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baseball2018.11.14

ミズノ野球用品企画担当者が語る、新軟式「J号球」導入による野球界の変化【インタビュー後編】

[前編: 新軟式「J号球」対応のグラブとバットのすべて はこちら]
 

小学生用の「C号球」から「J号球」への変更によって“変革”が起きようにしている軟式野球界。これまで3種類(一般用・A号、中学生用・B号、小学生用・C号)あった日本国内の公認球を2種類(中学生&一般用・M号、小学生用・J号)に統合し、従来よりもバウンドを抑え、打球の飛距離が出るように改良した。

そのボールの変化に対応するべく、総合スポーツメーカーのミズノはJ号球対応の新モデルをグラブとバットでそれぞれ開発。新グラブは『GE H Selection 02』『セレクトナイン』、新バットは『BEYONDMAX GIGAKING』『BEYONDMAX OVAL』の計4種類を生み出し、すでに世に送り出している。

このインタビュー後編では、ミズノの企画担当者、三上大智さん(バット担当・写真左)と須藤竜史さん(グラブ担当・写真右)に、今後の軟式野球界について大いに語ってもらった。


打球の“飛び”が変わる!?J号球対応バット『GE H Selection 02』の衝撃的な反発性能

ーーインタビュー前編では、J号球に対応した新商品について解説していただきました。グラブもバットもすでに店頭で販売していますが、ユーザーから反響はありましたか?

須藤:ありましたね。ですが、J号球はまだ販売されていない(11月はじめに店頭に並ぶ)ので、「実際にボールが変わってどうなるのか」という新商品の本質的な意味での機能性については、まだ何とも言えないところではあります。

ただ、グラブに関して言いますと、『GE H Selection 02』は見た目が非常に分かりやすく特徴的な仕上がりになっていますので、特にお子さんが店頭で手に取って見ていただいている印象がありますね。

加えて、同商品は型押し加工をすることによって、ボールを捕球するポケットの部分が型崩れしにくくなり、ヘタリを軽減する。その耐久性に関しては、M号球(中学生・一般)でプレーされている方からとても評価していただいております。

ーーM号球でも、その性能を発揮できているわけですね。

須藤:はい。なのでJ号球が出るのが待ちきれないです(笑)。早く新グラブを使って、実際に打球を捕球してほしいですね。

ーーもう少しの辛抱です!(笑)。では、バットに関してはいかがですか?

三上:バットも同じです。『BEYONDMAX』という弊社では代表するバットシリーズの新作ということで、注目度は非常に高いですね。実際に発売するタイミングでも、かなりの問い合わせをいただきました。

そういう意味では、クリスマスやお正月というタイミングが、来年の新シーズンに向けて需要が高まる時期ですので、さらに多くのお客様に手に取っていただけるんじゃないかなと思っております。

ーーお2人は新商品を実際に使ってみたりはしたのですか?

三上:はい、もちろん打ちました。

ーーそうなんですね!やはり『BEYONDMAX GIGAKING』だと打球は飛びますか?

三上:飛びますね。金属バットと比べたらかなりの飛距離が出ます。

というのも、『BEYONDMAX』のシリーズは初代が2002年に出て、『BEYONDMAX GIGAKING』が大きな進化のくくりでいうと4代目になるのですが、その間の反発力の経過を見ると、金属バットより20%以上も飛距離がアップしているんです。

実際に打ってみれば、明らかに打球が飛ぶという感覚は得られると思いますよ。

ーーそんなに飛ぶんですね(笑)。実際にJ号球を使って試されたのですか?

須藤:はい。新しいボールに関して言うと、キャッチボールではそこまでボールの重さは感じませんでした。ですがバッティングでは、バットに当たった瞬間ボールがかなり重く感じましたね。

ただ、その打感に慣れていくと打球を飛ばせるようにもなってくるので、バットの弾きの中で打球が飛んでいく感覚は徐々に得られると思いますよ。


軟式野球界を“打高投低時代”へ。子供たちに競技を長く続けてもらいたいからこそ、実現すべきこと

ーーバッティングでボールが重く感じるということは、J号球に変わると打者より投手が有利になっていくのでしょうか?

須藤:そこに関しては絶対とは言い切れませんが、J号球に変更されることによって硬式に近づくことになるので、投手からすれば真っ直ぐのスピードは上がりますし、変化球もだいぶキレてくるのは確かです。

ただ、『BEYONDMAX GIGAKING』を使えばホームランも絶対増えてくると思うので、難しいところではありますね(笑)。

三上:そうですね。でも確かに新しいバットを使えばボールは飛ぶようになりますし、打球速度も上がります。なので打球が内野を抜ける機会が増えてくるとは思いますよ。

ーーつまり、ホームランを含めてヒットが生まれやすくなるということですね。

三上:はい。そういう意味で言うと、「点が入らない」という軟式野球の課題をクリアできるかもしれません。

思い返せば、2014年の全国軟式野球大会の準決勝、岐阜・中京高校と広島・崇徳高校による試合で「延長50回」まで続いたこともありましたからね(笑)。

ーーありましたね(笑)。選手のことを考えると、大きな課題が浮き彫りになった試合になった気がします。

三上:そうですね。そんな4日間にもわたる“死闘”がありましたから。

僕らも野球経験者ですので、できるだけ選手に負担がかからないような方向に導いてほしいなと、そう願っているんです。

須藤:本当にそう思いますね。私も軟式野球をやっている時に、延長15回のゲームを経験したことがありますし(笑)。でも、実際にそれくらい点が入らないんです、軟式って。

それに、上のカテゴリーになればなるほど投手のレベルは上がっていきますから、連打や長打が出にくく「投高打低」の傾向が強くなっていく。だから少年野球においても、上級生が中心の試合だと締まったゲームになるんですよね。

ただ、そういう意味で言うと、J号球への変更というのは、軟式野球界を変革する大きなきっかけになり得ると思います。

点が入るようになって、投手戦よりも打撃戦の割合が増えていけば、「軟式って面白いじゃん!」「野球をずっと続けたい!」って思ってくれる子供たちが必ず増えるはずです。

軟式でも野球の醍醐味を感じることができれば、きっと、子供たちの野球離れは減ってくるんじゃないかと思いますね。


大人も子供もワクワクするような商品を作り続ける。野球界を盛り上げるために

ーーありがとうございます。では、お2人には企画担当者だからこそお聞きしたいのですが、商品を生み出す側として、新たなギアを企画・開発する際にはどのような想いを抱きながら仕事に取り組んでいるのでしょうか?

須藤:まず、仕事をするうえで「プレーヤーができないことをできるようにする」ことが我々の役割だと思っています。それは私たち2人とも同じ考えで、企画を考え始める段階からこれが“根本”として頭にあるんです。

そこは常に追求しているんですけど、それでもできないことはまだまだあって。だから今でも、いくらいい商品を生み出しても満足することはありません。

なので、いついかなる時もアンテナは張り巡らせておき、いろんな物事を観察するようにしています。野球には関係ないことでも新しい発見をすることもあるので、一つの競技にとどまらない広い視野を持って情報取集をするように心がけているんです。

ユーザーができないこと、困っていることをたくさん見つけて、それを実現できるよう手助けする。そんな商品を、より多く生み出すことを重きにおいて毎日取り組んでいます。

三上:私も根本的な部分は一緒です。ただ、少年野球という観点で言わせてもらうと、子供たちが野球を率直に楽しいと感じる場面というのは、速い球を投げられたとき。ファインプレーをしたとき。そして何より、遠くまで打球を飛ばしてホームランを打ったときだと思うんです。

僕としては、そういうたくさんの「楽しい」をバットの開発でサポートしてあげることができればいいなと思いますね。

それによって「野球を続けたい」と思ってくれる子が増えたらいいなって思いますし、競技を通じてたくさん笑顔が見れるといいですね。

ーー「野球用具でユーザーのプレーを支えたい」「子供たちに野球を楽しんでもらいたい」。お2人がどんな想いで商品を生み出しているのか、とても伝わってきました。ありがとうございます。では最後に、これから野球を始めてみようという方に向けて、メッセージをお願いします。

三上:はい。このインタビューでは主にJ号球対応のバットを紹介させていただきましたが、実は、これから野球を始める子供たちに向けたバットというのも準備させてもらっているんです。予定としては、今年の年末から来年にかけて。小さい子に対して、より使いやすいようなバットを用意していきたいと思っています。

その初心者向けのバットからスタートして、そこから本格的なステップアップを考える子には、中級者、そして上級者向けのバットも弊社では用意しているので、まずはその時の自分の体に合ったバットを使っていってください。

それによって野球を楽しくプレーし続けられたらいいなと思いますし、野球の楽しさというのはバッティングで知る部分が非常に多いので、その感覚をたくさん味わえるように弊社のバットでもサポートしていきたいと考えています。

野球を続けていく中で「ボールを遠くに飛ばしたい」という欲が出てきたら、J号球対応の『BEYONDMAX GIGAKING』『BEYONDMAX OVAL』』を使ってもらって、実際にホームランを打つ楽しさを感じてみてください。

そして、どんどん上のレベルまで野球を続けてもらって、いつかプロ野球選手として活躍してもらえたら最高かなって思いますね。

ーーありがとうございます。では須藤さんお願いします。

須藤:はい。野球というのは実際にプレーすることが楽しい競技なので、たくさんグラウンドを駆け回ってもらいたい気持ちはありますね。

ただ、プレーすることもそうなんですが、野球好きな人って、グラブやバットなど野球用品自体がめちゃくちゃ好きっていう人が多いと思うんです。

私自身も、小さい頃は野球用品が好きで毎日カタログを読み漁ったり、お店に行っていろんな種類のグラブを手にはめてみたりしていました。グラブやバットを見るだけで、すごくワクワクしていたんです。そういうのって、大人も子供も変わらないと思うんですよね。

なので、どんな年代でもワクワクさせてあげられるような、そんな商品を生み出し続けたいと思っています。

我々は、これからも誰もがワクワクするような野球用品を考えていくので、作る側も、プレーする側も、お互い一緒になって今後の野球界を盛り上げていきましょう。

[前編: 新軟式「J号球」対応のグラブとバットのすべて はこちら]

 

【インフォメーション】

ミズノ公式ウェブサイト

https://www.mizuno.jp/
 

【商品情報】

・《グラブ》GE H Selection 02 [詳細は こちら ]

・《グラブ》セレクトナイン [詳細は こちら ]

・《バット》BEYONDMAX GIGAKING [詳細は こちら ]

・《バット》BEYONDMAX OVAL [詳細は こちら ]

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