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golf2020.11.06

【ゴルフクラブの基礎知識 ベーシック編】Vol.7 パターのヘッド形状について

知っているつもりでも意外とよくわかっていないクラブの基礎知識。今回はゴルフ5名西店のクラフトマン古谷真吾さんにパターのヘッド形状について解説してもらおう。



ゴルフ5名西店の古谷真吾クラフトマン


パターはあらゆるクラブの中でももっともヘッド形状が多様で、実にさまざまなモデルが発売されている。とくに近年は奇抜にも思えるヘッド形状のパターが続々登場しており、何がどう違うのかわかりにくい。しかしよく見れば、ヘッドの形状にはいくつかのパターンがあり、それぞれ特徴が異なっているという。

「パターはヘッドだけでなくネックやフェースなど個性が表れる部分もさまざまなのでちょっとわかりにくいですが、純粋にヘッドの形状として考えると大きく分けて3つのパターンがあります。1つはブレード型。2つめはマレット型。3つめはネオマレット型です」(古谷)

まずブレード型に分類されるのは、「ピン型」や「L字タイプ」と呼ばれるようなもので、その名のとおりブレード状の細長いヘッドが特徴だ。



ピン型やL字型などがブレード型ヘッドの代表


「ブレード型はヘッドが小さく縦長で、ターゲットラインに対して直角な線をイメージしやすい細長いヘッド形状をしています。シャープに動いてプレーヤーが繊細に操作しやすいのが特徴ですが、重心が浅いので、ほかのタイプと比べるとミスヒットに対する許容性などは劣りがちです。とはいえピン型のようにトゥ・ヒールに重量配分することである程度の慣性モーメントを確保してあるモデルもあるので、必ずしも難しいわけではありません」(古谷)



ヘッドが細長く、ターゲットラインに対して「直角」をイメージしやすい


ブレード型のヘッドは重心が浅く重心距離が長めなためフェースの開閉をしやすく、自然なアーク軌道でのストロークと相性がいいという。その意味では、パッティングにショットの延長線上のイメージを持っている人に向いているパターと言える。

2つめのマレット型は、構えたときにカマボコのような半円状の形をしているのが特徴だ。



いわゆる「カマボコ型」で、ブレード型より深重心なのが特徴


「マレット型は、ブレードタイプの重心を深くすることでやさしさをアップさせようとして生まれた形状です。ブレード型よりもミスヒットへの許容性は高く、やや直線的な軌道でストロークしやすいパターと言えます。ただし後述のネオマレットほど極端ではないので、ブレード型に近い操作性やシャープさなどを残しつつやさしさもプラスした中間的なモデルと言っていいと思います」(古谷)



シャープさとやさしさを兼ね備えた中間的なパター


ネックの形状にもよるが、若干のフェース開閉を伴ったゆるやかなアーク軌道でストロークするセミアークタイプとの相性がいいパターだ。

最後のネオマレット型は、前述の2タイプに含まれないような、機能性を追求した斬新なヘッド形状をしたパターの総称だが、一般的にはヘッドサイズが大きく、深重心で慣性モーメントも大きいヘッドが多い。



「2ボール」や「スパイダー」などの人気パターもこのタイプ


「ネオマレット型は、深重心で重心距離が短く、ヘッドの重心が深くなるため、構えた方向にストロークしやすい。また、ヘッドが大きい為慣性モーメントも大きく、ミスヒットに強いという特徴を持っているものがほとんどです。その意味では『やさしい』パターですが、繊細なコントロールはしにくいので、パターのストロークはあくまでショットとは別物として、『真っすぐ』ストロークするのに適したパターと言えます。『2ボール』のようにデザイン的に構えやすさを強調したモデルが多いのも特徴です」(古谷)



深重心に加え、視覚的な構えやすさを重視したモデルも多い


ネオマレットタイプには、重心角0度のフェースバランス設計になっているものも多く、ストレート軌道でのストロークに適したものが中心だ。しかしネック形状によってはそうでないものもあるうえヘッド形状もとても多様なので、ストロークタイプによって選択肢が多いジャンルと言える。

「パターヘッド選びはとてもむずかしいですが、ストロークしやすいことが第一です。ただし、ストロークのタイプによってヘッド形状以外にも、ネックの形状、ヘッド重量、長さなど様々な選択があるので、まずはゴルフ5でパターフィッティングを受けて、ご自身のストロークタイプを知るところから始めましょう!」(古谷)

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