グローブは手入れ次第で長く使える! 正しい手入れや保管の方法
キャッチボールや守備練習など、野球においてグローブは使う機会の多い道具です。すぐにボロボロになってしまい買い替えが必要になるなど、消耗品のイメージのある野球のグローブですが、実はしっかりと手入れを行っていれば、長く使い続けることができます。
ここでは、野球のグローブの正しい手入れの方法や、雨や汗で濡れた際の対処法、正しい保管方法などをご紹介します。
【目次】
■グローブの寿命はどれくらい?
グローブに使われている革の質や使用する頻度にもよりますが、野球のグローブの寿命は一般的に3年前後とされています。しかし、手入れや修理を繰り返しながら同じグローブを長年に渡って使い続けているプロ野球選手もおり、中には入団から引退までの17年間、同じグローブで試合に出続けた選手もいるほどです。
野球をプレーするうえで、道具を大切にするようにとはよくいわれますが、グローブも丁寧な手入れを行い大切に扱えば、長く使い続けることができる道具だといえるでしょう。
■新品のグローブにも手入れが必要
購入直後のグローブはまだ革が硬く使いづらいため、「型付け」と呼ばれる手入れを行い、革を柔らかくして自分が使いやすい型を作る必要があります。
型付けは専門店で行ってもらうこともできますが、自宅でもオイルを使った型付けができるため、方法を覚えておくと便利です。
【オイルを使った型付けの手順】
1.オイルをグローブの捕球面に薄く塗りこむ
2.室内で一晩ほど陰干しし、オイルをなじませる
3.ボールをグローブに投げ込みポケット(ボールを捕球する場所)を作る
4.1週間ほどして、オイルが乾いてきたと感じたら再度オイルを塗る
ポケットを作る以外にも、グローブをもみ込んで柔らかくしたり紐を結び直したりして、自分の手にフィットする型を作るようにしましょう。
■使った後のグローブの手入れ方法
グローブは使い終わってからの手入れも重要です。練習後や試合後など、使い終わったグローブの汚れを落としてきれいにしておくことで、長く使い続けられます。
手入れには雑巾やタオル、ブラシ、ローション、オイルなどの道具が必要なので、グローブと一緒に用意しておきましょう。正しいグローブの手入れの手順は、次の通りです。
・土やほこりのような汚れを落とす
まずは、乾いた雑巾やタオル、ブラシなどを使って、グローブについた土やほこりのような大きな汚れを、グローブを傷つけないように優しく落とします。
グローブの革の繊維はグローブに対して縦方向に入っているので、グローブの真ん中、捕球面に近い部分から指先に向けてこするようにすると、汚れが落ちやすいです。革紐付近の細かい部分には汚れがたまりやすいので、特に念入りに汚れを落とすようにしましょう。
・頑固な汚れにはローションを使う
雑巾やタオルで擦っただけでは落ちない汚れには、ローションを使います。乾いた雑巾やタオルにローションを少量取って、汚れている部分に薄く伸ばすようにしながら塗ってください。
ローションを塗ってから少し時間を置くと汚れが浮き出てくるので、指先に向けて擦って汚れを落としたら、最後にきれいな雑巾で乾拭きしてローションを拭き取ります。
使用後にこの手入れを行っていれば、グローブをきれいに使い続けられます。捕球面だけでなく、背面や手を入れる部分も汚れやすいので、しっかりと汚れを落とすようにしましょう。
・オイルを塗る
汚れを落とした後、グローブを乾かしてからオイルを塗ると、革を乾燥から保護し破れにくくなります。ただし、オイルを必要以上に塗りすぎると、グローブが重くなったり柔らかくなりすぎたりして使いづらいので注意が必要です。
1週間に1度くらいを目安に、油分が抜け乾燥している場所や、触った時にざらつきを感じる場所にだけオイルを塗るようにしましょう。ローションと同じく、指先の方向へ向けて少量を薄く伸ばすように塗っていきます。必要に応じて革紐部分にもオイルを塗ると、紐が切れるのを防ぐことができます。
また、オイルを塗った直後のグローブはべたつくので、試合前日などに塗るのは避け、毎週オイルを塗る曜日を決めておくのもおすすめです。
・手入れ後は風通しの良い場所で保管
オイルを塗り終わった後はタオルで乾拭きをしてください。乾拭きによって表面に残った余分なオイルを拭き取れるだけでなく、グローブにツヤも生んでくれるので仕上がりがきれいになります。
乾拭きも済ませたら、風通しの良い場所でグローブを保管します。このとき、グローブを潰さないように、捕球面を下にして置くのがポイントです。
■雨や汗で濡れたグローブの手入れ
雨の中で試合を行ったり、暑い中での練習で汗を大量にかいたりして、グローブが水を吸ってしまうこともあるでしょう。グローブは革製品なので水に弱く、濡れたままにすると寿命を縮めたり、雑菌が繁殖して臭くなってしまったりする原因になります。
雨や汗で濡れたグローブは、できるだけ早めに手入れを行うことが大切です。グローブが水に濡れてしまった時の手入れの方法も、確認しておきましょう。
【雨や汗で濡れたグローブの手入れ方法】
1.普段の手入れと同じように、雑巾やタオル、ブラシを使って汚れを落とす
2.新聞紙をグローブの長さに合わせて切る
3.新聞紙を棒状に丸め、指の部分に詰める。手のひら部分にはタオルなどを詰める
4.風通しの良い日陰で乾かす
雨が降っていて外で乾かせない場合でも、扇風機を使うことで早く乾かせます。グローブは熱に弱いため、ドライヤーや乾燥機などで乾かすのは避けましょう。
汗が原因でグローブの中が濡れている場合は、守備用手袋を活用するのもおすすめです。捕球時の衝撃を和らげるのが本来の目的ですが、手袋が汗を吸収してくれるため、グローブに汗がつきづらくなります。
■グローブの正しい保管方法
守備用手袋を着用するなど気を使っていても、使用後のグローブの内部は湿気ていることも多いです。バッグやグローブ袋に入れっぱなしにするのは避け、風通しの良い場所に保管する必要があります。
保管の際は、グローブの型崩れを防がなければいけません。横向きに寝かせるようにグローブを保管すると、グローブの重みでせっかく付けた型が崩れてしまいます。
親指部と小指部を地面に着けるようにするか、指先部分を地面に着け、グローブが逆さになるようにして、グローブの捕球面が下になるように置くのが正しい保管方法です。
また、グローブ袋に入れて持ち歩く場合は、グローブが潰されないようにボールをポケット部に入れておきましょう。
ボールを挟んだうえから、グローブ用の保型ベルトを活用するのもおすすめです。ベルトを使う際は、強く巻きすぎるとグローブの間口が狭くなり、ボールが捕球しづらくなってしまいます。巻く際の強さは、ボールが落ちない程度が目安です。
■正しい手入れでグローブを長く使おう
グローブは使ううちに傷つき、いつかは買い替えや修理が必要になりますが、しっかりと日頃の手入れを行っていれば長い間使い続けることができる道具です。長く使う間に、道具に対する愛着もわき、より野球が楽しめるようになるのではないでしょうか。
正しい手入れや保管でグローブを大切に扱い、お気に入りのグローブを長く使えるようにしましょう。
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