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baseball2018.09.27

多村仁志(元ベイスターズ、ソフトバンク、中日)が語る 走攻守を支えた道具へのこだわり

現役時代は球界を代表する長距離打者として活躍され、現在はデータを駆使したわかりやすい解説で人気を博している多村仁志さん。

今回は、多村さんが選手時代に使用されていた野球用品へのこだわりや、プレーの秘訣についてお伺いしました。


多村仁志さん  プロフィール

神奈川県厚木市出身。横浜高校卒業後の1994年、ドラフト4位で横浜ベイスターズに入団。2004年には、球団史上初となる3割40本100打点を達成。2006年にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)第1回大会に全試合5番打者として出場をし、初代世界一に貢献した。

2007年には福岡ソフトバンクホークスにトレード移籍し、リーグ優勝と日本一に貢献。
その後、横浜DeNAベイスターズ、中日ドラゴンズ育成選手を経て、2016年に引退。
現在は野球解説者として、NPBのみならずMLBの試合の解説も務める。
 

バット

――多村さんが現役時代に使われていたバットの特徴を教えてください。

僕が使っていたバットは、長さ34.5インチで960gのメープル素材でした。当時の他選手が使用していたマスコットバットと同じくらいの重さがあります。

この形を選んだのは、かつて横浜ベイスターズの4番打者として活躍したボビー(ロバート・ローズさん)に1997年に貰ったのがきっかけです。

当時、身体も細く全体的に筋量は少なかったですが、リストは強かったので、「バットの長さと重さを利用して、飛距離を伸ばそう」と思っていました。

 ――メープル素材のバットを使い始めたきっかけと、良いところを教えて下さい。

メープルを使い始めたのは、当時、メジャーリーグで本塁打を量産していたバリー・ボンズ選手(当時サンフランシスコ・ジャイアンツ)が、カナダ産のハードメープルのバットを使っていたことがきっかけです。

それまでは色々な素材のバットを使っていたのですが、どれも求めている感覚とのズレを感じていました。

それまでの素材は、スイングした時にバットがしなり過ぎるので、自分が「捉えた」と思っていても、ボールとバットが当たる瞬間に遅れてバットが出てくるような感覚がありましたが、メープル素材にしたところ、そのズレを解消できました。

そのような状況で使い始めたメープルのバットですが、引退をするまで型と素材は変えませんでした。2004年に、シーズン40本塁打を達成できたのも、このバットのおかげですね。
 

多村のグローブ

――続いて、グラブへのこだわりを教えてください。日の丸の刺繍が印象的ですね?

これは2015年、横浜を退団した後に使い始めたグローブです。当時は、海外移籍も視野に入れていたので、海外に行ってもいいように、日の丸の刺繍を入れてもらいました。

グラブの人差し指には指を入れずに使っていたのが特徴で、ポケット(ボールが入る空間)は比較的深めでしたね。

現役時代は、前年の試合前の練習で自分の手に馴染ませたグラブを、翌年の試合で使っていました。

 グローブを

外野手は長い距離を走るので、グラブは極力軽く、そして芯は硬め。尚且つしなやかで丈夫な素材を選ぶようにしていました。

バチグロ

――続いてバッティンググローブです。こちらは特徴がある形をしていますね。その理由を教えてください。

重いバットも使用していましたし、リストが強かったので、ケガ防止の為にリストガードを左手首につけてもらいました。市場ではなかなか見かけることがない、珍しいモデルだと思います。

――スパイクにもこだわりはありましたか?

スパイクは「軽さ」と「耐久性」を重視していました。動いた時に、スパイクが「横にブレる」感覚が嫌だったので、スパイクの横にガードが付いているのが特徴です。
 

グローブとバットとバチグロ

――これまでに野球用品を使われたメーカーと、アンダーアーマー製を使うことになったきっかけを教えてください。

ミズノさん、SSKさんなどの野球用品を使わせていただいた後、アンダーアーマーさんの製品を使わせていただきました。

選んだ理由は、「野球用具ができる前からお世話になっていた」からですかね(笑)。まだまだ会社が小さい頃から知っていて、アンダーアーマー製の手袋、スパイク、バット、グラブを日本で初めて使用したのも僕でした。

当時は、担当者の方々と何度も話し合いを重ね、一から作り上げ、それが形となり手元に届き、その数年後に商品になる。毎回感動をしていました。

改めて思いますが、僕の現役生活や記録を支えたのは技術者や会社の方々なしでは到底成し遂げる事はできなかったという事。本当に感謝しかありません。

――今、中高生を中心に必死に野球に取り組まれている方もいらっしゃると思いますが、多村さんはどうすれば野球が上手くなると思いますか?

まずは目標を持つことが第一です。それがないと土台を作ることができませんからね。

野球の基本はキャッチボールです。ボールを投げる時の割れは、バッティングの時のトップの位置を作る動作と同じ。
正確に相手の胸に投げる事ができるようになれば、バッティングにも好影響を及ぼすと思います。

次に取り組んでほしいのは、目のトレーニングです。僕はビジョントレーニングなどもしていましたが、打たなくても打球を追わなくても数多く球筋や打球を見たりして、動体視力を鍛えていましたよ。
「動かなくてもできる」練習もあると思うんですが、動きたくない言い訳のように聞こえてしまうかもしれませんね(笑)。

多村

――中学、高校時代にやっていたトレーニングと、それを踏まえた上で、野球に取り組んでいる中高生にオススメのトレーニングを教えてください。

僕らの時代は、まだ筋力トレーニングが主流ではなかったですからね(笑)。

あえて言うなら、小学校の時から10kgのダンベルを使って手首と指を鍛えていたことです。
このおかげでリストを強くできました。

基本的なことですが、やはり筋力トレーニングは重要です。
筋量はパワーやスピードを生み出します。

あと取り組んで欲しいのは、その筋肉をより効果的に使えるように可動域を広げるようなトレーニングや体幹トレーニングです。
さまざまなトレーニング方法があると思うので、自分に合う方法を探して、取り組んでいったらいいと思います。

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