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running2023.11.02

カラダの動きに呼応する気持ちいいライド感。New Balance Fresh Foam X 1080 v13登場!

■New Balanceの定番1080が13代目になりました!

2011年からスタートしたNew Balanceの定番モデル、1080が13代目になりました。1080を“センハチジュウ”と読むより、英語読みで“テンエイティー”と呼ばれ親しまれているこの定番モデル、今回はアッパーも、ソールユニットもフルモデルチェンジ、ブランドニューとなってリリースされましたね。

コンフォート、スムーズ、ラクシュアリーの360度コンフォートというコンセプトを包括したようなソフトなライド感、包み込まれるフィット感、デザインも含めて前作より大きく変わって、この13代目はとても魅力的な1足になりました。

New Balance契約アスリートの「田中希実選手」のフェイバリットモデルでもあり『レース翌日はジョグで整える』『きついレースや練習の合間に』足が疲れているときに履くことが多いそう。


そんなアスリートから、市民ランナーの皆さんまで、ランナーを問わず、またウォーキングから普段履きまでサポートしてくれるデイリートレーナーモデルがこの1080 v13です。早速、その機能性と使い方など解説していきたいと思います。


■Fresh Foam X (フレッシュフォームエックス)がいい感じです

まず印象に残るのはこのクッション。このシューズのミッドソール構造でもあるFresh Foam(フレッシュフォーム)は実はナント10周年。2014年にはじめて違う品番に搭載されて、この1080(テンエイティー)には6代目から搭載されて、12代目からFresh Foam X(フレッシュフォームエックス)へとアップデイトされました。


ただ、フレッシュフォームは、そのソフトなフィーリングとバウンドの良さだけではなくて、踵付近内側、外側にある凹凸のデザインが、足の横ぶれをコントロールするという画期的なものなのです。

それは、異素材、異なる硬度のソールの組み合わせではない同質の単一の1枚素材で構成されたソールというのがミソ。そんなサポート感と同時にコンフォート感も失わないミッドソール構造。それがフレッシュフォームです。

特に、今回のAI解析技術を駆使したデザインは、”デザイナー(人)とAIの共同作業”とも言えて、以前のような内側がでっぱり、外側が凹むというような規則性のあるデザインではなくて、凹凸のデザインがランダムに必要に応じて入り混じる絶妙に計算されたデザインになっています。ほんと一昔前とはまるで違いますね。


■ソフト&バウンシーなクッションは好感触。

前作v12もソフトライドで好きでしたが、ちょっと沈むような、レスポンスがちょっと遅れるようなクッションが少し気になっていました。しかし、それに明快な答えをくれるような、今回はレスポンスがいいライド感になっていますね。沈む前に跳ねる、という感じです。

もはや大袈裟ではなくて“地面の衝撃を感じない”。カラダの動きと自然に呼応するようなクッションになっていて、足を置いたフィーリングが安定、クッション、接地感のすべてを包括する感じです。

言い方を変えると、ちょっとテンポアップシューズのような反応の良さがあります。頭の中で”はっ”と浮かんできた感覚は、New Balanceの軽量なテンポアップシューズ「FuelCell Rebel v3」、それのもっとしっかりしたモデルという印象です。

もちろんプラットフォームが広くて安定するので単純比較はナンセンスな部分もありますが、ちょっと調子が悪い、やる気が出ない、乗り切れない、ときにテンポアップシューズ的に調子を上げてくれる、そんな印象もある不思議なモデルですね。


■ロッカースタイルというよりフラットな接地感

今回から8mmドロップであったソール構造が、6mmドロップに変更されました。よりLOWドロップになったことでより自然なガイド感になった印象です。そして、フラットでワイドなプラットフォームのストレートラストは、フルグランドコンタクトソールです、どこからでも接地できるような、ランナーフットストライクパターンを選ばないスタイルになっています。

ロッカースタイルというより、よりフラットな接地感を感じますね。つま先屈曲部のソール剛性を高めたことも影響大、連続した接地感から足抜けもとてもスムーズですね。

このワイドなプラットフォームはまさに技術の進化そのもの。一昔前ならソール面積が増えれば当然物量が増えてしまうので、快適感を損ないがちでしたが、軽くてソフトな素材、コンパウンドが可能になった今、ワイドで接地の連続性があるソールが快適ですね。

2022年にボストンのThe Track(ザ・トラック)の併設されたNew Balance Sports Research Labができて、Data to Designが施されたアウトソールも含めたソールユニットのデザインになっています。


■3代続いたニットアッパーは今回エンジニアードメッシュに

v10から3代続いたニットアッパーは、今回からエンジニアードメッシュアッパーに変更されています。

長時間の使用を想定したストレスレスなアッパーは、前足部がワイドでゆったりとしたラストになっていて、しかも、レングスだけなく、ウィズ(足囲)サイズで選べるウィズサイジング展開、アッパー素材を合わせて快適なフィット感になっていますね。

ちなみに1080 v13は、カラーによっても多少違いますが、メンズモデルがD(レギュラー)EE(ワイド)4E(スーパーワイド)レディースモデルがB(レギュラー)D(ワイド)EE(スーパーワイド)を揃えた展開になっています。とは言え、ただでさえ前方が広い設計です、レギュラーかワイドぐらいでフィットする方が多いかなという印象です。


また、前回のv12はややサイズ感が大きめでしたが、今回のv13はトゥルーサイズ、いつものサイズで問題ないですね。


■New Balanceのその他のラインナップとの差別化は?

そんな砂浜の上を走っているようなコンフォート感は、“はじめての“ “しっかり“みたいな枕詞の目的には、やや不安なランナーもいるかもしれませんね。だからこそ、New Balanceの他のデイリートレーナーのラインナップの存在意義があるわけ。

New Balanceのオーソドックスなスタイルが希望なら、品番に同じ8がついたニュートラルトレーナーFresh Foam X 880 v13が、それより踵周りのスタビリティープラスアルファで欲しければ、Fresh Foam X 860 v13がいいですね。


New Balance Fresh Foam X 880 v13記事

: https://media.alpen-group.jp/media/detail/running_230619_01.html


先ほど1080 v13をレベルv3のしっかりしたモデルという表現をしましたが、逆に1080 v13をしっかりとしたモデルは Fresh Foam X More(モア)v4という感じですかね、こちらはマックスクッションモデルで、LSDなどロングではこちらも履きたいモデルですよね。

これらラインナップがあるからこそ、1080 v13は突き抜けたそのラクシュアリーなソフトネスクッションを追求できるわけです。


■機能性はデザイン、それこそ普段履きに最適

個人的には、内側にちょこっとあるNマークもデザインとしてシンプルでいい、と、今回スポーツでのパフォーマンスモデルとしての使用だけでなく、普段履きとしても履いてほしいというカラー展開になっていることも特徴です。

アメリカ100・200mの契約アスリートで東京五輪女子200mブロンズメダリスト、世界陸上2023ブタペスト同、シルバーメダリストのギャビー・トーマス選手も『私が必要な柔軟性、クッションで大好きなスタイル』と気に入っている様子です。


写真:メーカー提供


They take me from Comfort to Performance

このシューズは、私をコンフォートから、パフォーマンスにも連れていく

普段からトレーニングまで使えると言っています。

かくゆう私もヘビーローテション中です。1日中、立つ、歩くなんていうシチュエーションには最高の1足。ランニングはもちろん、旅行・出張にもついつい履きたくなるシューズ、脱ぎたくなくなるシューズ、それが1080 v13です。
 


<著者プロフィール>

ランニングシューズフィッティングアドバイザー

藤原岳久( FS☆RUNNING(旧 藤原商会)代表)


日本フットウエア技術協会理事

JAFTスポーツシューフィッターBasic/Advance/Master講座講師

足と靴の健康協議会シューフィッター保持


・ハーフ1時間9分52秒(1993)

・フルマラソン2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン) 

・富士登山競走5合目の部 準優勝(2005)

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