フリーワード検索

golf2020.11.04

【ゴルフクラブの基礎知識 ベーシック編】Vol.6 ウェッジのバウンスの効果について

知っているつもりでも意外と説明できるほどの自信がないクラブの基礎知識。ウェッジのロフトをテーマとした前回に引き続き、今回はウェッジのバウンスについて取り上げる。説明してくれるのはゴルフ5大田店の腕利きクラブフィッター市毛徹クラフトマンだ。



ゴルフ5大田店のクラフトマン市毛徹さん。各メーカーの認定資格を多数持つ腕利きクラブフィッターだ


ウェッジのスペックには、ロフトだけでなくもう1つの角度「バウンス角」が表記されている。ウェッジのソールのリーディングエッジよりも下に突き出た部分をバウンスと呼ぶが、この面が水平面に対してなす角が「バウンス角」であり、一般的にはバウンス角が大きいほどバウンス部分が大きく突き出ていることを示す。

ではこのバウンスとは何のためにあるのだろうか。



リーディングエッジよりも下に突き出た部分がバウンスだ


「バウンスは基本的にはミスをカバーするものだと考えていいと思います。ハンドファーストにインパクトしたときに、バウンスがないとリーディングエッジが地面に刺さってスムーズに抜けずざっくりなどのミスになりやすいですが、バウンスがあることでヘッドがソールから接地できるので地面に潜らずに滑り、ダフリやトップを防いでくれるのです」(市毛さん)



バウンスは、ヘッドが刺さってざっくりなどのミスになるのを防ぐ効果がある


このほかにも、バンカーショットでは砂を爆発させる役割を果たし、ラフではボール手前の芝を寝かせてヘッドの抜けをよくするなど、さまざまな機能を備えているバウンス。基本的にはバウンスの量が大きいほどミスのカバー力が大きく、アマチュアにとってやさしいと市毛さんは言う。

「フェースを思い切り開いて使う人や、ボールへのコンタクトをプロ並みに精密にコントロールできダフリなどを考慮する必要がない人ならローバウンスのウェッジにもメリットはありますが、一般的なアマチュアにとっては、バウンスは大きければ大きいほどいいと私は思っています。よく『ハイバウンスは跳ねる』と言う人もいますが、実際にはハイバウンスがジャマになるような状況はほぼないと言えます」(市毛さん)



「ハイバウンスが絶対にやさしい」と市毛さん


バウンスの量は、バウンス角の表記が大きいものほど大きいが、ソールの形状とも関係するので、ソールをよく見て判断することも必要だという。

「同じバウンス角なら、ソール幅は広いほうがバウンスの効果は大きくなります。逆に言えば、バウンス角の数値が少なめでもソール幅が広ければバウンス角が大きいものと同じような効果が得られると考えていいと思います。また、ソールが削ってある部分はバウンス効果が小さいので、ソールのヒール側が削り落とされているものなどは、フェースを開いたときにバウンスがジャマになりにくいので、フェースを開いて使う人にはおすすめです」(市毛さん)


厳密には、ヘッドの入射角とバウンスの成す角度によってその人それぞれの最適なバウンスがあり、それを見つけることができれば最高だが、基本的にはまずはハイバウンスが絶対的におすすめ。とくにアプローチが苦手な人は、「バウンス・イズ・フレンド」を合い言葉に、ハイバウンスウェッジを試してみよう。

BUY NOW

SEARCH フリーワード検索