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running2018.05.07

サブ4を大会で切る為にエントリーランナーが3カ月前に取り組むべき3つの切り口(コンディション編)

エントリーランナーが、サブ4切りに向けて、大会3カ月前に取り組むべき、3つの切り口(メンタル・コンディション・トレーニング)について、日本で最も多くの足を速くしたプロ走コーチの荒川さん(株式会社スポーツクラウド代表取締役社長)と元プロサッカー選手で完全プライベートジム【ボディゴールド】を経営する金宏明さんが対談形式で、その極意をお伝えいたします。第2回目は、コンディショニングについてお届けします。

[大会3カ月前に取り組むべき3つの切り口メンタル編は こちら ]


3カ月前に取り組むべきコンディションプランについて
金:サブ4を切りたいランナーが近年増えていますが、3ヶ月前からの準備をする中で、サブ4を切るためには、どんなコンディショニングが必要だと考えていますか?

荒川:元々、私が100mの選手をやっていて、設楽選手が日本記録を出したりとか、大迫選手が今、海外トレーニングされていますけど、そういう若い選手とか強い選手の練習方法がすごい変わってきています。

昔はどちらかというと走り込み、走る量がすべてだったんですけど、今はどんどんスピードが出せる中で、どれだけスタミナがもつかっていう風になってきています。

そうなった時に、ただただ楽な走りをしていると、そのスピードに対応できなかったり、初心者ランナーの方でも、初めて走るときに仕事疲れが残っていたり、もしくは走れる状態でない時に走り出してしまって、カラダに負荷がかかってしまっている状態があるので、その先を見て、次にどうしっかり高めていきたいか。

そして、怪我せず、しっかり伸ばしていきたいという事を含めて、一番最初にカラダのチェックをしたいです。

金:チェックは何項目かあるんでしょうか?

荒川:ちょうど19項目あります。整形外科医、ETさんと協力して、5年間くらいかけて生み出したんです。腰痛になる人の原因は、腰回りの筋肉が弱いのが原因というのもあるんですけど、実はそれだけではなかったんです。

5年間の研究の中で、腰痛の原因とか、足を怪我しちゃう原因など、全て見えるようになっていきました。例えば、パンクした状態で車を走らせるような状態にしてしまうと、絶対にどこかで沈みがくるので最初に正常な状態にしましょうというのをやっています。

金:いいですね。それは日本で研究されたのでしょうか?

荒川:はい、日本の病院で10万人以上の方のデータを定期的に測定して、腰痛のある人の特徴などをみていました。そして、今やっと初心者ランナーから一般の方にも、すごく喜んで頂けるようになっています。

金:本当に素晴らしい事ですね。ではさっそく、その19項目のカラダチェックの内、いくつかご紹介をお願いします。

荒川:では、今回2種類のカラダチェックをご紹介致します。

-1種目目-
(1)まず、壁に頭、背中、腰、踵が絶対につくようにします。
(2)この状態で肘と手首をくっつける。(できれば肘と手首を両方くっつける)
(3)このまま、頭、背中が離れないような状態で真上に肘を上に上げる。この時、肘が開かないようにする。
(4)どこまで肘が上がるかっていうのを見ていく。
(5)肘~鼻の上まで上がれないのはNG。鼻まで見えればOK。
※これができていない状態で走ると腰の部分に負荷がかかり近い将来、腰が痛くなる可能性がある。

(動画提供 キングギア)

金:肘が鼻より上にいけばGOODですよね?

荒川:そうです。肘が鼻より上にあればOKです。

金:これで、背中周りの柔軟性をみているんですね?

荒川:はい、これが固い人だと鼻より肘が上にこないです。また、肘が開いてしまったり、腰が沿ってしまったりします。腰痛のある人の特徴を見ていると、この動作が全然上がらない人が多く見られます。

金:なるほど、面白いですね。ランナー達は特に測りたいでしょうね。

荒川:皆さんチェックしたがります(笑) 金:では、次の2種目目のご紹介をお願い致します。

荒川:はい、次はこちらです。


-2種目目-
(1)床に腰が90度、ヒザ90度の状態で、右向きに寝る。
(2)手を後頭部に組む。
(3)腰が開いたり、膝が浮いたりしない状態で上の方を地面に近づける。
(4)どこまで肩が地面に近づくかというのをみる。
※カラダの柔らかい人や硬い人だとこの状態でちょっとしか回らない。そういう人は腰痛になりやすい。

(動画提供 キングギア)

荒川:これが回らない人は、背中周りをまわす筋肉が全然動かない状態にあります。走る時に揺れっていうものをうまく背中で鑑賞することができなくて、身体や腰とかでガンガン衝撃を受けてしまうので、腰痛に繋がってしまうっていうのが研究から出ています。

サブ4に向けて、まず自分の身体をチェックしてから、トレーニングを行なうと怪我もしにくい。そしてタイムも伸びやすい。
金:やはり今の自分の身体の状態を知るということは、大事になってきますよね。

荒川:そうですね。思っている以上に身体が固かったり、走る状態でなかったりするので、気付かないうちにパンクしていたカラダの状態で走るのではなく、しっかりと修理してから走るのが大切だと思います。

金:自分の身体の状態を知らなくて走っている人が、思っている以上に多いのが今のの現状なんですね。

荒川:はい、かなり多いですね。ランナーさんを集めて測定会をしたりしているんですけど、大体40人測ると30人は腰痛だったりと、確率は70%は超えていたりします。なので、皆さん腰痛予備軍の方が多いですね。

デスクワークの方とかですと、その確率が特に高いです。結果をみていると、固い状態や怪我のリスクが高い状態で走っても、タイムは中々伸びないんです。身体をうまく使いこなせてないの・・・なので、まずその正しい状態を作ってからの方が練習の効果も高まってきます。

金:GREATですね。では、ランナーの皆さんを代表して身体を柔らかくするにはどうすれば良いのでしょうか?

荒川:はい。(笑)では、背中周りを柔らかくする為の動作を説明しますね。


-身体を柔らかくする動作-
(1)地面に上向きで寝ます。
(2)手は絶対ついてください。
(3)足、腰を90度。膝を90度に上げる。
(4)手の力で支えるのではなく、重さにまかせて、重力にまかせます。
(5)ぺたーっと倒れる。
※これを初心者は10回3セット→ちょっとずつ30回×3セットまでもっていきます。

(動画提供 キングギア)

金:簡単で気軽にできて良いですね。これはトレーニング前におこなった方が良いですか?

荒川:はい、できればトレーニング前に行った方がトレーニング効果を高められます。

金:トレーニング後はやっても大丈夫ですか?

荒川:特にトレーニングではないので、やって悪いことはないです。しっかりやっていただければ良いです。やってもらいたいのは、特にトレーニング前、そしてお風呂上りなんかも体温が上がっているので、効果的です。

金:最低30回くらいはやりたくなりますね。 荒川:はい、徐々にできるようになりますし、30回くらいは楽にできるようになります。呼吸を止めてしまうと筋肉が固まってしまうので、しっかり呼吸しながら、楽にリラックスしてやって頂きたいです。

金:これを続けると、どのくらいで変わってくるのでしょうか?

荒川:1週間くらいでどんどん測定の数値はあがっていきます。最初の1ヶ月で鼻が見える状態で肩も地面から10cm以下を目標にしたいです。

金:それは嬉しい。続けていくと自然に走れる身体になっているんですか?

荒川:身体が軽く感じると思います。筋肉が固まっていることは、脳が重く感じてしまいますので、無理して動かすことになる。

金:筋肉が固いと使わなくてもよい他の筋肉までもが、無理して使うことにもなりがちなんですね。無駄な動きがでてくる・・・と。

荒川:はい、これだけでも速く走れる感覚が出てきます。

金:大会3ヶ月前を控えて、自分の身体をチェックしてから走るというのは、改めてとても大事なことだと、実感しました。

荒川:そうですね、できれば大会3ヶ月前、一番最初に取り組んで頂きたいなと思います。


※次回は、 大会3カ月前に取り組むべき3つの切り口(トレーニング編) をお届けします。



【取材協力】
荒川優
プロ走コーチ、株式会社スポーツクラウド代表取締役社長
競技実績:100m、10秒56、ニュージーランド オタゴオープン 銀メダル
経歴:筑波大学(体育専門学群)→一橋大学大学院(経営学修士(MBA)コース)→プロコーチ兼社長就任
出身地:福井県坂井市
主な出演作品:NHKテレビスポーツ教室 ほか 福井県出身、筑波大学では100m選手として活躍し、ニュージーランド大会銀メダルなどの実績をあげる。その後は一橋大学大学院で経営を学び、日本では数少ないスポーツ選手のMBAホルダーとなる。スポーツ 経営によって、スポーツクラウドの社長となりFacebookのファンは42000人超。 現在はプロ走コーチとして、100mで10秒台選手や400mで50秒切りの選手を大量に輩出。国内外の科学的な知見や経験をもとに生み出されるオリジナルの”速くなる練習法”が話題となり、全国から生徒が指導を求めて殺到している。指導した生徒数はなんと30000人を超え、日本で最も多くの足を速くしたコーチとしても有名。オリンピック選手をはじめとしたトップ選手や、Jリーグ・プロ野球選手・ラグビー日本代表など競技を越えて数多くのアスリートを指導している。
 NHKやラジオなどのメディア出演も多数。2017年からは全国の小学校を回る『スクールキャラバン』の走指導代表コーチにも任命。その他にもイベントや講演会など全国で幅広く活動している。代表的なイベントは「1時間で50mを1秒速くする特別レッスン」。主なDVDに「速く走るための6つの法則」ほか。


金 宏明(キム ガンミョン)GWANG MYONG KIM
Body Gold代表取締役社長
元プロサッカー選手。元フットサル韓国代表選手。1984年東京都生まれ。流通経済大学経済学部経営学科卒。サッカー選手時代は日本、韓国、タイでプレー。引退後パーソナルトレーニングジムを設立。2017年に渡米し、米国でプロ選手復帰を経て欧州、中東、東南アジアの11カ国18地域での世界一周の挑戦を終えた。趣味は銭湯と神社巡り。アジアの良さを世界に伝え、日本と各国の橋渡し的存在になることが目標。
完全プライベートジム【ボディゴールド】
http://www.bodygold.jp/company.html

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