アルペンアウトドアーズ(Alpen Outdoors)大石店長に聞く、キャンプのイロハ 第5回「初心者さん必見!味も見栄えもGOODな料理はこれだ!編」
[キャンプのイロハ 第4回は
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ここ数年グンと伸びてきたアウトドア人気。中でも特に注目度が高いのが「キャンプ」です。最近始めた人や、すっかりハマっちゃったよ〜、なんて人の声を聞くことも増えてきているのではないでしょうか?
さて、第5回は「初心者さん必見!味も見栄えもGOODな料理はこれだ!編」です。キャンプのメインと言っても過言ではない「お料理」について、初心者キャンパーさんでも初心者っぽくならないコツを、アルペンアウトドアーズの大石店長にお伺いしました。
――「これは簡単でオススメだよ!」というキャンプ料理は何ですか?
「燻製」ですね。皆さんが思っている以上に簡単なので、ぜひ挑戦していただきたい料理です。何か他の料理を作っている間に放置しておくだけで完成してしまいますから、チーズやかまぼこなど、簡単なものから初めてみてはいかがでしょうか。ちなみに最もオススメなのは、塩味のポテトチップス。5分ほど煙にくぐらせるだけで、立派な燻製になりますよ。
もし燻製が楽しい!と感じていただけたなら、そこからステップアップしていけばいいと思います。ベーコンを作ったり、牡蠣の燻製をオイル漬けにしたりすれば、長期保存も可能になり、さらに幅が広がります。
――流行りのスキレットを使ってのお料理は?
スキレット料理であれば、アクアパッツァやアヒージョが見栄えも味も抜群なうえ簡単にできるので、ぜひトライしていただきたい一品です。
初めてのキャンプめし=バーベキューだ!みたいに考えてしまいがちですが、せっかくバーベキューグリルを持っていくわけですから、焼肉を食べて終わりではなく、そこにスキレット料理をプラスしてみましょう。アヒージョであれば、好きな食材をオイルに漬けてグリルの上で加熱するだけで完成してしまう超簡単料理なのに、一気にお料理上級者に見えますし、SNS映えするステキな写真も残せますよ。
――せっかく炭を起こしたのに、バーベキューだけに使うのはもったいないですよね。
少人数だと、炭1箱=3kgを使いきれないことも多いですからね。使い切ろうとするのであれば、他の料理を作るということになります。
バーベキューでありがちなのが、張り切ってたくさんお肉を用意してきたものの、焼いているうちにだんだん飽きてきてしまってペースが落ちていく、というパターンです。そうなるのであれば、最初からお肉の量は適量にしておいて、バーベキューの支度をしている間にソーセージを焼いてホットドッグを作って小腹を満たす。そしてバーベキューが終わったら、先ほども言ったようにアヒージョのようなプラスαの料理とともにゆっくりと時間を過ごせる料理へと切り替えていく…という楽しみ方をすれば、キャンプ料理がもっと充実したものになりますよ。
アルコールも、ビールだけでなくワインを持っていくのもオススメです。
これらはすべて、炭を起こしたバーベキューグリルの上で完結できること。ひとつの道具の中でバリエーションを膨らませていけば、余計な道具を持っていく必要も、お金もかかりません。
最近はレシピ本も多数出版されていますので、事前に勉強してからトライしてみるのもいいですね。
――大石店長がオススメするレシピを、教えていただけますか?
では、今回はアヒージョのレシピを紹介します。
スキレットにオリーブオイルを注ぎ、ニンニクのスライスと好みで鷹の爪を入れ、あとは好きな具材を入れて加熱するだけ。簡単すぎですね(笑)。今回のレシピはイタリアン風の食材で紹介させていただきますが、和テイストでのオススメは「シラス&アオサ」。塩を少々強めに入れてもらうと、バケットにのせたときに磯の香りと旨味がしっかりと味わえます。
もしオイルが残ってしまったら、翌朝はぜひパスタを作ってみてください。麺だけ茹でて、あとは残ったアヒージョのオイルで炒めるだけ。オイルに味が染み込んでいるので、これまた絶品です。
イタリアン風アヒージョ
【材料】
スキレット(直径10cmくらい)
オリーブオイル
にんにく(スライスしておく)
鷹の爪(好みに応じて)
塩(好みに応じて)
しいたけ(軸は切っておく)
しめじ(小房に分ける)
えび(背わたを取っておく)
ほたて
プチトマト(半分に切る)
他、お好みの具材
【作り方】
1 具材の水気をキッチンペーパー等で拭いておく
2 スキレットに6分目ほどオリーブオイルを注ぎ、ニンニク、鷹の爪を入れて弱火にかける
3 ニンニクの香りがしてきたら具材を入れる
4 お好みに合わせて塩をひとつまみ入れる
5 いい感じになったら完成!
――お料理の写真を撮るときのコツや工夫ってありますか?
カメラは普段ミラーレスで広角レンズを使っていますが、スマートフォンでも十分です。なるべく空間を余らせないようにして、前後の強弱をつけて撮るようにしています。
あとは、色。季節感だったり、場所だったり、色の配置は考えますね。たとえば食器が白黒だったら、背景のテントとのバランスを見ながら配置したり…。
ただ「撮る」のではなく、「考えて撮る」というワンクッションを入れると、いつもとは違った撮れ方ができるかと思います。あとは、アプリの加工ソフトにも助けられています(笑)。
そのときのコツは「やりすぎない」ということ。いいな!と思う瞬間からちょっとだけ下げて保存すると、アップしたときにちょうどいい感じになります。「ベストよりもちょっと下げる」が、ポイントです。
第6回
につづく。
■プロフィール
アルペンアウトドアーズ春日井店 店長
大石 真史
学生時代は自転車で野宿をしながら旅をしたり、スキューバやパラグライダーのライセンス取得などアウトドア好きが高じて株式会社アルペンに入社。全国屈指のキャンプ専門店の店長をつとめる傍ら、自らも年間40〜50日キャンプを楽しみ、そこで得た経験や情報をお客様に提供している。
■取材場所
160ブランド5万点以上、日本最大級の品揃えである体験型アウトドアショップ。メジャーブランドはもちろん、ガレージブランドの商品が豊富なのも特徴のひとつ。休日イベントだけでなく、平日にご来店される小さなお子様連れのお客様向けのワークショップやマルシェ等も企画中。