中島翔哉(ポルティモネンセ)インタビュー『誰よりもサッカーを楽しみたい』
ロシアワールドカップで日本のサッカーを世界にアピールして早二ヶ月。
4年後のカタールワールドカップに向けて、新生日本代表の新たな船出が始まった。新生日本代表のキーマンとして背番号10を背負う中島翔哉選手に日本代表への想い、ポルトガルでの日々、10代のサッカー少年に向けたアドバイスなど自身の経験談などを語っていただいた。
――先日行われた、日本代表戦(対コスタリカ)の感想をお聞かせください。
中島:初めての試合だったので勝ててよかったです。もっといいプレーができると思いますが、最初にしてはよかったと思います。自分が楽しんでプレーをして、見ている人たちが楽しいサッカーを続けていければと思います。
――今シーズンから所属チーム、新生日本代表と10番を付けることになりましたが?
中島:10番は、小さい頃からつけていて思入れのある好きな番号です。10番が相応しいプレイヤーになる為に、常に毎日成長したいと思っています。
――ロシアW杯での日本代表の結果をどう見ているか、どんな刺激、印象を受けたかお聞かせください。
中島:ベスト16という結果は日本にとってはいい結果だと思いますし、これを次の大会に活かしていかなければいけないなと思います。メンバーも変わり、そこで若い選手がもっと選ばれていくようなチームになっていければと思います。
――ベスト8に進んだ国とベスト16で敗退した日本サッカーの違いは何ですか?
中島:ベスト8以上の国っていうのはサッカーが文化になっている国ばかりだと思うのでその違いもあると思いますし、ヨーロッパや南米のチームの方がよりシンプルにサッカーを考えていると思うので、その差はあるかなと思います。
――今後、日本代表としてどんなプレーを見せたいですか?
中島:日本代表でプレーすることは国民の期待もすごく感じるし、プレッシャーや責任もあると思いますが、一番はサッカーを楽しむ事を大切にしていきたいです。
――昨シーズンからプレーしているポルティモネンセとはどんなクラブですか?
中島:今まで日本人の選手が何人かプレーしていて、日本と関わりのあるチームスタッフもいてコミュニケーションの面を含めて、日本人がプレーしやすいクラブだと思います。サッカーのスタイルも攻撃的で速くて上手く、強い選手が沢山いて、日本人の技術、アジリティが活かせるクラブだと思います。街も綺麗で海もありますし食事も美味しくて人も優しいので、そういう意味でも、すごく住みやすいところにあるクラブです。
――指導や練習内容で日本との違いで新たな発見ってありましたか?
中島:練習は日本の方が複雑で分かりづらい練習も多いと思うんですけど、こっちはすごくシンプルでルールや制限がそこまであるわけではないですし、より試合に近い状況でプレーというか練習をするのかなと思います。
――日本よりも海外でプレーする方が自分にあっていると思うか?その理由は何か聞かせてください。
中島:チームゴールに直結する動きを90分し続けるので、日本よりも海外でプレーをする方が自分にあっている、1番の原因なのかなって思います。
―― 学生時代、アマチュア時代にしていた練習を教えてください。
中島:1番覚えているのは学校の授業中に足元にボールを持って常にボールを転がして、触っていたことです。
―― 先生に怒られなかったのですか?(笑)
中島:先生に怒られて取り上げられちゃうんですけど、それをバレないように取り返して、カバンの影を使いながらボールをコントロールしていくっていう練習をしていました。後は練習の2時間前に行っていたので、壁に向かってボール蹴ったり、東京ヴェルディの時はコーチが練習を手伝ってくれたので1対1などドリブルで仕掛ける練習をしていました。
―― 海外に挑戦した理由、経験談を教えてくれますか。
中島:自分のサッカースタイルは海外向きだなって思っていたので、小さい頃からずっと海外でプレーすることを決めていました。中学時代にブラジルに3回くらい行ったんですけど、その時にサッカーのプレーの違いについて知りましたし、体の大きさも全然違うし、日本人の方が器用かもしれないですけど、それ以外でのフィジカル、スピード、駆け引きはブラジルの方が全て上回っていると感じました。
―― 印象に残った国とかありますか?
中島:ブラジルですかね、1番行っている国ですし。
―― 10代のサッカー少年達に向けて、メンタル・コンディション含めて中島選手がためになるなっていうものがあれば教えてください。
中島:(体格が)小さければ小さいほどできるだけボールに触れて、遊ぶのでもいいし、好きなようにプレーすればいいと思います。年齢を重ねていけばいくほどフィジカル的な部分で、対応していかないといけない部分も増えてくるので、色んなトレーニングを試して自分にあったものを取り入れていくことが大事だと思います。今までだれかがやっていたとか関係なく、自分に何が合うのかを、実際にやってみて感じることが大事だと思います。
―― その中で、自分で必要なことを気づけていたんですか?
中島:自分で気づくこともありますけど、周りの人から言われたりして気づくこともありますし、周りで見ている指導者の方がしっかり見えているとは思うので、そういったアドバイスを聞きながらやっていましたね。
―― 具体的に10代の時にできなかったことで今できていることはありますか?
中島:パワーとかスピードは今のサッカーには必要なので、そこは全然違うと思いますし、後は私生活でわがままな部分が減ったことですね。(笑)
―― 最後に、サッカーを頑張っている10代の選手達にメッセージをお願いします。
中島:どんなときもサッカーをやるんだったら楽しくやることが自分の中では大事だと思うので、勝負の世界で色々と大変な面もあるとは思いますけど、あまり考えすぎずに、とにかくサッカーを楽しくやるのが1番だと思います。(了)
中島翔哉オフィシャルHP:
http://shoya-nakajima.com/
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