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golf2020.07.24

【フィッティング・ルポ】Vol.1 人気のヘッド×レアシャフトで想定外の飛びが!?

ゴルフ5は、商品の品揃えだけでなくフィッティングのクオリティの高さにも定評がある。ハード面を見れば、試打用のヘッドはもちろん、試打シャフトのバリエーションが業界随一。さらにソフト面を見れば、各店舗に腕利きのフィッターが常駐しており、彼らが膨大な選択肢のなかから最適の1本を見つけ出し、必ず自分に合ったマッチングを見つけてくれる。

そんなゴルフ5でのフィッティング事例を紹介する「フィッターズ・ルポ」。今回紹介するのは、人気ヘッドにレアシャフトを組み合わせることで、スイングの個性を生かせる1本を生み出したフィッティングの実例だ。

お客さまのなかには、話題の最新クラブに興味を持って「アレがほしい」と“指名買い”をする人も多い。人気クラブは、試打レポートなどの情報も豊富だし、前モデルを使っていて安心感がある、ブランドのファンであるなどというケースも多く、そこに安心感を求める人が多いのだ。

こういうケースは、フィッティングする側にとっては、ヘッドの選択肢が無いぶんフィッティングの自由度が制限されるため難易度は高いが、逆に言えばフィッターの「腕の見せどころ」でもあるのだ。そして、試打シャフトの選択肢の多いゴルフ5だからこそできる、「人気ヘッド×レアシャフト」という意外性のある好マッチングが誕生することも多い。

たとえばゴルフ5プレステージ日本橋店のフィッター鶴田慶一さんが接客した例では、テーラーメイドの「SIM」にフジクラの「ベンタス」というシャフトを合わせた。


ゴルフ5プレステージ日本橋店のフィッター、鶴田慶一さん

「このお客さまは、パワーはあるけれどカット軌道でフェースも開き気味で、スライスして飛距離が出なかったりOBを打ってしまうという方でした。テーラーメイドのファンということでヘッドは『SIM』をご指名でしたが、『SIM』はバックスピン量の少ない球が打てるヘッドなので、シャフトのチョイスを工夫すれば面白いクラブができるなという予感はありました」(鶴田さん)

そこで鶴田さんが選んだのは、フジクラの「ベンタス」というシャフト。フジクラ製品では「スピーダー」シリーズほどメジャーではないが、中元調子でロートルクの叩けるシャフトとして密かな人気があるシャフトだ。


PGAツアーの現場から開発された、中元調子でロートルクの叩けるシャフト、フジクラ「ベンタス」

「ベンタスの6Sなら、トルクが少ないし先端側の剛性も高いので、パワーがある人がカット気味に振ってもヘッドが暴れません。『SIM』の低スピン性能と相まって、曲がりも少なく吹き上がらない球が打てるだろうと考えました」(鶴田さん)

鶴田さんの思惑は大当たり。球の曲がり幅が減ってスライスが強いフェードに変わり、OBも激減したとお客さまからは大好評だったという。


ゴルフ5プレステージ広尾店の女性フィッター、豊田世菜さん

一方、キャロウェイの「MAVRIK」にグラファイトデザインの「XC」を組み合わせて結果を出したのはゴルフ5プレステージ広尾店の女性フィッター豊田世菜さん。

「このお客さまは、引っかけを嫌がるドローヒッター。ドローヒッターの方は、自分で球をつかまえてドローを打ちたいけれど、つかまりすぎるクラブはちょっと力が入ったときに引っかかってしまうのでダメという方が多いんです。今回も、『MAVRIK』のヘッドを前提に、その絶妙なバランスを見つける必要がありました」(豊田さん)

「MAVRIK」シリーズの中から豊田さんが選んだのは「SUBZERO」の9度。つかまりすぎないけれど球が右に逃げない「SUBZERO」なら、お客さまのニーズに応えられると考えた。


先端の動きを安定させインパクト時のパワーロスを抑えたというシャフト、グラファイトデザイン「ツアーAD XC」

「シャフトは、先端がしっかりしていて走りすぎないXC-5を選びました。ポイントはフレックスをXにしたこと。硬めのシャフトを選ぶことで、絶対に左に行かない保険がかかりました」(豊田さん)

ドローを打つためにはつかまるセッティングを選ぶのがひとつのセオリーだが、今回はお客さまの腕前やスイングの特徴などから、あえて逆のアプローチを選んだという。

「Xシャフトをおすすめしたらお客さまも最初は及び腰だったんですが、実際に試打されて結果を見たら、納得していただけました。XCの5Xを試打できる店舗はなかなかありませんので、その意味でもゴルフ5ならではのフィッティングができたと思います」(豊田さん)


シャフトを短くしてつかまりがよくなったので、ヒール側にセットされていたスライディングウェイトをセンターに移動

どちらのケースも「人気ヘッドにレアシャフト」という意外性のある組み合わせが結果に結びついたが、ゴルフ5のフィッティングは、ただ「売って終わり」ではない。
鶴田さんのケースでは、当初標準の45.25インチで組み上げたが、その後の使用感やコースでの結果を受けてシャフトを半インチカット。ミート率が上がるとともに短くてつかまえやすくなったぶん、ヒール側にセットしていたスライディングウェイトをセンターに戻したという。


ネックのスリーブ「-1N」にセット。より強いドローが出るようになった

また豊田さんのケースでも、コースでの結果を受けてネックのスリーブを「-1N」に変更。少しつかまりをアップさせ、ロフトを減らしたことで、より強いドローが出るようになったという。

こういった細やかなフィッティングこそが、ゴルフ5の腕利きフィッターならではの成果といえるだろう。

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