーの明るいカラーウエイはHOKAらしい
そして、エンジニアードニットのストレッチメッシュアッパーは、前モデルより素材厚があり、フィット感がしっかりしている印象ですね。
それでいて、シューズ内のシーム(縫い目)をなるべく少なくなど、随所に足あたりを改善する工夫があります。例えば、7代目から採用されているタンを一体にして甲まわりのフィット感を出すガセットタンは、今回シューズは内側のみに採用、反対サイドはタンをフリーにして独立した構造になっていますね。
シューズのラストは、やや細みですが、ストレッチメッシュはある程度許容感もあり、あまり幅に対してナーバスになる必要はないです。
ですが、逆にレングスサイズ感は大きめなので、幅が合わないと思うランナーは、単純にレングス(長さ)を上げるではなく、ワイドといった幅のサイズも検討してフィットしたサイズを選ぶようにしましょう。
逆に、クリフトンを一度も履いたことがない、以前履いたけどフィットしなかったという足幅が狭めのランナーは、今回是非足入れして欲しいモデルだと付け加えておきましょう。
また、順次リリースされるカラーウエイはHOKAらしい明るいポップなカラーリングのものが多くそれも楽しみですよね。
■では、クリフトン 9はどんなランナーに合うのか?
クリフトンシリーズはDO IT ALLスタイルの典型です。初めてのランニングシューズから、エリートランナーのデイリートレーナーとして、まさにランナーを選ばないモデルです。
もしあなたがマキシマムなクッション性・安定感がほしいならボンダイ 8がありますし、もっと踵まわりのスタビリティーがほしいならアラヒ 6でしょうし、クリフトンがこんな軽いのにもっと軽いリンコン 3は、クリフトンラバーのテンポアップに最適なローテションです。
つまり、ランニングというスポーツの用途にちょうどいい、“EVERYTHING IN BETWEEN” これ以上ない標準装備のパッケージがクリフトンなわけですね。
20,900円(税込)のプライスは決して安くはないですが、間違いなく、あなたの毎日のランニングを楽しく、有意義なものにしてくれる1足であることは間違いないです。
かく云うわたしも、「いつもありがとう、そして、これからもよろしくね」とクリフトンに言いたい、そんなクリフトンラバーの1人を自負しています。スーツケースにこれを入れていけばどんなトレーニングに対応してくれるそんな1足です。
<著者プロフィール>
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
藤原岳久( FS☆RUNNING(旧 藤原商会)代表)
日本フットウエア技術協会理事
JAFTスポーツシューフィッターBasic/Advance/Master講座講師
足と靴の健康協議会シューフィッター保持
・ハーフ1時間9分52秒(1993)
・フルマラソン2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)
・富士登山競走5合目の部 準優勝(2005)
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